転生にわかポケモントレーナーの冒険録 作:Sleipnir666
FRLGのジムリーダー戦BGM流しながら、全力で書き上げました。
それに合わせて、文字数もダントツで多くなってしまっていますが、とりあえず、書きたかったことは全て書けたと思います。
ただ、これを毎日ペースで書くのは、時間が全く足りてないので、次回以降は、もう少し文字数減らすと思います。
まあ、再度こんな感じで書きたくなったら、ガッツリ書くとは思いますので、その時はよろしくお願いいたします。
また、アンケートにご協力いただき、誠にありがとうございました。
最終的に、ブルーとイエローがトップとなりましたので、厳正な抽選(ルーレット)の結果、ブルーをメンバーに追加することが決定いたしました。
他のキャラクターたちに、投票いただいた方も誠にありがとうございました。
ちなみに、ブルーについては、協力ポケスペの設定に準拠させたいとは思うのですが、先の具体的な展開は決めていないため、全くの同一人物にはなりません。
あらかじめ、ご了承ください。
また、同時に薄れて来ているポケスペの内容を読み返して、確認がしたいので、マサラタウン到達前後に関しては、投稿が遅れたりする可能性がございます。
こちらについても、ご理解賜りますようお願いいたします。
なお、アンケートに記載したメンバーは、本作に全員必ず登場させる予定なので、お楽しみいただけますと幸いです。
感想や評価など、いつでもお待ちしております。
では、どうぞ。
俺が案内された会場は、アニメやゲーム同様、ほとんどプールに近いような作りをしており、壁際などはガラスで覆われている。
バトルフィールドの全体像として、一応、みずタイプやひこうタイプでないポケモンでも闘えるように、部分的に足場が設置されていた。
なお、壁際のガラス壁に関しては、くもりガラスなのかは分からないが、奥は全く見えなかった。
もしかして、あのガラスの裏に観覧席かなにかでもあるのだろうか。
全く見えないが意味あるのか?
とりあえず、そんな疑問はおいておいて、俺がフィールドの足場の配置や、水の深さなどを観察していると、突然あたりが真っ暗になった。
俺が何事かと身構えていると、すぐさま、先程別れたサクラの声が会場内に響いた。
『これより、ポケモンリーグ公認ジム・ハナダジムによる、公式試合を行います。実況は私、おなじみ『ハナダジム美人3姉妹』の長女、サクラがお送りします。』
『解説は、同じく次女のアヤメが務めます。』
『そして、本日ジムバトルに挑むチャレンジャーは、遠く離れたシンオウの地よりやって来たトレーナー、リュウキィィィ!!』
その声が響き終わると同時に、俺に強い光が浴びせられた。
その光は、スポットライトによるものらしく、俺とその周囲のみを照らしている。
うおっ、眩し。てか、サクラさんこんなキャラだったか?アニメやさっきの様子と比べて、完全に別人なんだが。
やがて、フィールドを挟んだ反対側にもスポットライトが当てられた。
そこには、朝に出会った、俺の見知った男が立っていた。
『そして、そんな彼の挑戦を阻むのは、当ジム最強と名高いこの男、筋肉を愛し、筋肉に愛された少年。人呼んで、ハナダみさきのスーパーマッスル、『かいぱんやろう』カイトォォォォォォォォォォ!!!!!』
スポットライトに照らされたカイトが、ボディビルダーのようなポーズを決める。
その瞬間、真っ暗闇の会場の中で、熱狂的な声が爆発した。
そして、パッと灯りが点けられ、暗闇が晴れると、ガラス壁を越えた奥には沢山の観客たちがおり、皆ワクワクした様子で俺達を見ていた。
どうやら、あのガラスはくもりガラスではなく、任意で透過が可能な特殊ガラスだったようだ。
恐らく、ポケモンバトルによる衝撃で、水が掛からないようにするためと思われる。
それにしても、凄い人だな。アニメとは、大違いだ。
てか、よく見たらニアとカスミちゃんとエミリーもいるじゃん!
