転生にわかポケモントレーナーの冒険録 作:Sleipnir666
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では、どうぞ。
特訓が一段落終えて、もう夕方も更けて夜になっていたので、ポケモンセンターに戻ろうかとしたその日、俺達はポケモンセンターではなく、オドさんの現在の家、つまりはユウカさんの家に泊めて貰った。
やはりユウカさんは、タケシたち子供らの母親だったようだ。
タケシたち子供らは、突然やって来た、俺達に少し警戒していたようだが、俺やニア、カイトなんかもカスミちゃんや、俺の場合はコウキ、ヒカリたちを相手にした時のような雰囲気で接すると、直ぐに警戒を解いて、仲良くなった。
タケシとは、互いに年がほとんど変わらないこともあり、他の兄弟のたちとは別のベクトルで仲良くなり、色んなことを話した。
「すごいな、リュウキは。俺よりも1つ下なのに、もう3人だけで旅をしているなんて。憧れてしまうよ。」
タケシと話す中、彼はそんなことを言ってきた。
なので、俺は、
「タケシも凄いじゃないか。俺と変わらないのに、こんなにも沢山の兄弟たちの面倒を見てる。それにそんな兄弟たちから、ちゃんと信頼されてる。本心からやれないと出来ないことだよ。凄いことだ。それに旅に出たいのなら、タケシも出ればいいじゃないか。今は、まだ無理かも知れないけど、オドさんやユウカさんも居るんだ。タケシが本気で出たいと言ったら、2人共許してくれると思うぜ。」
そう伝えたが、タケシは少し難しそうにした。
「オドさんか。母さんの選んだ相手だ。幼い兄弟たちの為に、父親が必要というのは、理解しているつもりだ。だけど、あの人は、正直に言ってどこか頼りなく、感じてしまうんだ。勿論、俺の本当の親父と違って、今のところ、投げ出すこと無く、ジムを継いで、俺達のことを養ってくれている。そこには、本当に心から感謝している。だけど、俺が旅に出たとして、帰ってきた時に、一家がバラバラになっていないかそれが不安なんだ。だから、そんな簡単に旅に出たいなんて言い出せないよ。」
そうタケシは言った。
俺はその後、就寝する前に、オドさんにタケシが話していた事を伝えた。
すると、オドさんは何かを決意したような目で俺を見つめて頼み込んできた。
「リュウキくん、頼みがある。僕ともう一度だけ、ジムで真剣勝負をして欲しい。君は間違いなく、強い。今の僕じゃ、今日と同じように負けてしまうだろう。だけどそれでも、もう一度だけ相手をして欲しい。今度は、僕がチャレンジャーとなって、君に挑ませて欲しいんだ!頼むッ!」
その時の、オドサンの目は今日の午前中に闘った時のものとも、汗水流して、真剣に特訓をした午後の時とも、どれとも違う、明確に覚悟が感じられるものだった。
俺は勿論了承した。
「ありがとう。タケシくんが、そんなしがらみなんて、感じなくても言いように、僕が変わった、僕が本気でジムリーダーとして向き合った姿を見せて、安心させてあげたい。そして、君に怒られてしまったあの時のような姿は見せないということをここに誓うよ。」
そして俺とオドさんは軽く話し合った後に、それぞれ眠りに就いた。
==========
翌朝、俺達は朝ご飯を食べた後に、全員ニビジムに来ていた。
タケシは弟たちの為に、家事をしようとしていたが、オドさんが、今日はこの一戦を除いて、ジムは休みにし、後で手伝うから、今日だけは自分の闘う姿を見ていて欲しい、と強く頼むと、タケシはたじろぐような姿を見せたが、了承して兄弟共々、オドさんに着いてきた。
そして、俺とオドさん以外の全員が、観客席に着くと、オドさんが操作して、昨日と同じバトルフィールドを展開した。
「本当にありがとう。リュウキくん、全力で行かせてもらう!試合形式は、シングルバトル、1vs1!アイテムの使用及びレベル制限なし!行くぞぉ!」
そう言うと、あらかじめセットしたタイマーが作動し、昨日は使われていなかった電光掲示板にカウントが表示される。
そして、カウントが1になったタイミングで、俺もオドさんも、ボールを取り出してフィールドに投げた。
「行けっ!カブト!」
「迎え撃て、ジョージ!」
互いのポケモンがカウントが、0になった瞬間に姿を表す。
昨日特訓をした時に見せて貰った、オドさんの本来の相棒。オドさんがジムリーダーになる前に、研究者をすることになった理由だといっていた、化石ポケモンだ。
幼少期に祖父から貰ったものを、研究者として生活する中で、グレンタウンに出向した際に復元したものなんだと語っていた。
カブトもオドさんのことを心から信頼しており、化石の時の記憶など無いはずだが、本当に昔からの相棒のようにオドさんに接していた。
そんな深い関係にあるペアが相手なのならば、俺も有利不利以前に出すポケモンは決まっていた。
そして、オドさんは昨日とは比べ物にならない気迫と速さで、カブトに指示を出した。
「カブト!『アクアジェット』!」
瞬間、カブトが凄まじ速さで水を纏って突っ込んで来る!
