転生にわかポケモントレーナーの冒険録   作:Sleipnir666

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今日の分です。

ラノベみたいな展開ぶち込んでみました。

感想や評価などいつでもお待ちしております。

では、どうぞ。


第39話 懐かしい仲間たち ▼

俺とブルーの2人が、ちょうどカレーを食べ終えた頃、こちらに向かって誰かが走ってくる音がした。

 

ニアが戻って来たんだろうか?

 

俺がそう思い振り向くと、切羽詰まった表情のリーフがこちらに駆け出して来ていた。

 

「リーフ、どうした…」

 

俺は、リーフに声を掛けたが、全てを言い終える前に、リーフは俺を通り過ぎて、俺の正面に座っているブルーに抱き着き、そのまま、わんわん泣き始めてしまった。

 

ブルーも困惑しているようだったが、リーフのことを知っていたのか、やがて思い出したかのように声をかけた。

 

「もしかして、リッちゃん?」

 

「…その呼び方、久しぶり過ぎ。ブル子、なんでアタシの前から消えちゃったのさ。ずっと、ずっと、ずーっと探してたのに、どこ行ってたのよッ!」

 

リーフは情緒不安定な様子で、悲しんでいるのか、怒っているのか、喜んでいるのか良くわからないトーンで、ブルーに応える。

 

だけど、少なくともリーフにとって、ブルーはとても大切な存在だったようだ。

 

リーフは、ブルーの身体に頭を埋めて、グリグリと動かしていた。

 

やがて、顔を上げて、ブルーの顔や身体をペタペタと触り始めた。

 

そして、ブルーはそれを受け入れている。

 

「いる、ブル子がいる。夢じゃない。本当に帰ってきたんだ。…グスッ」

 

そうして、ブルーの存在が現実であることを、自分の中であらためて理解したのか、また泣き始めた。

 

そんなリーフのことを、ブルーは暫く呆然とみていたが、やがてブルーも泣きだして、今度は彼女の方からリーフのことを抱き締めていった。

 

「覚えててくれたんだ、リッちゃん。アタシの親友。帰ってきたよ、アタシは。アタシはここにいるよ、リッちゃん。」

 

俺が、この場に居るのは無粋だな。

 

俺はそんな彼女たちの姿を見て、音を立てぬように静かに立ち上がり、その場を離れるのだった。

 

==========

 

ブルーとリーフの2人から離れて、食器を洗い場に持って行くと、そこにはニアやグリーンたち、みんなが集まっていた。

 

俺が食器を持って来たことにニアが気付くと、受け取ってくれたので、彼女に渡した後、グリーンたちに話しかけた。

 

「グリーンとレッドも、ブルーとは知り合い、いや友だちだったのか?リーフは凄い仲良さそうだったけど。行かなくてよかったの?」

 

俺が2人に聞くと、グリーンとレッドは

 

「そうだな。幼馴染の友だちという認識で間違いないと、オレは思っている。アイツがオレたちの前から、消えるまでは、いつも4人で遊んでいた。」

 

『リュウキの感じた通り、特にリーフとはとても仲が良かったよ。オレは、男だし、グリーンは兄妹だったからね。気兼ねなく話せる、同性の友だちってのは、また違った仲の良さがあったと思う。オレたちも後で、顔を見せるつもりだけど、今は2人してあげたいんだ。』

 

そう2人は語った。

 

俺は、2人がブルーのことをどの程度把握しているのかも続けて聞いてみた。

 

「2人は、ブルーがいなくなった理由とか知ってる?彼女、最近まで複雑な環境で過ごしてたみたいだから。」

 

すると、グリーンもレッドも顔を顰め、とても悔しそうは表情をした。

 

「…詳しいことは俺も知らない。だけど、アイツが消える瞬間の出来事は今も良く覚えている。」

 

『オレたちが、いつも通り遊んで別れた帰り際に、ブルーは大型の鳥ポケモンに攫われたんだ。ピジョットやオニドリルとかとは、全く違うポケモンだった。』

 

「勿論、ただ見てるだけなんてのは耐えられなかった。だけどオレたちじゃあ、どうやっても止めることも、追いかけることは出来なかった。だから、この町の人間総出ですぐに探し回ったし、おじいちゃんにも各地方の知り合いに探してもらうように頼んだんだ。」

 