しかも、ニアがカスミちゃんを抱っこして、そのカスミちゃんがエミリーを抱っこして、二人羽織みたいになっており、その様相はとんでもなく可愛らしい。
あ〜^、心がぴょんぴょんするんじゃ〜^
そして、俺の視線に気付いた3人は手を振ってくれると同時に応援してくれる。
「リューくん〜、頑張ってくださーい!」
「おにいちゃん、がんばれーッ!!」
流石にこの壁を挟んだこの距離では、エミリーのテレパシーによる声は聞こえないが、俺を見つめて頷いてくれる。
エミリーの気持ちも伝わってるよ。俄然、やる気が出て来た。
観客の数は、俺がジムバトルを挑む前に見た、サクラたちのショーの時と同じくらいの人数がいる。
更にあの時とは違い、観客の比率は、男性が多い訳でなく、女性も同等ぐらいの人数となっていた。
大勢の観客たちの中で闘うというのは、初めてだが、問題ない、いつも通り、仲間たちを信じて闘うだけだ。
熱狂の渦の中、サクラが今回の試合形式を説明する。
今回のバトル形式は、俺のバッジ保有数が0ということもあり、ジム側の使用ポケモンは2体のレベル上限15までのポケモンを使用するとのこと。
対して、俺には特になんの制約もないとのことだった。
待って欲しい、レベル15ではいくらカイトのバトルセンスが高かろうと、今の俺のポケモンたちとは、レベルが違い過ぎて、勝負にならない。
なので、俺は説明をしてくれている最中だったが、待ったをかけた。
「すみません、サクラさん待ってください。確かに、俺はバッジを1つも所有していませんが、今の俺のポケモンたちは最もレベルの低いポケモンでも、25レベルはあるんです。ですから、そのレベル設定では、勝負になりません。」
俺はそう言ったのだが、決まりであるらしく、ルールを変えてもらうことは出来なかった。
しょうがない。無闇矢鱈と、ポケモンを傷付ける趣味はないので、せめて一撃で終わらせてしまおう。
俺はそう心に決めて、勝負に望んだ。
『では、両者、ポケモンを出してください!』
そうして、俺とカイトは1体目のポケモンを出した。
「いけ!ヒトデマン!」
破裂音と共に、星のような形をしてポケモンが現れる、ほしがたポケモン、ヒトデマンだ。
アニメでカスミちゃんが、よく使っていたので印象に残っているが、今回のバトルでは、どれだけ高く見積っても15レベルなのだ。
同じポケモンとやるにしてもどうせなら、もっと育ったポケモンとやりたかったな。
そして、俺の投げたボールからもポケモンが現れる。
「行って来い!コウハク」
ボールから現れたのは、そのままサイズだけアップしたボール、ボールポケモン、ビリリダマだ。
話せば長くなるが、コイツとは昨日色々あったのだ。
==========
コイツとは、昨日、発電所で捕まえて以来、初めて顔合わせをして、修行を行ったのだが、その時はだいぶんと大変な思いをした。
コイツは俺に捕まったにも関わらず、全然俺の言うことを聞いてくれなかったのだ。
普通に言っても、ダメ。
バトルの楽しさややり甲斐なんかを語っても、ダメ。
ポロックやポフィンで釣ろうとしても、当然の如く、駄目だったのだ。
あまりにも強情なので、もう諦めて逃がそうかと考えたのたが、その時、その様子を見ていたカーミラがこのコウハクと名付けたビリリダマを煽ったのだ。
カーミラ曰く、自分が不覚を取って負けてしまい、俺に捕まってしまったにも関わらず、それを認めず、主人の言うことを聞かずにいるのは、情けないとのことだった。
闘うことが嫌なのなら、そう意見すれば良いのだ。臆病者は臆病者らしく頭を垂れて、赦しを請えばいい。だが、それすらせずに知らんぷり。それでは、ただの子どもの癇癪のようだと言った。
これを言われたコウハクは、怒り出して、カーミラに襲いかかったのだが、カーミラはタイプ相性など、まるで存在しないかのように、これまでに培った経験と戦法、そして高いレベル差でコウハクを一方的にボコボコに叩きのめした。
そして、倒れ伏したコウハクに対して、再度煽った。
自分が有利なはずの相手に負けた気持ちはどうだ?
私は、私自身のミスで不意を突かれて、捕まってしまったが、結果的にこれほどの強さを手に入れることができた。
私が、ここまで強く慣れたのは当然の私自身の力によるものだが、私に合った的確な修行方法や、私のスタイルに合わせた戦法・戦術を確立させてくれたのは、主人である俺の力が大きい。
だから、お前が私に勝てるようになるなんてことは絶対に起きない。
ボールは、ボールらしく道を転がるように、一生転落人生を歩んで入ればいいと言った。
いや、流石に言い過ぎだろ、それ。
そう思ったのだが、どうにもそう言われたコウハクの様子がおかしかった。
コウハクは、怒ることも悔しがることも、泣き出すような素振りも見せなかった。
俺が疑問に思っていると、突如コウハクは凄まじい轟音と共に『だいばくはつ』した。
突然の爆発に、俺とカーミラは吹き飛ばされてしまったが、すぐに体勢を立て直して、爆心地となった、コウハクが先程までいた場所を見やった。
そこには、憤怒の表情を浮かべる、コウハクがいた。
えっ、『だいばくはつ』したのに瀕死になってない?!
コイツめちゃくちゃ凄くないか?
コウハクは、凄まじく怒っているという表情でカーミラだけを見つめている。
やがて、コウハクは俺の方へと近付いて来て、目を伏せた。
これは、修行を付けてくれってことでいいのか?
