転生にわかポケモントレーナーの冒険録   作:Sleipnir666

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はじめまして、Sleipnirと申します。
この度は、本作品に興味を持っていただき、
ありがとうございます。

本作、初めての投稿作品なりますので、
拙い文章になるかとと思いますが、
完結目指して頑張ります。

また、感想や評価などいつでもお待ちしております。

お手すきであれば、今後の展開の為、アンケートにもご協力いただけると嬉しいです。

では、どうぞ。

追記:
1/15 文章を多少読みやすくするため、削ったり追加したりして編集しました・


本編 〜第1章〜 “プロローグ”
第1話 ポケモン世界に転生しました ▼


ポケットモンスター、縮めてポケモン。

この星の、不思議な不思議な生き物、海に森に町に、

その種類は、100、200、300、

いや、それ以上かもしれない。

これは、そんな摩訶不思議な世界に流れ着いた

1人の転生者のお話である。

 

「ハッ、セイ、ソイヤッ!!」

 

穏やかな風に草がさわさわと揺れる、牧歌的な風景を残す田舎町の片隅で、1人の少年が空手の型のような動きを行っている。

 

その動きは洗練されたものではなく、どこか拙いものの、だがなぜかある種の正解のようにも見える。

 

暫くして、少年は両の手を大きく前に打ち出す動きを取った後、その構えを解いた。

 

「うしっ、今日の分終了!見様見真似だったけど、なんだかんだで見栄えも、よくなってきてるんじゃないかこれ。」

 

少年は嬉しそうな表情で、1人呟く。

 

少年の名前は、リュウキ。

 

明日に誕生日を迎える、齢9歳の転生者である。

 

==========

 

俺の名前はフタバタウンのリュウキ!転生者だ!

 

紆余曲折あって、気付いたらポケモンの世界に転生していた。

 

前世で、そこそこは楽しんで遊んだ記憶があるけど、ブラック・ホワイト以降はあんまりやってなかったから、曰く、にわかとか引退勢とかって奴だったと思う。

 

ちなみに、相棒はまだいない。

 

まあ、前世のことなんてのは今日においては、あんまり重要じゃないな。

 

俺は明日に、この世界で10歳の誕生日を迎える。

 

ゲーム勢・アニポケ勢問わず、共通認識だと思うが、10歳という齢は、歴代主人公たちがポケモンを貰い、旅に出る特別な年だ!

 

アニポケでサトシたちのドタバタしつつ、楽しくも美しい旅を見ていたから、俺もあんな旅が出来るかも知れないと思うと、いまからもうワクワクが止まらない。

 

勿論、危険なんかもあるかもしれないけど、それよりもまだ見ぬ世界へのあこがれの気持ちの方がどうしても強い。

 

誰だってそうだろう?

 

今度はアニメでも、ゲームでもなく、現実世界で俺の、俺だけの物語の主人公に成れるのだから。

 

あ~、ヤバいわ。

 

なんだか今日何度目かも分からないくらい、気分が舞い上がってしまう。

 

とりあえず、動いていないとどうにも落ち着かないから、明日も家を出たら速攻で向かうつもりだった、最初の相棒になってもらう予定の子にまた会いに行こう!

 

くぅ~、今日は落ち着けるタイミングなんてなさそうだ!

 

==========

 

ピチョン、ピチョン…

 

薄暗い洞窟の中で、天井から伝う水が滴り落ちる音が反響している。

 

見える限り、生きている生命の姿は無く、地面に謎の絵のようなものがあるだけ。

 

だが、なにか神々しい存在がどこかにあるようなそんな気配に満ちた、不思議な空間であった。

 

そこで思案に耽る、不可視の存在が居た。

 

(いよいよ、明日か。なんやかんや、僕も大分楽しみになってきてるな。

 

最初に言われたときには、驚きしかなかったし、そもそも土台無理な気がしたけど、相談してるうちになんとかなっちゃったのは、びっくりだよ。でも、今じゃ嬉しい気持ちでいっぱいだ。僕も変わったもんだね。)

 

そんな思いをはせているのは、ピンクと白の小さな体躯に、凄まじいパワーを秘める、神の如き存在。

 

そのものの名は、エムリット。

 

ここシンオウ地方にて、伝説に語られる存在である。

 

エムリットは、思案を続ける。

 

(最初はカントーだっけ?僕が彼について行けるのも、あそこ出身のあの方のお陰だし、タイミングを見てお礼を言いたいね。「エムリット〜」あとそれから、ん?)