『だけど、今日まで、本当になんの情報も入ってこなかった。本当になにも彼女の痕跡は、カントーやジョウト、ホウエンも探したって、博士は言ってたけど、見つからなかった。』

 

そう2人は話終えて、当時を思い出すかのように目を瞑る。

 

「…だからだろうな。アイツの両親はもう血眼になって、ブルーを探し回ってな。子どもながら、少し怖かったのを覚えている。そして、いつの間にか、この町から出て行ってしまった。おじいちゃんに何か伝えているかもしれないが、もう5年以上前の話だ。おじいちゃんも、連絡がつかなくなったと言っていたし、どうなっているのかは分からない。もし生きているのだとすれば、今もずっと、ブルーを探しているんだろう。」

 

『少しおかしくなったのは、ブルーのお父さんお母さんだけじゃなく、リーフもでね。今でこそ、明るく普通にしてるけど、ブルーが攫われてから、1年くらいは、少し前のオレみたいにずっと部屋に引き籠もって、泣いてたよ。あの時のリーフを見るのは、辛かった。』

 

俺が考えていた以上に、3人はブルーと仲が良かったんだな。

 

そんな関係だったのであれば、失った時間は取り戻さなきゃいけない。

 

俺に出来ることがあるなら、やるべきだ。

 

俺はそのために、とある提案を2人に持ち掛けた。

 

「じゃあ、やっぱり2人もブルーと話して来なよ。せっかく再開したんだ。もっと喋っておくべきだと思う。あと今日の夜は、オレたちのことはいいから、4人で過ごしなよ。」

 

「だが、オレたちのテントは1つだ。そんな夜遅くまで、オレたちの都合で専有するわけにはいかない。」

 

グリーンはそう言って、俺やニアたちのことも気遣ってくれる。

 

俺は大丈夫と言って、リュックから俺自身がいつも持ち歩いているテントを取り出す。

 

「一応、俺も持ってるんだ。ニアとカイトには悪いけど、2人も分かってくれると思うから、俺たちのことは気にしないで。そうだろ?2人共。」

 

俺が話を聞いていたであろう、ニアとカイトに問い掛ける。

 

ニアは洗い物をしながら、カイトは纏めてあった薪を用意し始めながら、頷いてくれた。

 

それを確認した俺は、あらためてグリーンを見て、俺達の意思を伝える。

 

グリーンとレッドは、暫く顔を合わせて悩んでいたが、やがて、2人は俺に向き直って、少し頭を下げた。

 

「分かった。せっかくの厚意だ、お前のその考えに甘えさせてもらう。」

 

『リュウキ、ありがとう。』

 

俺は2人に軽く手を振る。

 

気にしないでくれ。

 

少なくとも俺は、君たちが友だちでいてくれることに、幸せを感じるんだ。

 

一晩程度で、取り戻す事が出来るような時間ではないけれど、どうか昔のように過ごして欲しい。

 

俺は、レッドとグリーンに別れを告げたあと、カイト共に新たにテントの設営をするため、場所の確保や準備を始めるのだった。

 

==========

 

俺のテントを使った野営の用意も終わったので、俺は風呂へと向かった。

 

夜になり、涼しい時間帯で準備したとはいえ、ものを集めたり、良さげな場所を見積もったりと、そこそこ動いたので、今のタイミングがちょうどよかった。

 

服を脱いで、身体をかけ湯で流してから、風呂に浸かるととても温かくて気持ちがイイ。

 

俺は頭にタオルを乗せて、浴槽の縁に頭を預け暫く、フニャフニャした気持ちで、湯船に浸かっていたのだが、脱衣所からゴソゴソと音がしたのに気付き、一瞬、意識を戻す。

 

おん?まだ入ってない子がいたのか。

グリーンたちはみんな入浴は終えたと言っていたし、子どもたちの内の誰かだろう。

 

でも、子どもたちはみんな入ったと聞いていたし、カイトの方が可能性は高いか。

 

さっき、一緒設営したし、汗か何かかいたかもしれないから、もう一度入りたくなるのは、当然な気がする。

 

俺は、カイトだろうと結論づけて、再度意識を飛ばした。

 

俺がまた夢見心地になって、少ししてから、バサリッと暖簾のような敷居が上げられ、風呂場に人が入って来る。

 

ゴトンッ

 

そして、何か硬めのものが落ちる音がした。

 

あん?なんだ?