俺は念の為、カーミラの通訳をしてくれたエミリーに確認すると、エミリーは、
(「先程の態度で謝る気はない。住処から勝手に連れ出されて、俺は腹が立っている。だが、この女にここまでコテンパンにされてこのまま引き下がるぐらいなら、死んだほうがマシだ。だから、この女をギタギタのコテンパンにするまでは、お前の指示に従う。俺に力を貸してほしい」って言ってるよ。プライドもガッツもあるいい子じゃないか。)
と俺に教えてくれた。
よしっ、いいぜ。
正直に言えば、これから旅をする仲間同士、仲良くやって欲しいのだが、カーミラにボコボコにされた直後に『だいばくはつ』をしても、瀕死にならずに耐えきるという凄まじい執念と精神力を持つ、コイツを手放すのはあまりにも惜しい。
なので、俺は当然その提案を受け取って、彼にも修行や特訓を行うのだった。
しかし、その後に俺が脳から発生させた体内電気を拳に集中させ、『かみなりパンチ』を見せたときには赤と白の身体を、色違いの如く蒼白にさせて、俺に怯えていた。
また、カーミラは、これ一層自慢げな態度を取りながら、
ここにいる誰よりも、強いのは、私たちの誰でもなく、主人である俺なのだから、あのような態度を取ったにも関わらず、普通に接してくれる俺に感謝するのね、更に煽っていた。
なお、これに対しては、いつの間にか修行を中断して、俺達の様子を見ていた他の仲間たちが全員ウンウンと頷いていた。
この後に関しては、コウハクはより一層力を入れて修行するようになったので、最初から俺の力を見せて入れば、カーミラとの仲を拗れさせることもなかったな、と俺は後悔するのだった。
==========
そんな感じのやり取りをした甲斐あって、今この瞬間、コウハクは凄まじいやる気を見せている。
じゃあ、一発で決めようか。
俺が電気タイプのポケモンを出したことで、カイトは嬉しそうに顔を綻ばせる。
「タイプ相性を理解しているのか、やるな親友。やっぱり、お前はポケモンバトルの腕も知識も高いようだ。だが、負けんぞ。」
こうして、俺達両方がポケモンを出し終えたことで、サクラがバトル開始の合図を出した。
『では、試合開始!!』
俺は2タテを目指して、さっさと終わらせることにした。
「コウハク、『かみなり』だ!」
コウハクは俺の指示に、従い即座にかみなりを放つ。
想像以上に、素早く攻撃行動に移ったことにカイトは驚いたような表情をした。
「ッ避けろ、ヒトデマン!」
ヒトデマンはカイトの指示に従い、回避行動を行うがその速度は体力が減っている訳でもないのに緩慢だ。
やはり経験の差か、動き出す速度に差があり過ぎる。
当然の如く、放たれた雷は、回避されることなく命中し、ヒトデマンは戦闘不能になった。
会場内がシーンと静かになる。
そりゃそうだ。このバトルは、バトルとして成立していない。試合が始まってから、ヒトデマンが戦闘不能になるまで、20秒すら経っていない。
このまま、もう一体と闘っても似たような結果になるだろう、だからこそ、俺は一度コウハクをボールに戻した後に、再度サクラに問うた。
「別に俺は、調子に乗っている訳でもなく、トレーナー成り立て特有の傲りによるもので、先程のように言ったわけではありません。ただ、あれは確固たる事実なんです。このまま、もう一体とバトルを行っても似たような結果になるのは、目に見えています。それでは、集まってくださった観客の皆さんも、面白くもなんともないでしょう?だから、ルールだと言うことは俺も理解出来ますが、どうかもう一度お考え直しいただけないでしょうか?」
俺がそう言って頭を下げると、カイトがタイムと言って、サクラに話し掛けた。
「サクラさん、俺もそう思います。俺自身のバトルセンスでどうにかしてやるという気概でいましたが、確かにあの速度とポケモン自身の意識の差では、アイツの言う通り、闘いになりません。今ので、もう既に分かりましたが、アイツにはバッジ1つどころか、3つ程度余裕で獲得出来ると感じさせる程の強さがあります。」
そう自身の感じたことを伝えた後に、
「なので、バッジ自体はもう渡すことにして、今からはエキシビションバトルとして、ジム指定のポケモンではなく、俺自身のポケモンを使ってアイツと勝負させて貰えないでしょうか?俺からもお願いします。」
カイトもそのような提案をしてから、サクラに頼み込んでくれた。
やがて、サクラは隣のアヤメと話し合った後に、結論を出した。
『では、両者共に合意ということで、今からはエキシビションバトルとして、試合を再開します。ルールは変更、それぞれレベル制限はなし、ただし、手持ちは各自3体までとさせていただきます。』
『また、回復アイテムの使用は禁止とさせていただきます。理由としましては、当ジムはまだ、フルバトルを行えるような環境になく、またアイテムを用いた試合を行うノウハウも存在しないためというのが理由となります。このルールで問題なければ、試合を再開いたしますが、両名共よろしいでしょうか?』
3体か、別に何も問題はない。
回復アイテムもこれまで、試合中に使ったことは1度もなかった。だから、そちらのルールについても、異存はない。
俺とカイトは目を合わせて頷いた後に、サクラたちにお願いしますと頼んだ。
それを確認した後、サクラは言った。
『では、試合再開!!両者、再度定位置についてください。シングルバトル、3vs3始め!』
今度は、ポケモンを出してから開始というわけでなく、すぐさまバトル再開の合図が出された。俺とカイトは、お互いに先手を取るべく、速攻、ボールを投げた!