俺もすかさず、ジョージに指示を出した。
「上に避けろ、ジョージ!そのまま、『かみなりパンチ』!」
ジョージは、飛び上がってカブトを避ける。
そして、拳を帯電させ、カブトの背中を殴りつけようとしたのだが、
「カブト!地面に向かって全力で『みずてっぽう』!」
ジョージが避けた瞬間、オドさんはカブトへ指事を出していた。
そして、カブトは地面に、まるでハイドロポンプのようなみずてっぽうを射ち放ち、強制的にその軌道を変えると、背中から思い切りジョージに体当たりをしてきた。
ジョージは、無事避けて、攻撃行動に移ってしまっていたこともあり、その攻撃をもろに受けてしまう。
しかし、ジョージは俺の指示を守って、かみなりパンチを止めること無く、背中ではなく、カブトの横腹を殴りつけた。
互いに吹き飛ぶ、ジョージとカブト。
立ち上がった2体は、どちらもダメージを負っているが、一切それを見せることはなく、その姿は、戦闘継続の意志を強く感じされるものがあった。
ジョージとカブトのそれぞれから、それを感じ取った俺もオドさんも、全くの同時に新たな指事を出した。
「ジョージ!『にらみつける』!」
「カブト!『すなあらし』!」
ジョージは、カブトを思い切り、睨みつけたが、カブトは怯む様子も見せずに、大きく腕を上げて、フィールドを振動させた。
その瞬間、フィールドが大きく砂塵に包まれフィールドにいる2体の姿が見えにくくなる。
まさか、砂嵐を使ってくるとは思わなかった。
昨日、カブトの覚えている技の確認なども全て行ったが、この技を使った時は、姿が見えにくくなり、満足に連携が出来なくなったために、まだ早いという結論になったのだ。
だが、そんな技を使ってでも、俺に勝ちに来ている。
上等だ!すなあらしによって、勝負を急ぐ必要が出来たが、このぐらいの視界不良、俺とジョージの絆でなんとでもして見せる。
まず俺は、すなあらしの中で耐久に入られても困るので、変化技を封じるべく、ジョージに指事を出した。
「ジョージ!カブトを『ちょうはつ』しろ!」
ジョージは、砂嵐の中でも、明確に分かるような動きでカブトを挑発した。
するとカブトが怒っているような気の流れを感じる、成功だ。
だが、それはオドさんも見えにくいながらも、明確に感じ取れているようだった。
「カブト!お前の怒りをぶつけてやれ、『みずてっぽう』!」
オドさんは、変化技などを指示することなく、みずてっぽうを指示した。
「避けろ、ジョージ!」
ジョージは、避けたように見えたが、突如として動きを止めて、カブトから放たれた水の塊がその身体を掠った。
視界不良で、岩か何かにぶつかったか。
だが、掠っただけだ。
まだ、ジョージがこの程度で終わる訳が無い。
俺は防御の下がったカブトにトドメを指すべく、指事を出す。
「ジョージ、突っ込め!『インファイト』だ!」
俺とジョージの必勝パターン、インファイト。
これを受けた相手で、立っていた相手は1度もいない、俺達の必殺技だ。
ジョージは、カブトの影に突っ込んでラッシュを決めた、そして、ぶっ飛んでどこかに激突する、カブト。
どうなった。カブトは戦闘不能になったのか?
今だに、砂嵐が吹きすさんでおり、カブトの姿は明確には確認出来ない。
やがて、砂嵐も収まり、視界が晴れるとそこにはジョージの立っている姿のみがあった。
奥には、木っ端微塵に砕けたフィールドの残骸がある。
カブトは、あの下敷きになっているのだろうか。
俺が考えていると、突如、オドさんが叫んだ!
「今だ!カブト!『あな』から飛び出せ!」
瞬間、ジョージの真下の地面が割れて、カブトが飛び上がって来て、ジョージを宙へとかち上げる。
なんだと!『あなをほる』で、潜んでいた?!あのインファイトに耐えたって言うのか?!
そして、宙に浮き上がって、明確な隙を見せたジョージに、オドさんは間髪入れずに、指事を出した。
「トドメだ!カブト、『アクアジェット』!」
瞬間、凄まじい速さで、カブトがジョージの土手っ腹に突っ込んだ!