 

俺がまた、音のした方に意識を向けるとそこには、風呂に入りに来たと思われる人物が、石になったように固まって、突っ立っていた。

 

その人物は、黒めの茶髪で、長い髪を水に漬けないようにだろうか、アップにして纏めており、身体にタオルを巻いていた。

 

足元には、前世で良く見たようなデザインの黄色い風呂桶と、中に入れていたと思われる、シャンプーやリンス、ボディーソープなんかが散らばっていた。

 

その驚愕に染まった表情は、少し前に一緒にカレーを食べていた人物と同じ顔だった。

 

なんだ、ブルーか。

 

そういや、ブルーは俺がペグを持って戻るのと同じタイミングでキャンプに来たのだから、入ってなくて当然か。

 

俺はそう思い、また意識を飛ばして、温かいお風呂の心地よさを、もうしばらく堪能することにした。

 

温かい。

ブルーも突っ立ってないで、さっさと入ればいいのに。

 

…?ブルー?

 

待てよ?ブルーだと?

 

瞬間、俺の意識が覚醒する。

 

俺が顔を上げて、身体を跳ね起こしたところ、腹と顔面に凄い勢いで飛んできたシャンプーとボディーソープのボトルが激突する。

 

俺はその衝撃で意識を失った。

 

==========

 

俺は目を瞑っている。

 

どこか懐かしい空気を感じられるような、温かな場所で俺は揺蕩っている、そんな不思議な感覚がする。

 

そんな中、不意に顔をベチベチ叩かれる。

 

『起きて下さい!〇〇〇。あなたはこんなところで、何をしてるんですか?!』

 

『そうだぞ、おまえの旅はまだ途中だろう〇〇〇。ほら、さっさと起きろ』

 

痛ぇ、やめろ。あと、声もデカいんだよ。

 

そんなに叩かずとも、デカい声を出さなくても、起きるから。つか、〇〇〇って、誰だ。

 

というより、この声の主はいったい?

 

俺は、情報を得るべく目を開く。

 

俺が目を開くと、そこにはヒカリとコウキが俺に向かって、もう一度手を振り上げて叩こうとしており、そこで目があった。

 

『おっ!起きましたね、〇〇〇。流石は、あれだけポケモンにボコボコにされようが、高いところから落ちようが、ケロッとしていただけはありますね!』

 

『〇〇〇の行動は無茶苦茶だったからな。おかげでおれは、退屈せずにすんだが。』

 

おいおい、誰かと勘違いしてないか?

母さんたちに心配されるし、そういった軽率な行動はほとんどしてないはずだぞ?

 

にしても、ヒカリとコウキ、2人共なんかヤケにデカくないか?

 

ヒカリでさえも、俺よりも頭2つ分ぐらい大きな気がするんだが。

 

『あなたの先輩なんだから、当然です!てか、〇〇〇こそ何ですか!あたしはヒカリなんて名前じゃなくて、ショウです!』

 

『おれもコウキじゃないぞ?テルだ。忘れたのか?いや、自分の名前も分からんようだし、まだ寝ぼけてるのかおまえ。』

 

『ショウ』に、『テル』?

 

いや、どう見たってヒカリとコウキじゃ…

 

そして、俺は思い出す。

 

ふぁっ?!

 

『ショウ』に『テル』だって?!あのクラフトレシピめっちゃくれる先輩の?!

 

『なんだ、ちゃんと覚えてるじゃないですか。そうです!あなたの先輩のショウです!』

 

『同じく、テルだ。その様子なら、名前もちゃんと思い出したみたいだな〇〇〇。』

 

ああ、はい。

思い出しました。呼ばれることもないし、使うこともないので、完全に忘れてました。

 

『まあ、今はリュウキって名前ですもんね。でも、あたしたちにとって、あなたはずっと〇〇〇なんですよ。』

 

『そうだな。それこそ、〇〇〇以外だと違和感しかない。とりあえず、意識がハッキリしたなら、さっさと戻るんだな。おまえ、こんなとこでグズグズしてたら、どうなるか分かんないぞ。』

 

えっ?ここどこなんですか?

てか、自分はどうなってるんですか?

 

『あのブルーって女の子に、シャンプーっていう洗剤?が入った容器ぶん投げられて、その衝撃で、あなた気絶してるんですよ。当たりどころが悪かったみたいですね。』

 

『で、おまえの身体は、それで湯浴み用の桶の中に沈んでたって訳。一応、あの女の子が引き揚げてくれたから、今は桶の外にいるけど、息してないからな。

で、ここは、黄泉の世界みたいなもんで、半分死んでるみたいな状態だから、繋がってんの。』

 

それ、めちゃくちゃヤバい奴じゃないですか!

