転生にわかポケモントレーナーの冒険録   作:Sleipnir666

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今日の分です。

なお、もう2.3話でマサラタウン編も終了予定です。

今のところ、何を挟むかで悩んでます。
御三家全然出せてないし。

感想や評価などいつでもお待ちしております。

では、どうぞ。


第41話 バトル実習、白熱する闘い ▼

朝食をテーブルへと並べ終えると、タイミングよくニアたちに起こされて、起きてきた子どもたちがやって来た。

 

まだ眠そうな顔をしている子が多かったが、食事の匂いでほとんどの子は目が覚めた様子で、しっかりした足取りで席に着く。

 

人数を確認すると、参加者全員集まって席に着いているようなので、皆を確認し終えてから音頭をとった。

 

「では、手を合わせて、いただきます!」

 

「「「「いただきます!」」」」

 

食事開始の挨拶と共に、子どもたちの勿論、ニアやグリーンたち講師組も食事を始める。

 

俺とブルーで作ったのは、ポトフだったので野菜が複数入っていたが、味付けだけでなく、原型を無くしたり、ペースト状に潰したりするなどの工夫を凝らしたので、野菜が苦手な子でも、問題なく食べ進められているようだった。

 

そうして、俺達は全員、思い思いに喋りながら、朝食の時間を楽しんだ。

 

==========

 

全員が朝食を食べ終えた後は、今日の教習内容である、ポケモンバトルの基本やコツなんかを、まずは理論的に説明するため、座学による勉強を始めた。

 

といっても、基本的にはポケモンを捕まえる時と同じ技術が使えるので、そこまで難しいことは教えない。

 

本音を言えば、この世界ではあまり価値が理解されていない変化技、特に『わるだくみ』や『つるぎのまい』、『バトンタッチ』なんかについて教えたかったが、それを説明するには、攻撃・防御・特攻・特防・すばやさなんかの『ステータス』について、触れなければならないので、恐らく理解出来ないだろう。

 

それにあれらを説明するとなると、合わせて個体値や努力値なんかについても教え無ければいけない。

 

俺は前世において、ランクバトル全盛期の時代を経験していないし、むしろ敬遠していたので詳しくない。

 

せいぜい、600属、特にガブリアスとボーマンダ、ドラパルトがヤバい、6Vメタモンが凄いぐらいしか分からない。

 

なので、複雑な変化技を教えることは辞めて、捕獲の時の復習も兼ね、変化技の中でも目に見えて効果が分かりやすい有用な技たち、状態変化技についてあらためて教えた。

 

基本となる、『まひ』・『どく』・『ねむり』・『やけど』・『こおり』は当然のこと、『こんらん』・『もうどく』・『のろい』なんかについても教えたのだが、子どもたちは目に見えて、混乱していた。

 

シゲルくんですら、メモこそ取ってはいるが、それを凝視しながら必死に頭の中に落とし込もうとしている様子で、まだ完全には理解出来ていないようだった。

 

まあ、昨日の捕獲で教えたり、実際に実践したのは、まひとどく、ねむり状態だけだしな。

 

なお、混乱していたのは、子どもたちだけでなく、レッドもで、『もうどく』や『のろい』状態なんかについては知らなかったらしく、ニアとリーフが教えていた。

 

ニアは『のろい』に関しては、彼女自身が呪われていたこともある上に、主にのろいを使うポケモンである、ゴーストタイプを手持ちにしているので、エキスパートだと言える。

 

リーフも今日まで関わった感じ、兄のグリーンと同じく賢く、教え方も上手いので2人サポートしてもらえれば、問題なく理解出来ると思われる。

 

理解さえすれば、レッドも子どもたちに昨日と同じように、分かりやすく教えてあげられるだろう。

 

なので、レッドたちは一旦そのままにして、俺は理解出来ていなさそうな子どもたちに、グリーンやカイトらと一緒に個別で補足や解説をしていった。

 

また、この時今日から参加したブルーも、子どもたちよりも年上ということもあり、講師役を任せていたのだが、その教え方は、基本的に理屈と理論がメインだったので、相性がよさそうなシゲルくんみたいなタイプをサポートしてもらった。

 

そんな感じで、座学による学習を終え、いよいよ実践ということになった。

 

出来ることなら昨日の捕獲と同じく、子どもたちに実践して貰いたかったが、子どもたちが昨日捕まえたポケモンたちはまだレベルが低く、今回教えた状態変化技は覚えていなかったので、俺たち講師組がバトルを見せることになった。

 

今回バトルを行うのは、参加した時から、お互いで約束をしていたレッドとグリーン。

 