 

これからのことを考えていると、外から自分を呼ぶ声が聞こえたような気がしたので、ふとそちらを見やると1人の少年がこちらに走ってくるのが見える。

 

しょうがないので、エムリットは思案に耽るのを辞めて少年へ向き合った。

 

(今日も来たの?明日も会うことになるっていうのに。明日になるまで、もう本当に少しの時間じゃないか。本当に落ち着きがないね、リュウキは。)

 

「いやぁ、ごめんごめん。ようやく君と旅に出れるのがあんまりにも嬉しくて、また来ちゃった。」

 

こちらへとやって来た少年、リュウキは、軽く詫びをした後嬉しそうに語った。

 

僕も嗜めるような一言はボヤいたものの、別に彼が来ること自体に、面倒臭さを感じたり、嫌悪感を抱く訳ではない。

 

むしろ、嬉しかったりする。

 

リュウキと話しながら、ふと彼が初めて僕に会いに来た時も、こんな感じだったなぁ、とエムリットは思い出し、記憶を辿るように、思いをはせた。

 

==========

 

エムリットはその日も、今と変わらず洞窟で1人過ごしていた。

 

そんなとき、ふとこの洞窟に近付いてくる気配を感じた。

 

(うん?なんだ、なにか来てるな。なんだろう、コレ。ポケモンじゃないよね?人間にしては小さいし、というかどうやってこっちに来てるんだ?)

 

この洞窟は隣接している湖に比べて、知名度は高くなく、また常に霧に覆われているため、存在を知るものは、この時代においてはあまり多くはいない。

 

にも関わらず、こちらへ向かってくる存在は間違いなく一直線に向かってきており、

エムリットは少し警戒する姿勢を見せた。

 

(気配から、僕を害せるほどの力は無いように感じるけど、警戒するに越したことはないよね。それに人間だとしたら、今の僕は、姿を消しているから、視認出来ないはずだし、まあ、よっぽどでなければ、大丈夫でしょ。いざとなれば、テレポートで離れればいいし。)

 

エムリットがそう方針を決めた後、暫くすると全身をびしょびしょに濡らした小さな子供が、洞窟の中へと入って来て、キョロキョロとあたりを見回していた。

 

(人間の子供?えっ、子供?!本当に?

なんでびしょ濡れ?つか、親は?)

 

あまりにも、馴染みがなく、予想外な来客者にエムリットは酷く混乱した。

 

混乱するエムリットをよそに少年は大きく、息を吸って大声を上げた。

 

「フタバ生まれのリュウキです!今年、7歳になりました!唐突ですが、エムリットさん!!生まれる前から、好きでした!!3年後僕と一緒に、旅に着いてきてくれませんかァ!!!!!」

 

クッソうるさくて驚いた。

 

エムリットが思わず、その姿を誤って見せてしまうほどには。

 

===========

 

こちらを見て、嬉しそうにニコニコしている少年を尻目にエムリットは気持ちを落ち着かせた後に、彼へ問いかけた。

 

(それで、君何しに来たのさ。さっき、僕が好きだの何だの言ってたけど、それだけじゃないんでしょ?本当のこと言いなよ。)

 

そう語気を強めて問いかけたのだが、少年は、テレパシーや、これ!とびっくりした声を上げただけで、特に狼狽する様子も怖がる様子も見せなかった。

 

思っていたような反応を得られず、困惑するエムリットをよそにまた笑顔になった少年は、話し始めた。

 

「本当のことも何も、さっき話した通りです。エムリットさんが、ハチャメチャに好きで好きで、たまらないので、3年後の僕が10歳になった時に、一緒に旅に出て欲しくてお願いをしに来ました!」

 

思わず反射的に、エムリットは聞き返してしまう。

 

(えっ?本当にそれだけなの?なんかあるんじゃないの?こう欲しいものがあるとか、誰かを助けて欲しいとか、そういうのじゃないの?)

