転生にわかポケモントレーナーの冒険録   作:Sleipnir666

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かなりバトル描写頑張りました。
今回は進化ラッシュです。
つーか、モブトレーナーちゃんが即落ちするメスガキみたいに
なってしまった。

なお、今回本来のムックルがゲーム中に絶対に覚えない技を覚えている設定になっていますが、鳥ポケモンなのに覚えないのは、寧ろ違和感しかない技なので、皆さんにも普通にご理解いただけるような内容かと。

また、感想や評価などいつでもお待ちしております。

お手すきであれば、今後の展開の為、アンケートにもご協力いただけると嬉しいです。

では、どうぞ。

追記:
1/12に掲載した話と矛盾してしまう点が見つかったので、一部文面を修正いたしました。
ご理解賜りますよう、お願いいたします。


第11話 進化する魂!激闘、ニョロゾ!! ▼

15番道路を進み、隣接する14番道路まであと数キロという、日も沈んであたりが暗くなってきた頃に、俺達はポケモンセンターに寄って、一晩泊まることにした。

 

幸いなことに、もう昼も暮れということもあってか、道中トレーナーなどにポケモンバトルを挑まれることもなく、また、草むらを避けて、整備された道路の上を進んだこともあり、思っていたよりかはずっといいペースで進むことが出来た。

 

なお、この程度の道であれば、俺がニアさんを抱えて本気で走れば、日が変わるよりも前の夜半に辿り着くことが出来たが流石にそんな空気もデリカシーのひったくれもないようなことは出来ないため、このペースで間違っていないはずだ。

また、船内であったような呪いと思わしき嫌がらせは、やはりあったが、相変わらずどうとでもなるようなものばかりだったので、何一つ問題はなかった。

 

どうせやるなら、怪我ではなく、命を取るようなもんでもやってみせろ。

…いや、これフラグになりそうだな。やっぱり、今のままでいい。万が一にも、周りではなく、ニアさん本人に向くようになって、彼女になにかあっては遅い。

 

とはいえ、この呪いも大小あるのかイマイチ分からないが、今のところ、1番ひどかったのは船内で首元に飛んできた絵画で、逆に1番軽いと感じたのは、道中でポケモンの糞を踏みそうになったことや、近くの木から枝が降ってきたことか。

 

絵画の件については、人によっては大怪我をしたであろうが、他の2件については、気分が悪くなる程度で被害は殆ど無いに等しい。

 

これは、やはり呪いをかけたポケモンそれぞれによって、重さがあったりするんだろうか?

まあ、気にしたところで、シオンタウンに着きさえすれば、一旦は収まるのだから、それまでの辛抱だろう。

俺は、明日も早いのでそう結論付けて、眠りについた。

 

==========

 

翌日、朝食を済ませた俺とニアさんは、道中で食べるための昼食を買ってから、ポケモンセンターを出た。

 

出た直後に、俺はシンオウを出る前から考えていたことを実行すべく、腰のケースに入った白いボールに手をかけた。

 

「出てきていいよ、エミリー」

 

そう声をかけてから、ボールを投げると赤い光と共にピンクの小柄なシルエットが顕になる。

 

(どうしたのさ、急に呼び出して?僕になにかようかい?普通にボールに入ってても、声をかけてくれれば、分かるから、わざわざ呼び出す必要はないよ?)

 

そう言って、エミリーは不思議そうにしていた。

違う、そうじゃあないんだ。エミリー。

 

「違う違う、別に特別な用事はないよ。ただ、頃合いだと思ってね。」

(頃合い?なんのこと?)

 

エミリーは、まだ分からないらしい。

まあ、言ってないし当然か。

 

「エミリー、君は俺と旅に出てくれただろう。俺はそのことを本当に、嬉しく思ってる。だからこそ、君にとってもこの旅をより良いものにしてもらいたいと思ってる。そのためには、ずっとボールに入ってるのも、窮屈だし、あまり面白くないだろう?ここなら、もうシンオウとは違うから、人の目をそんなに強く意識する必要はない。だから、直接君にこの場所を見て、感じて、楽しんで欲しいと思ってるんだ。」

そう伝えると、エミリーは意外そうな顔をして、

(いいのかい?僕を外に出しておいても、もしかしたら、勝手にどこかに行っちゃうかも知れないよ?)