なのだが、2人からはピリピリとした闘気が漏れ出しており、ガチな真剣勝負はしてくれるだろうが、子どもたちへの教習用のお手本のようなバトルはしてくれない気がした。

 

実際、始まったバトルでは案の定であり、2人は熱くなりすぎており、これが教習用のポケモンバトルだと言うことも忘れて、本気で闘ってしまった。

 

2人が使ったのは、俺が御三家以外で預かっていたバトル用のポケモンたちで、状態変化技も覚えていたのだが、それを使ったのは序盤くらいで最終的には、攻撃一辺倒の闘いになっていた。

 

まあ、これはこれで子どもたちは大盛りあがりで、楽しそうだったのだが、教習にはなっていないだろう。

 

なので、俺は2人がバトルを終えた後に、もう少しゆっくりとしたスピードでやるバトルを見せることにした。

 

それを子どもたちに話すと、またポケモンバトルが見れると喜んでいた。

 

==========

 

俺が今回バトルの相手を頼んだのは、ブルー。

 

ニアやカイトが相手だと、ぶっちゃけ俺もレッドとグリーンと同じように、熱くなってしまう気がするので、リーフかブルーで悩んだのだが、ブルーのほうが色々あって、気心が知れているのでいいと思ったのだ。

 

俺がブルーへ頼むと、彼女は選ばれるとは思っていなかったようだが、ニヤリと好戦的な笑みを浮かべた。

 

「昨日から、アンタにはやられっぱなしだから、いい機会ね。アタシの凄さを教えてあげるわ!」

 

おーい、だから教習用なんだって。

 

俺があらためて伝えると、ブルーは分かってる、分かってる。と返事をした。

 

それ分かってない返事じゃん。

 

俺は一抹の不安を抱えながらも、先程レッドとグリーンがバトルを行った場所で、彼女と向き合う。

 

俺とブルーが定位置に着くと、審判を申し出てくれたリーフが音頭を取ってくれる。

 

「じゃあ、リュウキもブル子もポケモン出して。ポケモン出してから、5秒後にバトル開始ね。ルールは、さっきのレッドたちと同じく、公式試合形式で技は4つまでで、使用ポケモンは1体よ。」

 

俺とブルーは頷くと、お互いにモンスターボールを投げた。

 

「行け!カスタード!」

 

「やっちゃって!プリン!」

 

投げられたモンスターボールから、2体のポケモンが姿を表す。

 

そのポケモンたちは、奇しくも全く同じポケモンだった。

 

女の子の参加者から、可愛い〜、という嬌声があがる。

 

俺のカスタードは、愛嬌たっぷりでその声に応えており、盛り上がりにかける男の子たちには、バチコーンッとウインクや投げキッスなんかをして、めちゃくちゃサービス精神全開だった。

 

逆にブルーのプリンは、そんな周りの様相にたじろいだ様子で、キョロキョロと忙しなく顔を回している。

 

俺達のポケモンが出揃ったことで、リーフがカウントを始める。

 

ブルーのプリンは、すぐさま臨戦態勢を取ったが、俺のカスタードは、そんなことは些末事とでも言うかのように、周囲の子どもたちへアピールを続けており、ダンスまで始めていた。

 

そして、カウントが0になるとブルーのプリンは、即時仕掛けて来た。

 

「プリン!バトル中に、気を抜いているあの子をぶっ飛ばしちゃいなさい!『じごくぐるま』!」

 

プリンは、カスタードへと接近し、全力で掴み掛かろうとしてくる。

 

そうだよな、バトルが始まるってのにあんなことばっかしてると、気を抜いてると思うよな。

 

でも、違うんだぜ。ブルー。

コイツはそんなタマじゃない。

 

コイツのアレは、夢の為に全力でやってるだけで、いわば余裕やそれに隠れた覚悟の現れなんだよ。

 

だから、コイツが気を抜くなんて場面は存在しない。

 

俺は突撃してくるプリンを見て、カスタードに指示を出した。

 

「カスタード!『カウンター』!」

 

カスタードは、俺の指示が届くよりも前に、ダンスを即座に辞め、突撃してきたプリンの腕を身体を回すようにして避け、無防備なお腹に裂帛のアッパーを食らわせた。

 

ズシンッと言う擬音が聴こえるような一撃が決まり、ブルーのプリンが勢いよくぶっ飛ぶ。

 

これには、攻撃を受けたプリンも、その主であるブルーも非常に驚いた様子だった。

 

だが、ブルーのプリンは即座に膨らむことで空中で態勢を立て直した。

 

俺は、カスタードに追撃を指示する。

 