「行って来い、コウハク!」
「行け、ガメシエル!」
ほぼ同時に、ボールが投げられ、ポケモンたちが現れる。
俺が先鋒として出したのは、先程と同じくコウハク。
対して、カイトが繰り出して来たのは、俺から見ると大きな甲羅を背負った亀のようなポケモン、文字通りのかめポケモン、カメールだった。
やはり、カイトの本来の手持ちであっても、使っているのは水タイプのポケモンなのか。ならば何も問題はないな。
『カイトの先鋒は、ガメシエルことカメールです!いつも巧みな技を見せてくれるガメシエルですが、今日のチャレンジャーは実力が高い模様!普段通りの動きを見せてくれることは出来るのか?!』
『対する、チャレンジャー・リュウキは先程と同じく、ビリリダマ。タイプ相性では、カイトが不利ですが、そこは公認トレーナーの腕の見せどころ。相性差を覆すようなバトルを期待したいです。』
俺とカイトがポケモンを出したことで、サクラとアヤメの2人が実況解説を始めた。
先程の試合では、そんなことをする間もなく、決着がついてしまったので、俺にとって実況解説のある試合はこれが初めてになる。
ヤバいヤバい、なんかゾクゾクする。
しかもなんか、さっきよりも緊張してきたな。
だがそんな気持ちは置いておいて、俺は、まず確実にカメールを倒すための、状況作りから始めることにした。
「コウハク、『かいでんぱ』!」
コウハクの身体から、耳が可笑しくなるような不快な音が発せられる。
これで特攻を大幅に下げることが出来たはず。
しかし、カイトから繰り出されたカメールは、そんな不協和音が鳴り響く中、攻撃行動を行ってきた。
「ガメシエル、『マッドショット』!」
ゲェッ、マジか!じめんタイプの技を覚えているのか、あのカメール。
体内で生成したと思われる泥を含んだ、みずてっぽうのような弾丸がコウハクへと飛んでくる。
直撃すれば、大ダメージ必至だ。
俺は即座にコウハクへと、回避の指示を出した。
「コウハク、右へ避けろ!」
その瞬間コウハクは、即座に転がって飛んできた泥の塊を回避することに成功したが、誤って足場から水の中へ落ちてしまった。
『おーっとぉ、チャレンジャー・リュウキのビリリダマがプールの中に落ちてしまった!これは、大きなミス!初の公式試合で注意が逸れてしまったか?!』
『そして、カイトにとって、これはチャンスです。お互いどのように捌き、片や活かすのか、ここが勝負所です!』
マズい!水の中じゃ、動きが鈍る!
俺は急いで、足場に戻るように指示を出したが、カイトはそんな俺の行動を見逃さなかった。
「させるか!ガメシエル、『だくりゅう』!」
瞬間、カメールがプールの中に飛び込んで、暴れまわり、それによって、発生した衝撃で、プールの中の水が荒れ狂った。
当然、水の中にいたコウハクは、その流れに巻き込まれてしまった。
ヤバい、水の中では回避の指示を出したところで、避けられる訳が無い!
そして、そのまま荒れ狂う波に揉まれて、コウハクはカメールの方へと流されて行ってしまう。
この時は、流石にどうすることも出来なかったので、俺はコウハクに警戒するようにだけ伝えた。
「コウハク、カメールの技が来る!耐えろ!」
そして、俺が思った通りに、流されて来るコウハクへカイトは攻撃指示を出した。
「ガメシエル、『きあいパンチ』!!」
カメールは裂帛の気合いと共に目の前まで流されて来た、コウハクへ拳を振り抜いた!
ドゴンッという凄まじい音と共に、コウハクが宙へと吹っ飛ぶ。
『決まったーーーッッッ!!!渾身の力を込めた、ガメシエルのきあいパンチ!これは、勝負あったか?!』
『チャレンジャー・リュウキも耐えるように指示を出していましたが、水の中では受け身を取ることも出来なかったでしょう。間違いなく、大ダメージを負ったはずです。』
またコウハクは、きあいパンチの直撃を受けたことで、大きく宙にかち上げられてしまった。
このまま、落下の衝撃も加われば、恐らくコウハクは戦闘不能になるだろう。
せっかく下げた特攻も、物理攻撃であるきあいパンチの前では意味がなかったからだ。
だけど、コイツの精神力は生半可ではない。直撃を受けたところで、来ると分かっていた攻撃なのだから、まだやれる筈だ。そうだろう、コウハク!
「やられっぱなしで終わるな!『かみなり』!」
そう、俺が叫ぶと、やはりコウハクには、意識があり、空中で吹き飛ばされながらも、しっかりとカメールを見据えて、雷を放った。
カイトとカメールは、先程の気合いパンチで終わったと思っていたのか、驚きに目を見開いてしまい、防御の体勢を取ることが出来ず、かみなりの直撃を受けた。
タイプ一致による効果抜群の技を受けたのだ。その上、カメールは今もプールの中におり、水に浸かっていた。
全身水濡れ状態で、感電したのだから、耐えられるはずなどなく、カメールは戦闘不能になった。
『な、なんと、ビリリダマあの状況から、ガメシエルにかみなりを命中させたァッ?!凄まじい耐久力だ!』
『私も正直に言って、きあいパンチが命中した時に、勝負あったと思ってしまったので、これには驚きです!』
それと同時に勢いよく、元いた足場に落下してきたコウハクも戦闘不能になった…かと思いきや、気絶することなく、カイトの方を見ている。
吹き飛んでいる最中にかみなりを命中させただけでなく、未だに戦闘続行可能な姿を魅せたコウハクに、サクラとアヤメを含めた、会場中の観客たちは大盛り上がりだ。
お前凄すぎるだろ。なんで、きあいパンチの直撃を受けて、あの高さから落下したのに、起きてられるんだよ。
俺は心底、コウハクの根性に感嘆した。
とはいえ、息は荒く、もう満足に動くことも技を放つことも出来ないだろう。本当に気合いだけで立っているのだ。
俺は少しでも休ませるべく、コウハクをボールに戻すことにした。
「コウハク、一度戻って休むんだ!」
コウハクは、赤い光に吸い込まれ、ボールの中へと戻っていった。
カイトもカメールをボールに戻して、コウハクを称賛してくれる。
「素晴らしいファイトスピリッツだ、そのビリリダマ!そして、ボールへ戻したお前の判断も正しい。幾らそのビリリダマが耐えきったとはいえ、そのままで居たら、すぐに俺の後続にやられていただろうからな。ソイツの根性には、心底驚かされたが、まだ俺のポケモンたちは残ってる。このままじゃ終わらせないさ!」
そして、カイトは次なるポケモンを繰り出した。
「お前の硬さを魅せてやれ!行けッ、シャコガイル!!」
ポンッという破裂音と共に、大きな殻を持つシャコ貝のようなポケモンが姿を現す。
シェルダーの進化系、2まいがいポケモン、パルシェンだ。
俺も合わせて、新たなポケモンを呼び出す!