そう俺に聞いてきた。

 

「流石に迷子になるのは困るけど、別に君は俺の側を勝手に離れたりしないだろう?俺の思い込みだとすると、流石になくけど、俺は君が、俺のことをそれなりに好いていてくれていると思ってる。だから、エミリーは別にそういったことはしないとほぼ確信してるんだ。でも、疲れた時とか、ちょっと休みたいとかあれば、いつでもボールに戻ってくれて、いいからさ。」

 

そう言うと、エミリーはすごく嬉しそうになって、

(なんだ、ちゃんと僕の気持ちも全部君に伝わってるのか。よかった、一方的なものじゃなくて。なんだよ、これじゃ君を試した僕がただ恥ずかしいだけじゃないか。)

そう言って、後ろを向いた後、恥ずかしそうにありがとうと言ってくれた。

 

よかった、喜んでもらえて。

エミリー、これから一緒に色んなものを見ような。

 

なお、俺とエミリーのこのやり取りをニアさんは、尊みが深いと言って、涙を流していた。

あっ、ニアさん貴方そういうキャラも出来るんですね。

初めて彼女の素の顔を見たような気がした。

また、エミリーは同時にボールから出て連れ動くにあたり、なるべくテレパシーを広範囲で不特定多数に対して、発信し会話をするの控えると提案してくれた。

本人曰く、いくら名前が通っていない場所でも、そんなことをすれば、すぐに目立ってしまい、要らぬ敵や不必要な視線を集めてしまうだろうとのことだった。

確かに、ポケモンを連れ歩く事自体は、例え見慣れないポケモンであっても、連れ歩くという行為自体は、特別珍しいものではないので、俺が考えているようにあまり問題にはならなさそうだが、会話が出来るポケモンとなると全く話は変わってくるだろう。

博士ですらアレだったのだ。

俺は素直にエミリーに感謝しつつ、その提案を受け入れた。

 

その後は、ニアさんが私もリュウキさんとエミリーさんみたいな仲良しさんになりたいです〜!と、感極まったのか、昨日までなら言い出さなさそうなことを言ってくれたので、これ幸いとこれからはお互い砕けた口調で話すことにした。

年上とはいえ、ほぼ同年代、それどころか精神年齢では一回りも離れてる子に敬語でずっと話し続けるのは、なにか違和感あった。

初めて話しかけた時、敬語で話し始めてしまったから止め時が見つからなかったんだよね。

俺は親しみを込めて、ニアさんではなく、ニアと呼ぶことにした。

 

なお、彼女は俺のことをリューくんと呼んできた。

かなり意外だったが、呼んできた本人も本当に勢いだったのか、呼んだすぐ後に恥ずかしそうにしていたので、逆にそれで頼むよと返事をしておいた。

これまで見た中で、1番年相応そうな表情だった。

あらためてよろしく、ニア。

 

その後、しばらく歩いていると、昨日は見かけなかったトレーナーを見かけ、ある一人の少女から声をかけられた。

 

シオンタウンまで、急いでいるとはいえ、数戦やるぐらいならばいいだろう、修行も今は、シオンタウンに向かうことを優先して、ほとんどやれていないからな。

 

念の為、ニアに確認を取ったが、彼女も問題ないと了承してくれた。

 

さて、カントーに来てから、初めてのポケモンバトルだ。

楽しませてくれよ。

 

==========

 

俺に勝負を挑んできたのは、前世でゲームをプレイしていた時に割と腐る程見た覚えのある、緑色の服に身を包んだ少女だった。恐らく、服装からしてピクニックガールのトレーナーだろう。

 

「へっへー、見たところ、あんた変なポケモン連れてるし、弱そうだから、あたしの遊び相手にしてあげる!光栄に思いなさいよ!」

 