そして、ジョージごとフィールドから飛び出て壁に激突した。
ジョージは、目を回している。戦闘不能だ。
だが、カブトは荒い息をして、背中の甲羅に大きく、ヒビを入れながらも立っており、しばらくしてから、倒れた。
そして、観客席のタケシが立ち上がり、叫んだ。
「し、試合終了ッ!ジムリーダー、オドの勝利ッ!」
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負けてしまった。
今回は舐めていた訳でも、油断していたわけでも無い。
ただ、一歩オドさんに先を行かれてしまっただけだ。
俺はカブトと素晴らしい連携を見せてくれたオドさんに、心からの称賛を向けると、オドさんは話してくれた。
「昨日、君から様々な技について、教えて貰った時、すなあらしの環境下で、もし姿を隠すことが出来たのならば、『あなをほる』で隙を付けるように、カブトとあらかじめ、約束していたんだ。今回はそれが上手く行って本当に良かったよ。でも、1番の勝因は君のポケモンのあのラッシュにカブトが見事に耐えてくれたことだ。君の言葉通り、自分のポケモンを信じて、気持ちを伝えあったからこそ、出来た結果だ。あらためてお礼を言うよ。本当にありがとう、リュウキくん!」
そう言って、オドさんは心からの笑った。
手当てを受けて回復した、カブトもそんな主人の様子をとても嬉しそうに見ていた。
やがて、俺達が話していると、観客席にいたみんなが降りてきた。
そして、タケシが一歩前に出て、そのままオドさんの前にやって来て、頭を下げて、大声で言った。
「オドさん!すみませんでしたっ!正直に言って、俺はオドさんのことを信用していませんでした。母さんや兄弟たちのことを、幸せにしてくれるのか。本当に貴方に、ジムリーダーを任せてしまっていいのか、ずっと心の中で、モヤモヤした気持ちを抱えていたんです。」
そして、頭を上げてから、
「でも、今日の試合を見て、わかりました。貴方は、本気で俺達のことを考えて、ジムリーダーを引き受けてくれている。母さんを支えて、これからを歩もうとしてくれている。だから、だから…」
そう言って、タケシはまた頭を下げて右手を差し出した。
「これからも、よろしくお願いします、お義父さん!」
それを聞いた、オドさんは顔を抑えて、泣きながら、タケシから差し出された手を取った。
「ああ、ああ、ありがとう。タケシくん、勿論だ。約束する君たちのことは、僕が絶対に守る。このジムも、これからもっと有名になれるように、努力する。だから、こちらこそよろしく頼むよ。」
すると、そんな2人の様子を見て感極まったのか、ユウカさん含めたタケシの家族たちが一斉に飛びついていった。
ワンワンと家族全員で泣いている。
うん、良かった良かった。
やっぱり、家族はみんな一緒にいるほうがいい。
カスミちゃんのところは、もう出て行ったあとだったから、どうしようもなかったかが、ここは違う。
これなら、タケシも何も気負うことはなく、ノビノビ成長して、自分のやりたいことなんかも、出来るようになるだろう。
俺とニアたちは、そんな家族の様子を落ち着くまで、見守るのだった。
えっ?ムノーの親父?知らないです、そんな奴。
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その後、ニビジムを離れる前に、タケシからお礼を言われた。
「ありがとう、リュウキ。オドさんと闘ってくれて。お陰で、俺は知らなかった、オドさんの本当の姿を見ることが出来た。昔見た親父のバトルなんかよりも、凄かった。何より、オドさんの最後まで諦めない姿に、心打たれたよ。」
そう言って、嬉しそうにしていた。
「俺、実はポケモンブリーダーになりたいんだ。ポケモンバトルも勿論好きだが、弟たちの面倒を見ていたからかな、誰かのお世話をするのが好きなんだ。今はまだ、旅に出ることは出来ないけど、オドさんがあれだけ頑張ってくれようとしてるんだ。だから、俺も時期が来たら、ブリーダーになるために、旅に出ようと思う。その時、もし、どこかで会うことが出来たら、俺ともバトルしてくれるか?」
タケシはそう聞いてきたので、俺は勿論と返した。
そうして、俺達はオドさんたちと別れ、ニビシティを後にするのだった。
▶TO BE CONTINUED...
■ジョージ(モウカザル) ♂ Lv.33→34
性格:むじゃき
■エミリー(エムリット) Lv.50
性格:ひかえめ
■チュンチュン丸(ムクバード) ♂ Lv.31
性格:ゆうかん
■バービー(ビーダル) ♀ Lv.32
性格:のんき
■カーミラ(ゴルバット) ♀ Lv.30
性格:いじっぱり
■トトロ(カビゴン) ♂ Lv.33
性格:わんぱく
■コウハク(ビリリダマ) Lv.31
性格:ずぶとい
■カスタード(プリン) ♀ Lv.22
性格:ずぶとい
突然ですが、これまで主人公のリュウキくんの戦績はなんとなくで決めておりましたが、これもルーレットにしたほうがよろしいでしょうか?ご意見くれると嬉しいです。(現地民よりは理解してる設定で、負け過ぎるのはマズイので比率的には勝利7:敗北3ぐらいで設定したものを回すつもりです。)
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ルーレット推奨派
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ルーレット非推奨派