「ならお前は、その拳の破壊力を教えてやれ!行くぞ、ジョージ!君に決めたッ!!」
モンスターボールが投げられると共に、空中から勢いよく燃え盛る猿型ポケモンが現れる。
『カイトの次鋒は、シャコガイル!カイトが比較的最近、手に入れた水の石によって進化させたこのパルシェンですが、その硬さは圧巻の一言。これまで、何度もチャレンジャーたちの、ポケモンの攻撃を防ぎきってきました!今日もそんな展開になるかと、予測しましたが…』
『対する、チャレンジャー・リュウキのポケモンは、ハッキリ申し上げて全く分かりません!初めて見るポケモンです。全身から、炎を吹き上げているので、恐らく、炎タイプだとは思うのですが、それでは、氷タイプを持つとは言え、水タイプの複合タイプであるシャコガイルにダメージは期待出来ません。とは言え、先程はビリリダマと共に素晴らしいタクティクスを見せてくれたチャレンジャー・リュウキ。ただ、不利になるようなポケモンを出すとは思えません。なにか秘策があるのでしょうか?』
カントー地方では見られない、別地方のポケモンの登場に会場内のボルテージは更に上がる。
そして、カイトも警戒するようにジョージを注意深く見つめている。
「初めて見るポケモンだ。確かに炎タイプのポケモンのように見えるが、今更、お前がタイプ相性を忘れたなどと言うことがある訳がない。なにかあるな?」
そんな、カイトの言葉に俺は、好戦的な笑みで返す。
当然だ。ジョージは、炎タイプだけでなく、格闘タイプも合わせ持った複合タイプ。
そんなことは真剣勝負の最中である今は、絶対に教えるつもりはないが、いずれカイトも気付くだろう。
パルシェンの攻撃も確かにジョージへは、大きなダメージとなってしまうが、それはこちらも同じで、ジョージには完成したインファイトがある。パルシェンの体力を幾らか削ってからインファイトによるラッシュを当てれば、幾ら防御のステータスが高いパルシェンで合っても耐えることは出来ないだろう。
俺は、まずダメージを稼ぐべく、速攻に移った。
「ジョージ、『マッハパンチ』!」
ジョージは、爆発的な速度で足場を飛び移って行き、即座にパルシェンの目の前まで到達して、その拳を振るった。
カイトはジョージのあまりの早さに、またしても驚いたようだったが、そのままジョージのマッハパンチを受けることはなかった。
「シャコガイル!『からにこもれ』!」
パルシェンは、即座に殻を閉じて、防御の体勢をとる。
バキャッとジョージのマッハパンチが突き刺さったが、パルシェンの殻には、殴打の痕こそついたものの、ヒビが入ったり、大きなダメージを受けた様子はなかった。
『チャレンジャー・リュウキのジョージと呼ばれたポケモン、何と言う速さだ!一瞬にして、シャコガイルまで距離を詰めたぞォッ?!』
『しかも、カイトのシャコガイルが殻を閉じたにも関わらず、ダメージを受けている様子。あの硬い外殻を持つパルシェン相手に信じられません!』
サクラとアヤメは非常に驚いた様子を見せ、会場内にも同様に非常にざわついていた。
だが、そんな周囲の様子は関係ない。
水の中に逃げられても面倒だ。
このまま削る!
「ジョージ、『かみなりパンチ』だ!」
ジョージの拳に炎ではなく、電気が纏わりつく、そして電撃を纏った拳がパルシェンにぶち当たる。
あたりに、雷光を撒き散り、先程マッハパンチを当てた殻のあたり大きく焦げて、煙を上げ、黒く燻っている。
まだまだ、こんなもんじゃ俺のジョージは終わらないぞ!
そうして、ジョージは再度の追撃をするべく拳を振り上げたが、カイトも、やられっぱなしでは終わらなかった。
「今だシャコガイル!『シェルブレード』!」
ジョージが追撃のため、拳を振り上げたその一瞬の隙をついて、閉じていた殻を開いてパルシェンが異常なまでに圧縮された高圧水流のような水を発射した。
ジョージは、修行の成果によって得た動体視力で即座にそれの直撃を回避したが頬のあたりを掠り、血を吹き出していた。
幸い、直撃は避けられたが、ジョージが回避行動を取ったことにより、パルシェンは後ろに転がって距離をとって、そのまま、プールの水の中へ逃げてしまった。
『シャコガイル、ジョージのパンチの合間におきた、一瞬の隙をついて、見事脱出しましたッ!』
『カイトはこのまま、水の中で体勢を立て直すつもりでしょう。チャレンジャー・リュウキにそれを破る策などはあるのでしょうか?』
このまま、削りたかったがマズイな。
だか、それならそれでこちらも考えがある。
そして、次にパルシェンが顔を出した時こそ、絶対に仕留める!