なめやがって、このガキャァ。

エミリーは変なポケモンじゃなくて、超絶プリチーなポケモンだろうが。

それに、俺の全身から溢れ出る、このパワーが感じ取れんとは、お前の目玉は節穴だな。フシ穴確定な。

 

しかし、何分こういった反応は新鮮である。

地元では、コウタぐらいしか同年代は居なかったし、アイツは何かと俺に競ってきたけど、俺から学ぶべきところは学ぶかのように、今思うと10歳にしては、落ち着きこそあまりなかったが、すごくしっかりしていた。

アイツ、凄かったんだな。

 

そう昔に思いを馳せていると、目の前の少女は、俺がボールを出すのが遅いことに我慢出来なくなったのか、

 

「いつまで、あたしを待たせんのよ!このバカ、やる気がないなら、金だけおいてさっさといなくなっちゃえ!」

 

と半ばカツアゲのようなことを言い放った。

ほう、金だけ寄越せと申すか。

すまない待たせてしまったな、金はやらんが、

お詫びに、君には完璧な敗北を刻み込んであげよう!

 

「上等だ、クソガキ!ぶっ飛ばしてやる!」

 

俺は、ボールを取り出し放った。

 

「行って来い、ジョージ!アイツの鼻っ柱をへし折ってやれ!」

 

初めて嗅ぐ土地の匂いに興奮しているのか、ジョージはとても興奮した面持ちで、ボールから飛び出してきた。

 

クソガキは、初めて見るポケモンに動揺を隠せないようで、俺と同じタイミングで投げようとしていたボールを引っ込めてしまった。

 

「な、なにそのポケモン!あたし、そんな奴知らない!」

 

そりゃそうだろう、ジョージもといヒコザルはシンオウ地方のポケモンなのだから、このカントーで見る機会はほとんど無いはずだ。

 

「どうした?お前のポケモンを出さないのか?それとももしかして、ビビってるのか?」

 

調子に乗った俺は、そうクソガキを煽ると、彼は怒り出して、ボールを投げた。

 

「んなわけないでしょ、バカ!行って、マンキー!アイツをやっつけちゃえ!」

 

ポンッといういつもの破裂音と共に、豚と猿の中間のような切れ長の目をした丸いポケモンが姿を表した。

 

その見た目の通りのポケモン、ぶたざるポケモン、マンキーだ。

 

偶然にも、同じ猿ポケモン同士の対決になったな。

どっちの方が利口で優秀なのか、思い知らせてやる。

 

「マンキー!アイツに向かって『みだれひっかき』!!」

 

クソガキがそう指示をだすと、マンキーは一直線にジョージに向かって突っ込んできた。

 

おっと、いけない先手を取られてしまったようだ。

いくらクソガキといえども、いざ、バトルとなったら、真剣に相手をしなくては、俺は即座にジョージへと指示を伝えた。

 

「ジョージ、マンキーの攻撃に対して、『カウンター』を決めろ!」

 

すると、ジョージはマンキーがその身体に触れる直前、伸ばされた腕を掴んで背負い投げた。

 

まさか、カウンターを決められると思っていなかったマンキーは、受け身をとることもままならないまま、背中からもろにその身体に、地面に打ち付けた。

 

「マンキーッ?!なにしてくれてんのよ、アンタ!マンキー!起き上がって『じならし』!」

 

っと、流石にジョージの尻尾が燃えていて、ほのおタイプと勘づけないほど、バカじゃないか。

勿論、そんなもの受け手やるはずがない。

 

「ジョージ、飛び上がって避けろ!そのまま、指で思い切り『つつけ』!」

 

ジョージは、即座にマンキーへ飛び掛かるようにして、マンキーのじならしを避ける。

倒れている状態から起き上がるのと、立っている状態から、ジャンプするのなら、立っている状態から行動を起こす方が早いのは道理だ。

そのまま、爪を尖らせ、ピンと伸ばした両の指で思い切り、マンキーを突いた。

 

これは、ミオシティでチュンチュン丸たちとの修行の間に、覚えさせたものだ。

本来、ヒコザルであるジョージが覚える筈のない技だが、チュンチュン丸が嘴でつつく感覚と、同じ威力になるように、痛みを我慢して敢えて受けて貰い、覚えさせたものだ。

一点集中で、嘴にぶっ刺さられるのは、効果抜群の攻撃でなくともまだ小さなジョージの身体では、相当な痛みだった筈だが耐えて、その威力を覚え、俺の教えた拳で突く感覚と合わせて、見事ものにすることに成功していた。

 

まさか、ほのおタイプのジョージから、効果抜群の技を食らうとは、思っていなかっただろうマンキーは痛みに目を開かせ、倒れてのたうち回った。

このまま、決めてやる!