 

「欲しいもので言うなら、あなたが欲しいです!」

 

あなたが欲しいなどと、ドストレートに好意を伝えられたのは、長く生きてきた人生の中でも、エムリットにとって初めて経験だった。

 

((ええ、なんだこの子。めっちゃ僕のこと好き好き言うじゃん。見たところ嘘はついて無いと思うけど、一応、ちゃんと調べとくか))

 

エムリットは、感情を司るポケモンである。

 

現時点でも、彼が心の底から本心を言っているであろうことは、ほとんど読み取れていたのだが、更に深く彼の心情を視ることにした。

 

((どれどれ?ん??んー???))

 

彼の心情は、荒れ狂っていた。

 

(うおおおお、ガチのエムリット。略してガチエム!落ち着け…………心を平静にして考えるんだ…こんな時どうするか……2…3 5…7…11…13…17……19 落ち着くんだ…『素数』を数えて落ちつくんだ… 『素数』は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字……俺に勇気を与えてくれる。んほぉぉぉぉぉぉ無理ィィィィィ可愛すぎる〜!!!!!一万年と二千年前から愛してます(迫真)エムリットちゃんprprほんまもんやん、ほんまもんのエムリットや!ヤバイヤバイ、ギュッとしたい、ギュッてして匂いも嗅ぎたい。抱きしめていいかな?ダメかな?頼むだけ頼むか(決意)なんか、もうこの地点でいい匂いも漂ってきてる気がする、スゥゥゥゥゥゥゥゥ(クソデカ深呼吸)もう、ここで終わってもいい…(ゴンさん並感)エムリットは万病どころか浸かれにも効くって、ハッキリわかんだね(真顔)さっきの印象悪くなかったかな?気持ち悪かったかな。いやでも、この気持ちは止められない止まらない(かっぱえびせん)これは俺のエムリットに対する覚悟だ!「覚悟」とは!!暗闇の荒野に!!進むべき道を切り開くことだッ(ジョルノ味))

 

((うわっ、何かヤバイ子じゃんこの子。僕に対しての感情の大きさかがすごいことになってる。全然身に覚えがないんだけど。なんだろう、先代とかの知り合いとかなのかな。))

 

彼の深層心理を覗き、ドン引きしたエムリットだったが、そもそもなぜ自分がここに存在することを知っているのか、まずはそのことについて、知ることから始めることにした。

 

(まあこの際、君が僕を好きなことはいいよ。それよりも、君はどこで僕のことを知ったんだ?)

 

リュウキは答える。

 

「はい、やりのはしらで一目見た時に、惚れました。」

 

またしても、好意を伝えられたが、同時に彼は明確に出会った場所を示した。

 

(やりのはしら?どこだそこ。…いや、待てよ、なんか先代がそんな場所のことを

話していたのような気がする。じゃあ、やっぱり先代の関係者なのか?にしては、若過ぎる気がするし、こんな子がいるなんてこと、聞いたことも無いけど)

 

このエムリットは、比較的最近(エムリット基準)になってから、このシンジ湖の守護に着いている。

 

そのため、彼の言葉から先代エムリットの関係者の可能性があると予測を建てて、あらためて質問することにした。

 

(君は、先代の関係者とかなのかな?残念だけど、僕は君の知っているエムリットとは恐らく別個体なんだ。

君みたいに、特殊...いや、特徴的な子のことは伝えられていないとおかしいんだが、あの人から、そういったことは聞いていない。

 

それに、先代の知り合いと言うには、あまりにも若過ぎる。

 

君はいつあの人に出会ったんだ?)

 

すると少年は少し驚いた様な様子を見せたが、すぐに元の表情に戻って応えた。

 

「この世界でエムリットさんに会うのは初めてです。別の方も居るんですね。驚きました。」

 

話がいまいち噛み合わない。

 

このままでは、埒が明かないと思ったエムリットは彼から根掘り葉掘り、全てを聞くことにした。

 

そうして、彼から聞いたことをまとめると、彼には前世があり、そこでゲームという遊戯?のようなものでエムリットを含めたポケモンたちと旅をしたり、ポケモン図鑑?なるものを完成させたり、様々なトレーナーたちと戦ったりしていたらしい。

 

そこで、特にエムリットというポケモン(聞く限り見た目や詳細は自分の知る種族特性とほとんどズレることなく一致している)のことが大好きであった、という話を聞かされたのだった。

 

エムリットは、ますます混乱した。

 