「追撃だ、カスタード!『てんしのキッス』!」

 

カスタードが、ブルーのプリンに向かって投げキッスをする。

 

すると、その姿を視認したブルーのプリンは最初は困惑したような表情にだったが、暫くすると、だんだんフラフラした様子で宙を舞い始めた。

 

「どうしたの、プリン?!まさか、『こんらん』したっていうの!」

 

ブルーがプリンの様子を見て、驚愕の声をあげる。

 

まあ、俺らが見てる分にはただ可愛いだけだもんな。

 

だが、すぐに気付いたあたり、彼女も非常に経験とセンスが高いのだろう、ブルーは即座に動き出した。

 

「プリン!息を吐きなさい!」

 

プリンはブルーの指示に従い、息を吐きだす。

 

おい、そんなことを空中でしたら、落ちてくるだけだぞ!

 

事実、浮力を失ったブルーのプリンは落下して、地面にべチャリと落ちてくる。

 

だが、ブルーはその地面に落ちたプリンにそのまま指示を出した!

 

「プリン!『ほろびのうた』!」

 

地面から顔をあげたプリンは、カスタードを睨み付けながら、デスボイスのようなプリンに全く似つかわしくない歌声で歌い始めた。

 

マジかよ!落下の衝撃で混乱が完全に解けてやがる!

つか、『ほろびのうた』って交代なしのこのルールじゃ、鬼畜すぎるだろ!

 

俺は焦って、抗議の声をあげる。

 

「おいッ、ブルー!それは流石に反則だろ。防ぐ手段無いんだぞ?」

 

それを聞いた、ブルーはオホホと笑い、

 

「やっとアンタを慌てさせることが出来たわ。いい気味ね。反則って言うけど、リーフは、技の数と使用ポケモンの数しか制限してないわ。それに、これも状態変化技の一種なんだし、ちょうどいいじゃない。プリン!ダメ押しよ、『のろい』!」

 

ブルーが俺との会話中に出した指示で、プリンがだらけるように横になる。

 

やりやがったアイツ!てか、ステータス変化技まで知っているのか。

 

ブルーは、これまでもこの戦術を、何度か使って来たに違いない。

 

もう急いで、勝負を決めるしかなくなった俺は、カスタードに攻撃の指示を出した!

 

「カスタード、速攻で決めるぞ!『どくづき』!」

 

だが、カスタードはプリ?と、そんな技は知らないとばかりに、瞳をウルウルさせて、俺に振り向く。

 

おい、嘘をつくな。嘘を。

お前がカーミラから『どくどく』を教わって以来、お前が俺に八つ当たりする時に、『はたく』に毒が混じって『どくづき』になってることを知ってるんだぞ。

 

「頼むよ、カスタード。お前のポリシーに反するのは分かってるけど、勝つにはこれしか無いんだ。」

 

そう、コイツはアイドルポケモンを目指しているので、びっくりするほど色んな技を覚えているが、アイドルに似つかわしくない技をバトルでは使ってくれないのだ。

 

でも、今は折れてもらうしかない。

 

俺は必死に頼みこむ。

 

しかしそれでも、カスタードは指示には従わず、プリプリと身体を横に振る。

 

その間にも、ブルーのプリンは新たな『のろい』を発動していた。

 

そして、2回目ののろいを積み終わった後の、ブルーのプリンが寝転がりながら、俺とカスタードを指差して、プヒャヒャヒャと笑い出した。

 

それは、どう見ても言うことを聞かせられない俺と、そんな主人を主人に選んでいるカスタードを馬鹿にしているモノだった。

 

瞬間、ブチリッと何かが千切れるような感覚と共に、カスタードの姿が消え、ブルーのプリンの前にカスタードが一瞬にして移動する。

 

それを見た、ブルーの顔が驚愕に染まる。

 

「『テレポート』?!プリンがそんな技を使えるなんて聞いたことない!」

 

いや、違う。

カスタードが、めちゃくちゃ早く走っただけだ。

 

そして、ブルーが回避の指示を出す間もなく、カスタードは寝転んでいたプリンの顔面に向かって、『どくづき』をキメる。

 

ズドンッ!!