 

「ジョージ!もう一度『つつけ』!」

 

痛みで満足に動けないマンキーは、そのままジョージの突きを食らい、倒れた。

もう一突きほど必要だと思ったが、どうやら急所に当たったようだ。

戦闘不能、ジョージの勝ちだ。

 

==========

 

「ううっ、マンキーが。でも、まだ負けてない。次のポケモンで倒してやる!行け、ニョロゾ!」

 

クソガキは、マンキーをボールに戻すと、お腹のぐるぐるが特徴的な青色のポケモンを出して来た。

 

おたまポケモン、ニョロゾだ。

確か、ニョロゾへの進化はLv.25の筈だから、今のジョージよりもどれだけ低く見積もっても、レベルにおいては、優に10以上は差があるだろう。

 

普通にやったら、勝ち目は無いし、これがゲームだったら敗北は必須だ。

そんな俺の気配を感じ取ったのか、クソガキは再度調子づいて、

 

「はっはっは!ビビってる〜!あたしのニョロゾは最強なのよ!さっきのはただのマグレ、あたしが負ける訳ないんだ。やーい、ザコザコ〜ッ!悔しかったら、もっと強いポケモンを捕まえてから来なさいよwブリブリベロバァw」

 

とんでもなく煽ってきた。

うわー、俺もさっきあんな感じだったのか、年相応とはいえ、なんか恥ずかしくなってきたな。

とはいえ、アイツに勝つためには相当戦術を練らなければ行けない。

 

俺が1度、ジョージを戻し、新たなポケモンを繰り出そうとしたところで、変化が起きた。

経験値が溜まったのか、俺が馬鹿にされたことによる怒りなのかは定かでは無いが、ジョージの身体が光輝き、

その身体が一回りも大きくなって行く。

光が収まると、顔の周りを青く染めた凛々しい顔つきのジョージが立っており、天に向かって一鳴きすると、鋭い目つきでニョロゾを睨んだ。

 

このタイミングでのモウカザルへの進化、このままやるっていうのか、ジョージ。

ジョージは、一瞬だけ俺に目を向け、小さく頷くとニョロゾに対して、いつでも動けるように臨戦態勢を取った。

 

「なっ?!進化したぁ!なんてタイミングの悪い!でも関係ない、ニョロゾそいつをぶっ飛ばせ!『みずてっぽう』」

「させるか、ジョージ!右に避けて『マッハパンチ』!進化したお前の速さを、信じるんだ!」

 

瞬間、ジョージはヒコザルの頃とは比べ物にならないほどの速さで動き、ニョロゾのみずてっぽうを回避した後、その横腹へ拳を突き立てた。

進化した直後に覚える技を出すのは、この世界においては避けるべきなんだろうけど、ジョージには『つつく』を覚えさせるにあたり、あらかたの格闘タイプの技は練習させていた。

故に問題ないだろうと確信があった。

実際に、ジョージはその期待に問題なく答えてくれた。

 

ジョージの予想外の速さによるものもあるが、このみずてっぽうで決めるつもりだったクソガキは、気を抜いていたこともあり、ニョロゾに回避の指示を出せず、ニョロゾにもろにジョージの攻撃を受けさせてしまった。

いいぞ、見たところ流石にレベル差によるものか、あまり対したダメージは入っていないようだが、奴も奴のニョロゾもジョージの速さに対応出来ていない。

 

「ジョージ、今のうちに『きあいをため』ておけ!」

 