俺は新たな指示をジョージに出した。
「水の中に入ったからって、安心するなよ!ジョージ、『はどうだん』!」
ジョージが両手にエネルギーを貯めるような構えを取るとそれを勢いよく、パルシェンに向けて放った。
ゴウッという音と共に、青白い光の玉がパルシェンに向かって放たれる。
恐らく、カントー地方の誰もが見たことの無いであろう技に、会場中があっ、とざわめく。
水の中に逃げたことで、体勢を立て直そうとしていたカイトとパルシェンだったが、まさか地上から水中に向けて、攻撃されるとは思っていなかったのか、急いで回避行動に移ろうとする。
だが、残念だったな。
はどうだんは、必中技だ。
ジョージが避けたパルシェンに向かって、ビッと指を向ける。すると、はどうだんはまるで意志を持つかのように曲がり、避けたはずのパルシェンへと命中した。
水中で大きくよろけるパルシェン。
『チャレンジャー・リュウキのポケモン、ジョージの手のひらより、なにかが出ました!『はどうだん』??なんなんだ、あれはッ?!アレがあのポケモン固有の能力かなにか何でしょうか?』
『本当に驚きです!遠距離に対する攻撃としては、水ポケモンであれば、みずてっぽうやバブルこうせん、それらを進化させた先程のカイトが使ったシェルブレードなどが挙げられますが、今のはそう言ったものとは、根本的に違う技のように思います。しかも、放ってから、軌道を変えられる攻撃など、私は見たことがありません!』
会場中が、騒然とする。
もう一度、ぶつけてやる!
そう思い、ジョージにもう一度はどうだんを指示しようと思ったのだが、これ以上は耐えることは、無理と判断したカイトは、賭けに出た。
「一か八かだ!シャコガイル!『からをやぶる』!そして、そのまま突っ込め!」
水中で身に纏っていた殻の1番外側を脱ぎ捨て、一回り小さくなった後、殻を脱ぎ捨て、身軽になったことで、これまでよりも圧倒的な速さでジョージに向かって、水中より突撃してきた。
向かって来るなら好都合だ。これで終わらせてやる!
「来るぞジョージ、迎え撃て!『インファイト』!!」
ジョージはこちらへ向かって来たパルシェンに飛びかかり、パルシェンの身体の上に跳び乗ると、身体を振り落とされぬように足でしっかりとパルシェンの角を掴んでから、思い切り両手の拳でパルシェンに向かって、拳打を振るった。
目にも止まらぬ速さで振るわれる拳の連打によって、見る見る内にパルシェンの殻にヒビが入っていく!
『ジョージ、凄まじい猛攻だーッ!あの硬いパルシェンの外殻にヒビが、入っていくッ!』
『噂では、パルシェンの外殻は例え、軍用火器の直撃を受けても、壊れることはないと聞いた覚えがあります。そんなシャコガイルの外殻にヒビを入れるなどと、あのポケモンの殴打にどれほどの破壊力が秘められているのか、全く想像が出来ません!』
行けーッ、ジョージ!!
しかし、パルシェンもそんなジョージに向けて起死回生の一打を放ってきた。
「この距離なら外さん!シャコガイル!『ハイドロポンプ』だ!」
その指示を受けた瞬間、パルシェンは防御のため、閉じていた殻を開いて、ジョージに向けて極太の水流を射ち放った。ジョージはそれをもろに受けて大きく吹き飛ぶ。やがて、フィールドの外まで吹き飛ばされると、ガラス壁に激突して止まり、目を回していた。
勝負を急いでしまったか、あれは耐えられない、ジョージの戦闘不能だ。
俺は、ジョージにモンスターボールを向けて、中へと戻す。
だが、ハイドロポンプを放ったパルシェンも完全に殻を開いて、水中にブクブクと沈んで行った。
よく見ると目を回して、気絶している。
相討ちか、これでカイトの手持ちは残り1体。
そして、俺には傷付いているとは言え、まだコウハクを含めた2体のポケモンが残っている。
このリードを無駄にはしない!
『信じられない、攻防でした。あの異常なまでの破壊力を秘めた拳を振るうジョージも、それを防ぎ、戦闘不能にしたが耐えられなかったシャコガイルも、どちらも当ジム開設以来、初めて見るような激戦です!』
『あのポケモンを戦闘不能に出来たことは、カイトにとって、大金星であることに違いはありません。ですが、チャレンジャー・リュウキはまだ、先鋒のビリリダマを含めた2体のポケモンが控えています。カイトにとっては厳しい状況でしょう。』
カイトもパルシェンをボールに戻すと、悔しそうにパルシェンの入ったボールを見てから、俺の方に向き直り、言った。
「まさか、シャコガイルがやられてしまうなんて、これは俺のミスだ。親友のポケモンの速さを、そして攻撃力を見誤ってしまった。あのポケモン、炎タイプだけでなく、シャコガイルに有効打を与えられる格闘タイプも保有していたな?発動までのタイムラグを考え、『てっぺき』ではなく、『からにこもる』を選択したがその判断は間違っていたようだ。無理をしてでも、『てっぺき』によって、シャコガイルの殻の硬度を上げておくべきだった。」
そして、最後のボールを取り出し、俺に向けた。
「だが、お前のポケモンも残すところ、弱りきったビリリダマと後1体のみ。俺の最古の相棒で、打ち倒してやる!」
そう叫ぶと、カイトは最後のポケモンを呼び出した!