 

『はい、なのでここだけじゃなくて、早く現実でも起きた方がいいですよ?まあ、溺れたとしても、あなたなら何も問題なさそうですけど。』

 

『実際、イダイトウに乗らずに、何度か深い水の中に突っ込んで溺れても、ピンピンしてたしな。』

 

アレはゲームだったからですよ!

じゃなかったら死んじゃう!

 

鍛えて超パワーを手にしたからって、無呼吸で生きられる程、人間辞めてないんですよ!

 

『じゃあ、やっぱり戻りましょう〇〇〇。いずれまた、会えるといいですね!』

 

『〇〇〇、せっかくおまえが夢見た世界だ。おれたちの世界程、ポケモンたちも凶暴じゃないみたいだし、おまえが心行くまで楽しめ。』

 

先輩。

ありがとうございます。

 

でも、戻るったってどうするんですか?

 

俺がそう聞こうとすると、その前にショウとテルは、俺の胸と腰を両手でガッシリ掴むと、俺をそのまま持ち上げ、全力で走り出した後、俺を空に向かって思い切りぶん投げた。

 

ぐあああああああ!!!

 

凄い勢いで、空に向かってかっ飛んで行く俺に、2人が何か言ったような気がした。

 

『『あたし(おれ)たちは、あなた(おまえ)をいつも見守っている。』』

 

==========

 

俺は、息苦しさから目を覚まして、思い切り咳き込む。

 

「ゴボッ、ガボッ、オフェ。グフッ。」

 

俺は意識を取り戻したことにより、起き上がって口から、そこそこの量の水を吐き出す。。

 

「ゴホッゴホッ、あー危ねぇー。先輩方に助けられたぜ。」

 

俺は先程の2人を思い出して、1人ごちる。

 

すると、横から声をかけられた。

 

「えっと、そのアンタ大丈夫?ゴメン。色々パニックになって気付いたら、ボトルぶん投げちゃってた。」

 

俺は声の主の方に首を向けると、シュンとした表情のブルーが俺の横に座り込んでいた。

 

風呂に入って、そこに予想だにしない人物がおり、しかも男だったら、普通に驚くだろう。

 

まあ、まさか漫画やアニメみたいに、マジで物が飛んでくるとは思わなかったが、この世界、そう言う創作の世界だったしな。そういうこともあるか。

 

危なかったが、面白い経験にはなったな。

 

「いや、気にしないで。不幸な事故みたいなもんだよ。結果的に俺も生きてるし、何も問題ない。」

 

俺がブルーにそう返すと、ブルーはホッしたような表情になった。

 

だが、思い出したかのように、今度は赤くなって、怒り始めた。

 

「で、アンタなんでこんなとこにいんのよ。まさか、女の子が入って来るのを、待ってたんじゃないでしょうね!」

 

「いや、そんな理由無いでしょ?テントの設営を終えて、まだ入ってなかったから、今入浴してただけ。まあ、入浴中とかの立て看板みたいなものを置かなかったのも、ブルーが来た時に声を出さなかったのは俺が悪かったよ。でも、脱衣所の籠に服とかは全部入れてたから、良く見りゃ誰かいることくらいはわかったと思うけど?」

 

俺がそう言うと、ブルーはウッと詰まったような声を上げた。

 

「まあ、それはそうなんだけど…」

 

「でしょ?俺は配慮が足りなくて、ゴメン。君も、注意が薄くて悪かった。だから、お互い悪かったってことで水に流そうよ。風呂だけに!」

 

俺は満面の笑顔でそう言うと、ブルーは顔を引き攣らせていた。

 

おい、そこは笑うか流せよ。

 

その後、俺達は湯船に浸かり直して、リーフたちとはどうだった?とか、明日はどうする?とかを話しながら、しっかりと身体を温めて、外へと出るのだった。

 

▶TO BE CONTINUED...

突然ですが、これまで主人公のリュウキくんの戦績はなんとなくで決めておりましたが、これもルーレットにしたほうがよろしいでしょうか?ご意見くれると嬉しいです。(現地民よりは理解してる設定で、負け過ぎるのはマズイので比率的には勝利7:敗北3ぐらいで設定したものを回すつもりです。)

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