ジョージの尻尾の炎が猛るように大きく燃え上がる。

ギャラドス戦における、チュンチュン丸のフェザーダンスでステータスに実際、左右することは分かっているのだから、積めるタイミングがあるのなら、当然積んでおく。

 

レベル差があるのは厳しいが、奴らの目が追い付くまてに、最大限削れるだけ削って、行けるなら、このまま瀕死にまで追い込んでやる。

 

「何やってんのニョロゾ!もう一回、アイツに向かって『みずてっぽう』!」

「ジョージ、後ろに回って『つつけ』!」

 

ニョロゾは、再び狙いを付けてみずてっぽうをジョージに放とうとしたがそんな隙、放置するかよ。

 

すぐさまニョロゾの後ろに回ったジョージは、ニョロゾの背後から思い切り指で突いた。

 

イケる、このままニョロゾに狙いを絞らせなければ、削りきれる。

そう考えた俺は、連続して指示を出した。

 

「ジョージ、常にそいつの後ろに回り込むことを意識して、『つつけ』!」

 

ジョージは俺の指示した通りに動いてくれる。

確かにニョロゾに命中していてもダメージは低いが、これを蓄積させていけばいずれ倒すことは出来るだろう。

 

その後も、ジョージはニョロゾに狙いをつけさせることなく、回避し攻撃し、時には急所と思われる攻撃も当てていたが、ある時足元を取られ、転んでしまった。

 

瞬間、何故?と疑問が湧いたが瞬時に理解した。

確かに、ジョージは狙いをつけさせず回避し続けていたが、ニョロゾのみずてっぽう自体は発射されていた、故に撒き散らされた水が周囲の地面に染み込み、ぬかるんでいたのだ。

 

気付いた時には、既に遅く、瞬時に立ち上がろうとしたジョージだったが、そんな隙を見逃されるはずもなく、ニョロゾのみずてっぽうの直撃を受けてしまった。

 

流石にいくら進化していたとしても、弱点攻撃を高いレベル差の相手から受けてしまえばひとたまりもない。

ジョージは一撃で戦闘不能になってしまった。

 

「ハイッ、アタシの勝ちーッ!思い知ったか!この猿!」

 

クソガキは、俺にではなく、戦闘不能になったジョージに対して煽っている。

おい、それは違うだろうが。俺の戦術ミスを指摘して、煽るならまだしても、見事な回避で1度のミスもなく、闘い続けてくれたジョージを煽るのは間違っている。

あまつさえ、戦闘不能になっているジョージを煽るなんて、死体蹴りもいいとこだ。

 

絶対このクソガキは泣かす。

俺はジョージをボールに戻して、感謝を述べると次のボールを取り出し投げた。

 

「続け、チュンチュン丸!ジョージの仇討ちだ!まずはニョロゾの目を潰す、『すなかけ』!」

 

ボールから飛び出したチュンチュン丸は、飛び出した勢いを一切緩めることなく、高速で低空を飛行し、ニョロゾの目の前で足を地面に突き立て大量の砂をかけた。

しかも、これは地面がぬかるんで事により、すなかけではなく、寧ろ目を潰すと共に、攻撃も同時に可能な『どろかけ』になっている。

 

目の前で、大量の泥を浴びたニョロゾは、目を瞑って

痛そうにしている。

 

「ちょっと、何してんのよニョロゾ。また来てるから!前に向かって『みず、』いや、『バブルこうせん』」

 

ニョロゾは、チュンチュン丸のいる場所に対して、みずてっぽうを吐こうとしたが、その途中に指示画変更されたため、中途半端なバブルこうせんが発射された。

 

目が見えないだけでなく、本来の想定とは違う技を出す羽目になったんだ。そんな、技に当たるはずがない。

チュンチュン丸は、俺の指示を受ける前に回避してみせた。

 

「いいぞ、チュンチュン丸!そのまま、『かぜおこし』!」

 

チュンチュン丸が以前、『つばさでうつ』により、竜巻を発生させた時以上の突風を起こし、ニョロゾを吹き飛ばした。

これも、ミオでの修行期間に覚えさせたものだ。

 