「行けッ!ドラグーン!!!」
カイトによって投げられたボールは、カメールやパルシェンと違い、初めから水の中へと放り込まれ、ボールの放り込まれ場所から、無数の気泡と共に1体のポケモンが浮かび上がってくる。
それは、鋭利なトゲとヒレを持つ、俺のような子どもと同程度の大きさだったが、小柄ながらもどこか強い存在感を感じさせるポケモン、ドラゴンポケモン、シードラだった。
シードラからは、これまで闘ったカメールやパルシェンよりも強い力を感じる。
これが、カイトの切り札というわけか。
『カイトの最後のポケモンとして、出されたのは、ドラグーンの愛称で親しまれている、シードラです!』
『カイトが以前話してくれていましたが、あのドラグーンは、卵だった頃から彼が、浜辺に流されているのを見つけて育てていたとのことです。確かに、これまでのポケモンたちもカイトとの強い絆を感じさせてくれるポケモンたちでしたが、このシードラは最も長い年月をカイトと過ごしています。故に、これまで異常に卓越した連携を見せてくれることでしょう!』
『さあ、これが最後の勝負となるかも知れないバトル!チャレンジャー・リュウキ、このまま勝負を決めて、勝利出来るのか?!それとも、カイトがそれを打ち返して、後続2体を破ってしまうのか!もう、ひと時も目が離せませんッ!!』
前世のライブ会場でも、こんな盛り上がりは見たことがないほどに、会場内が熱狂に湧いている。
最初から、水中での戦闘を前提としたバトル、セオリー道理合わせるなら、水中でも十分に闘うことが出来る、バービー1択だろう。
だが、俺がバービーの入ったボールを投げようとした時、これまで闘ってくれたジョージや因縁のあるコウハクの活躍になにか思うところがあったのか、ケースに入った別のボールが強く、自身の存在を主張するように揺れた。
君が行くのか。分かったよ。
俺は、そのボールを掴んで投げた。
「頑張れ!カーミラ、君の力を見せてくれ!」
ボールから、勢いよくカーミラが飛び出る。
ボールに居たときからわかってはいたが、彼女の、そのやる気はこれまで見た中でもトップクラスに昂っている。
気合い十分!さあ、君の力を見せてやれ!
『チャレンジャー・リュウキの控えていた最後の大将は、ゴルバットだーッ!』
『このカントー地方でも、馴染み深い、コウモリポケモン。水タイプのシードラに対して、なにか有効的な技を覚えているとは、普通では考えられませんが、そこはチャレンジャー・リュウキ。これまでも、常識を覆すようなタクティクスを見せてくれました。確実にドラグーンを倒せるだけのなにかを持っているのでしょう。是非、その力を存分に見せていただきたいですね。』
俺とカイトは、ほとんど同時にお互いのポケモンに指示を出した。
「カーミラ!『ちょうおんぱ』!」
「ドラグーン!『えんまく』だ!」
そして、ほぼ同じタイミングで、それぞれが攻撃を放った!
『全くの同タイミングで、カイトとチャレンジャー・リュウキのポケモンたちが技を放ちました!』
『煙がシードラの周りを覆って、何も見えません。ゴルバットの攻撃は命中したのでしょうか?』
カーミラは、シードラに向けてちょうおんぱを放ったが、シードラの姿は、モクモクと広がる煙に包まれ、姿が見えない。
カーミラのちょうおんぱが当たったのかどうかは、分からなかった。
当たって入れば、御の字だが、当たっていないと想定しておくべきだろう。
俺はカーミラに煙ごと吹き飛ばして、シードラへ攻撃を与えられるであろう指示を出した!
「カーミラ!邪魔な煙ごと、シードラを吹っ飛ばせ!『たつまき』!」
カーミラはその場で勢いよく回転しながら、翼を大きく振るう。
それによって発生した、竜巻がえんまくによって、撒き散らされた煙とそのあたり一帯の水ごと、吹き飛ばした。
『凄まじい竜巻が、プール全体を襲うッ!ドラグーンは巻き込まれてしまったかーッ?!』
『これ程の竜巻をゴルバットが撃てるなんて知りませんでした。どうも特殊な訓練を受けているようです!』
そして、思った通り、シードラが水中より、舞い上がり、空中へと飛び出してくる。
だが、シードラはカーミラを強い意志を感じさせる目で見詰めていた。
なにか来るッ!
「ドラグーン!『れいとうビーム』!」
そして、カーミラを見詰めていたシードラは、青白くキラキラとした輝きを放つ、ビームをカーミラへと発射した。
「来たッ!カーミラ、急いで体勢を立て直せ!」
俺は指示を出したが、竜巻を出すべく、身体を回転させていたということもあり、避けることは叶わず、翼にれいとうビームが直撃した。
『あーっと、ここでカーミラへと、ドラグーンのれいとうビームが命中!』
『ひこうタイプのゴルバットには、効果抜群の技です!これは、ゴルバットにとっては致命的なダメージとなるでしょう!』
かろうじて、顔や胴体への直撃は、逃れたようだったが、カーミラは一瞬にして、翼のコントールを失い、落下してくる。
満足に飛べてすらいない、カーミラでは翼を使ったほとんどの技は使えないだろう。
だが、まだやれることはあるはずだ!
「頑張れ、カーミラ!『どくどく』だ!」
その瞬間、落下中だったカーミラは一時的にシードラの方を向き、強力な猛毒を含んだ毒液を口から発射する。
そして、それは同じく空中におり、回避行動の取れない、シードラへと命中した。
『だが、カーミラの戦意は全く衰えていません!不安定な体勢の中、見事ドラグーンへ猛毒の塊を当てに行きました!』
『『どくどく』という技は、このカントーではセキチクシティのジムリーダー、キョウさんも多用する有名な技です。その恐ろしさは、このカントーの人間で知らない人は誰一人としていないでしょう。これによって、カイトは勝負を急がなくては、ならなくなりました!』
しかし、先に水の中へと着水した、シードラはカーミラにトドメを指すべく、追撃を放ってきた。
「もう一度、当てる!ドラグーン、『れいとうビーム』!」
その瞬間、シードラはれいとうビームを再度、カーミラへと放つ!