 

ジョージのマッハパンチ顔負けの、鋭く重い拳がぶっ刺さり、ブルーのプリンが最初のカウンターの時以上の勢いで、大きく吹っ飛ぶ。

 

そして、後ろに生えていた木に激突して、その勢いを止めた。

 

しかし、効果抜群の技を食らった筈なのだが、ブルーのプリンは毒を貰ったか、真っ青にこそなっているものの、憤怒の表情を浮かべて立ち上がり、カスタードを睨みつけていた。

 

それを見たカスタードは、アイドルがしちゃいけないような表情でブルーのプリンに再び襲い掛かかろうとしたが、不意に糸が切れたようにその場に倒れた。

 

それを見たブルーのプリンは、怒りに染まった表情から勝ち誇るような表情に変えたあとに、同じようにその場に倒れた。

 

ほろびのうたで、相打ちか。

 

『どくづき』で決めれるかもとか、カスタードの根性でなんとかなるかもとか、色々考えていたが無理だったようだ。

 

そして、お互いのポケモンが倒れたことにより、リーフが何故か青い顔をしながら、告げた。

 

「ッッ!りょ、両者戦闘不能!しかし、リュウキのプリンが先に倒れたことにより、ブル子のプリンの勝ち。よって、勝者、ブル子!」

 

リーフが勝利を告げたが、あたりはシーンと静まり返っていた。

 

あれ?どうしたんだ。

 

レッドとグリーンの時は、凄く大きな歓声とか拍手を子どもたちはしていたと思うんだが。

 

俺が周りを見ると、レッドとグリーン、カイトはドン引きしたような表情で顔をピクピクさせており、エミリーは呆れたような表情で浮かんでおり、ニアはアハハと遠慮がちに笑っていた。

 

そして、子どもたちは、俯いている数人の女の子を除けば、みんな一歩後ろに下がっており、こちらをおっかなびっくりな様子で見ていた。

 

そんな中、シゲルくんが喋りだす。

 

「僕、プリンがこんなに怖いポケモンだって知らなかったです。可愛いけど、カッコよくないから、あんまり興味無かったんです。でも、今日のことは忘れないと思います。」

 

サトシくんも続ける。

 

「俺も、知らなかったです。最初、リュウキさんのプリンが踊ったりしてて、可愛いなぁって感じだったんですけど、バトルになると変わるもんなんですね。」

 

そして、他の子たちもだんだんと落ち着いて来たのか、みんな拍手をし始めた。

 

だが、それは疎らな感じで、レッドやグリーンの時とは違うものだった。

 

しかし、俯いていた数人の女の子たちが、バッと顔を上げて、俺やブルーに駆け出してくる。

 

そして、頭を下げた。

 

「「「リュウキさん、ブルーさん!私たちにもプリンがどこで捕まえられるのか教えて下さい!」」」

 

顔を上げた女の子たちの様子はキラキラした目で染まっており、とても興奮した面持ちだった。

 

その内の1人の子が語り始める。

 

「わたし、元々プリンのことが好きだったんですけど、プリンって可愛いだけじゃなくて、あんなにも強くてカッコいいんですね!男の子よりも逞しくて、とても憧れて、もっと欲しくなりました!!」

 

残りの子たちも、ウンウンと頷く。

 

なんか、衝撃を与え過ぎちゃったかもしれない。

 

ブルーはどうも、プリンの生息地自体は知らないようだったので、俺が3番道路で捕まえたことを話すと、将来は絶対に行く!と宣言していた。

 

その後、俺は一応今回のバトルで、『こんらん』や『強制ひんし』、『どく』なんかを見せられたので、こんな感じで使うんだよ、と無理やり締めた。

 

ぶっちゃけ、これレッドやグリーンのことを悪く言えないわ。ほとんど変わりないもの。

 

こうして、俺たちのバトル講座は昼前には終わるのだった。

 

▶TO BE CONTINUED...




■ジョージ(モウカザル) ♂ Lv.35
性格:むじゃき

■エミリー(エムリット) Lv.50
性格:ひかえめ

■チュンチュン丸(ムクバード) ♂ Lv.34
性格:ゆうかん

■バービー(ビーダル) ♀ Lv.33
性格:のんき

■カーミラ(ゴルバット) ♀ Lv.32
性格:いじっぱり

■トトロ(カビゴン) ♂ Lv.34
性格:わんぱく

■コウハク(ビリリダマ) Lv.32
性格:ずぶとい

■カスタード(プリン) ♀ Lv.25→28
性格:ずぶとい

■ドフゴン(ミニリュウ) ♂ Lv.20
性格:やんちゃ

■サブレ(ポッポ) ♀ Lv.13
性格:いじっぱり

突然ですが、これまで主人公のリュウキくんの戦績はなんとなくで決めておりましたが、これもルーレットにしたほうがよろしいでしょうか?ご意見くれると嬉しいです。(現地民よりは理解してる設定で、負け過ぎるのはマズイので比率的には勝利7:敗北3ぐらいで設定したものを回すつもりです。)

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