技自体は、ヒスイ時代の技だが、比較的簡単なものであるため、練習を行ったところ、問題なく使えるようになった。

 

吹き飛ばされた、ニョロゾは大きく背中を地面に打ち付け、苦悶の声を上げた。

いいぞ、ジョージがひたすら突き続けたのもあって、よく効いている。

 

クソガキは、レベル差において圧倒的に有利な状況にいるにもか変わらず、俺のポケモンに翻弄されるのに遂にブチギレたのか、無茶苦茶に指示を出した。

 

「もういい、ニョロゾ!その場で回転しながら、『バブルこうせん』!!!周り、全部泡まみれにしちゃえ!!」

 

んなことありかッ?!

しかし、どうやらそういった指示は割とあるらしく、周囲が泡だらけになるほど、無茶苦茶な量のバブルこうせんをニョロゾは吐いた。

 

チュンチュン丸がいくら空を飛べたり、素早くともここまでの物量で攻められては避けきることなどは出来ない。

 

当然、いくつかのバブルこうせんに被弾してしまい、チュンチュン丸は戦闘不能になった。

 

「やったー!!!ザーコザコザコ、アンタ、ザコォッ!!アンタのポケモンはこれで戦闘不能!やったー!!!アタシの勝ちよ!!」

 

クソガキは、ニョロゾで2タテ出来たことがよほど嬉しいのか、踊り狂うように転がり回っている。

反面、今の無茶な技の放出により、ニョロゾはどう見ても疲れ切っており、勝利の雄叫びすらも上げない。

 

ジョージが作り、チュンチュン丸が繋いでくれた一世一代のチャンスだ。無駄にはしない。

 

「何を勘違いしているんDA。」

「ほぇ?」

「俺たちのバトルは、まだ終了していないZE!」

 

俺は、腰のから新たに取り出したボールに少しだけ、声をかけると続くポケモンを繰り出した。

 

「頑張れバービー!ダメ押しで『すなかけ』!」

 

ボールから、意気揚々と飛び出したバービーは着地と同時にニョロゾの顔面に向かって砂をかけた。

 

クソガキは勝ったと思い込んでいたのか、とても驚いた様子で、

「なっ、なんですってーっ?!アタシはまだ、2体しか持ってないのに!!ズルい!ズルい!!インチキよ!」

 

回避の指示すら出さずに、怒り狂っている。

知らないよ、そんなこと。

ルールでは、6体まで使用していいことになっているんだ。

他の控えを持っていない自分を怨め。

 

当然ながら、疲れ切って動けないニョロゾは、砂をまともにくらいまたしても、その大きな瞳に異物が入ったことにより、痛そうに目を瞑っていた。

 

「ちくしょう!でも、また一撃で倒しちゃえば良いんだ!ニョロゾ、『みずてっぽう』!」

 

ニョロゾは、視界が見えない状況ながらも、みずてっぽうを発射したが、当然、当たらない。

それどころか、先程の無茶なバブルこうせんで体内の水を放出しきってしまったのか、満足に飛ぶことすら無かった。

 

「キー!何やってんのよ、ニョロゾ!もういい、前に向かって『とっしん』!ソイツを吹きとばせ」

 

ニョロゾは残る力を振り絞るように全力で、バービーに向かって駆けてくる。

ジョージやチュンチュン丸ほどの素早さのない、バービーはこれを避けることなど出来ず、当たれば戦闘不能になってしまうだろう。

 

 

 

 

…まあ、当たればの話だが!!!

 

 

 

 

「バービー、ニョロゾの足元に『くさむすび』!」

 

瞬間、ニョロゾの足元が少し盛り上がり、草が生えて来て、小さなアーチを作る。

 

これは、ミオを出る直前に買ったわざレコードを使い、昨晩のうちに覚えさせておいたものだ。

 

ぶっつけ本番で、上手く使えるかどうかは賭けだったが、あらかじめ、ボールから出す際に使うことを指示しておいたおかげで、上手く発動させることが出来た

 

目元もよく見えず、度重なる攻撃や無理な攻撃による疲れで体力もおぼつかないニョロゾは、これを避けることなど出来ず、もろに足を取られ転び、頭から地面に打ち付けた。

 

その後、ニョロゾが起き上がることはなかった。

 

俺の勝ちだ!!