れいとうビームは、カーミラへと向かって行き、カーミラが水の中へと落下すると同時に命中した。
プールの一角が氷に覆われる。
『ドラグーンの放った2度目のれいとうビームがカーミラへと命中!これは勝負あったか?!』
『ですが、ゴルバットのいた場所は氷に覆われて、姿が確認できません!ゴルバットは、沈んでしまったのでしょうか?!』
普通に考えれば、効果抜群のタイプ一致高威力技が、2度も命中したのだ。もう、カーミラは戦闘不能だろう。
だが、そうだろうか?
違う、彼女の負けず嫌いは、主人である俺が1番知っている!
俺は姿を見せないカーミラへ最後の指示を出した!
「カーミラ!『ギガドレイン』!」
俺が指示を出したのと全くの同一のタイミングで、シードラの真後ろから、カーミラが水の中より飛び出して、シードラへと噛みついた!
カイトたちも、カーミラを警戒し続けていたようだったが、カーミラは見事それを上回った。
「ッ!ドラグーン!『れいとうビーム』!」
だが、カーミラがシードラへと噛みつき、体力を奪い始めたのも束の間、頭だけを背後へ向き直したシードラが、カーミラへと再度れいとうビームを放った。
れいとうビームの直撃を受けて、吹き飛ぶカーミラ。
俺はジョージの時と違い、凍って意識がない可能性も考えたため、ボールを向けて、カーミラを戻した。
ボールの中へと戻って小さくなったカーミラは、俺の予測通りに、全身が凍ってしまったかのよう、翼の端までピンっと身体を伸ばして、気絶している。
『またしても、信じられないことが起こりました!れいとうビームの直撃を2度も受けたカーミラでしたが、なんと一切の気配を、カイトたちに感じさせることなく、致命的な攻撃を当てに行きました!!』
『また、チャレンジャー・リュウキもゴルバットが倒れていないことを確信していたように思います。あの2人も、カイトとシードラ同様に強い信頼関係にあるようです。』
よく頑張ったな、カーミラ。
本当にありがとう。
俺は、最後の1体であり、初戦からこの瞬間まで繋いでくれた、あのポケモンを繰り出した。
「頑張れ、コウハク!お前が決めろッ!」
ボールから飛び出したコウハク。
ボールに戻したことで、初戦の直後よりは顔色が良くなり、回復したようだが、疲れが取れている様子はまるでない。
一撃でも食らえば、戦闘不能になるだろう。
だが、カイトのシードラもどくどくに猛毒を浴びた状態で、効果抜群のギガドレインを受け、今にも倒れそうになっている。
『さあ!泣いても笑ってもこれが最後の1戦!初戦にて、我々に凄まじい意地を見せたコウハクが再び登場!』
『お互いのポケモンも満身創痍!次の技で全てが決まります!』
そして、勝負を決めるべくカイトはシードラへ指示を出した!
「これで最後だ!『れいとうビーム』!」
これを避けることは、今のコウハクには出来ない。
絶対にコウハクへと命中するだろう。
だけど、俺はお前を信じてる!
俺は、コウハクへと最後の指示を出した!
「コウハク!『こらえる』!」
れいとうビームが、コウハクに直撃する。
コウハクのいた足場ごと、コウハクをカチンコチンに凍らせる。
そして、れいとうビームを放った後、シードラが口から泡を吹いて倒れた。
『ドラグーン、戦闘不能!』
『しかし、ビリリダマも完全に凍り付きました!これでビリリダマも戦闘不能になっている場合、この勝負引き分けとなりますが、ビリリダマが再び動き出すことはあるのでしょうか?!』
緊迫した雰囲気に飲まれて、静寂に包まれる会場内。
しかし突如として、コウハクを凍らせていた氷にヒビが入り、それが広がっていく。
バキャッと音を立てて、氷が完全に割れて、中からコウハクが姿を表す。
コウハクは、自身の勝利を告げる雄叫びをあげた。
俺もそれにつられて、感情のまま叫んだ。
『『試合終了!!勝者!!チャレンジャー・リュウキッ!!!』』
サクラとアヤメが同時にバトルの終わりを告げる!
そして会場内の全観客たちも、これまでの中で1番の歓声を上げるのだった。
▶TO BE CONTINUED...
■ジョージ(モウカザル) ♂ Lv.32→33
性格:むじゃき
■エミリー(エムリット) Lv.50
性格:ひかえめ
■チュンチュン丸(ムクバード) ♂ Lv.31
性格:ゆうかん
■バービー(ビーダル) ♀ Lv.32
性格:のんき
■カーミラ(ゴルバット) ♀ Lv.29→31
性格:いじっぱり
■トトロ(カビゴン) ♂ Lv.33
性格:わんぱく
■コウハク(ビリリダマ) Lv.27→31
性格:ずぶとい
突然ですが、これまで主人公のリュウキくんの戦績はなんとなくで決めておりましたが、これもルーレットにしたほうがよろしいでしょうか?ご意見くれると嬉しいです。(現地民よりは理解してる設定で、負け過ぎるのはマズイので比率的には勝利7:敗北3ぐらいで設定したものを回すつもりです。)
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ルーレット推奨派
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ルーレット非推奨派