 

==========

 

「ひょえあぁぁぁぁぁぁぁ!!!そんなー、アタシが負けるなんてぇぇぇぇぇぇ!!!!!これは夢!!嘘なのよ〜〜〜ッッッ!!!!!!!!」

 

クソガキは、まるでこの世の終わりのような叫び声をあげ、そんなセリフをのたまった。

 

確かにニョロゾは、とても強かった。

体感としては、チュンチュン丸を絶命寸前にまで、追いやったギャラドス並みに強かったように感じる。

 

これで負けたのは、一重にクソガキのバトルセンスが低かったことによるものだろう。

いや、まあタイプ相性は知ってたし、負ける要因となったとはいえ、奇想天外な技の使い方もしてきたし、最低限はあるのか?

 

何はともあれ、俺はいいバトルが出来たため、最初のような怒りは完全に無くなっており、素直にいいバトルができたと、クソガキもといピクニックガールにお礼を言いに言った。

 

しかし、このピクニックガールは、

「ふん!アンタが勝ったのなんて、所詮マグレなんだからッ!賞金なんて、絶対上げないよ〜だバカ、ザコ、アホ、間抜け!!」

とくっそ煽ってきた。

 

訂正、やっぱりクソガキである。

とはいえ、俺も賞金を払いたくないという子どもに対して、無理にたかるようなことはせずに、許してあげた。

その代わりにポケモンセンターにて読んだ、ルールブックに記載された、トレーナーとしての心構えを音読して、心底丁寧に教えてあげた。

 

すると、どうしたことか。クソガキもといピクニックガールちゃんは、涙を流しながら怒り狂って、俺にお金を投げつけて、どこかに走って行ってしまった。

 

なおその際に、

「これで勝ったと思うなよ、アホッ!次会う時は、ギタギタにしてやるんだからね!あと、クソガキって言うな!年変わんねぇだろ!アタシの名前は、ハルミだ!覚えとけ!死ね、クソヤロー」

 

とひたすらに暴言を吐きまくっていた。

いけねぇ、心の中で言ってたつもりが遂口に出てしまっていたらしい。すまんな、ハルミ。

 

にしても、なんかちゃんと賞金くれたねぇ。

なんでやろなぁ(すっとぼけ)

 

また、ボールに戻す直前にバービーがビーダルへと進化してくれた。

ニョロゾ、強かったもんな。バービーありがとう。

みんな、お疲れさま。

 

==========

 

その後、そんな俺たちのバトルを見ていてくれた、ニアからは、とてつもなく興奮した面持ち、凄い!強い!カッコイイ!!とこれでもかと褒めてくれた。

照れるぜ。

 

対象的に、エミリーからはバトルの内容自体は褒めてくれたものの、君の中身は大人なんだから、あんまり大人気ないことをするなよと嗜められてしまった。

確かに、少し反省してる。

 

その後も、道行く先で会うトレーナーたちとバトルを続け、その日の夕方頃には、15番道路は勿論、14番道路も抜け、13番道路へと辿り着いたのであった。

 

▶TO BE CONTINUED...




■ジョージ(ヒコザル→モウカザル) ♂ Lv.13→Lv.20
性格:むじゃき

■エミリー(エムリット) Lv.50
性格:ひかえめ

■チュンチュン丸(ムクバード) ♂ Lv.16→Lv.21
性格:ゆうかん

■バービー(ビッパ→ビーダル) ♀ Lv.11→Lv.20
性格:のんき

■カーミラ(ズバット) ♀ Lv.12→Lv.20
性格:いじっぱり

突然ですが、これまで主人公のリュウキくんの戦績はなんとなくで決めておりましたが、これもルーレットにしたほうがよろしいでしょうか?ご意見くれると嬉しいです。(現地民よりは理解してる設定で、負け過ぎるのはマズイので比率的には勝利7:敗北3ぐらいで設定したものを回すつもりです。)

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