最も混乱する要因となったのは、この内容には全く嘘が存在せず、彼の思い込みや妄言ではなく、確固たる事実として過去にあったことなのであろうことが、読み取れてしまったためである。

 

また、何よりこの歳で、エムリットですら知らなかった創造神アルセウスの存在や、自分たちにも関わりのある、時や空間の神、ディアルガ・パルキアの存在を知っていることも、前世というものが真実でなければ説明がつかなかった。

 

エムリットが頭を唸らせるハメになり、ウンウンと呟いていると、ソワソワし始めた彼が、恥ずかしげな様子で、エムリットに問いかけてきた。

 

「あの、失礼を承知で言うのですが、ギュッて抱きしめていいですか?」

 

(駄目だが?なんで今聞いた??いや、少し前にそんなこと考えてたねキミ。)

 

今の状況でそんなことをされたら、混乱を加速させることになるに決まっている。

 

なので、エムリットは、リュウキに今日のところは帰ってもらうように頼むことにした。

 

(あー、色々予想外なことが重なりすぎて頭痛くなってるから、とりあえず今日のところは帰ってくれる?)

 

そうお願いすると少年は、

 

「わかりました!また来ます!」

 

と満面の笑みでそう返事をした。

 

エムリットはそんな彼に、もう来るなとは言えなかった。

 

というよりも、自分に好意は合っても悪意は全くなく、また、見た目だけで言えばまだ幼児にしか見えない存在に、そんな酷なことなど言えるはずもなかった。

 

翌日、また彼はやって来た。

 

==========

 

「あー、懐かしいな。いやぁ、若さゆえの勇気って奴?今以上に、思ったら一直線だったから。多分、思考レベルが身体に引っ張られてたんじゃない?」

 

リュウキは当時のことを、懐かしそうに語る。

 

(思考以前に、身体能力もおかしかったでしょ。てっきり、前世知識を用いた画期的な方法だったり、ボートだったりで来てるものかと思ってたのに、泳いで洞窟まで来るとか聞いた時は意味が分からなかったよ。)

 

エムリットはそう言って、あきれたような表情を浮かべる。

 

「そりゃあ、ここがポケモンの世界って分かった時点で、めちゃくちゃに鍛えましたので!それに、この世界最強の人類である、とあるマサラ人は10歳で10万Vの電流を浴びても、ケガすらまともにしないし、肩に72kgのポケモン乗せてても、平然と歩いてたし、やっぱこの世界の人間の身体能力は、みんながみんな凄まじいんだよ。鍛えさえすりゃ、誰でもできるって。」

 

(聞いては居たけど、もうそれは人じゃなくてポケモンなんよ。)

 

出会った当初こそ、困惑と混乱の連続で正直あんまり一緒に居たくない相手だったが、リュウキの本気の懇願にエムリットは折れ、今の関係に至っていた。

 

「さて、話し込んでたら、なんやかんや、良い時間になったし、今日は帰るわ。」

 

(了解、じゃあ送るよ。また明日ね。)

 

「おう、明日からあらためてよろしくな!そういや、ここを離れられる決定打になったっていう、ポケモンってのは、まだ居ないのか?せっかくだし、お礼とか言いたかったんだけど。」

 

(今日の夜ぐらいには、来るらしいから、明日の朝には会えるんじゃないかな。)

 

「そっか、じゃあそん時にあらためてお礼を言わせてもらおうかな。」

 

(そうするといいよ、じゃあ送るね)

 

シュッと、一瞬にして彼の姿は消えた。

 

リュウキが泳いでここまで往復していると聞いてから、基本的にはエムリットのサイコパワーによる、テレポートで彼の送迎を行っている。

 

(さて、リュウキは旅の準備は万端だぜ!とか言ってたけど、まあ、そんなに道具とかも無さそうだし、こっちもなにか用意しといたほうがいいかもね)

 

エムリットは、少し人生の先達としての先輩風を吹かすように、ルンルン気分で明日の準備を始めるのだった。

 

▶TO BE CONTINUED...




いかがでしたでしょうか?
エムリットへの気持ちにキモチ悪さが足りないので、
また思い付いたら、編集して追加しておきます。

なお、現時点での目標として
週毎の更新を予定しております。

誤字などがあれば、報告いただけると助かります。
また、どこが良かった、どこが悪かったなどの
具体的な感想や評価などいただけますと、
今後の励みになりますので、よろしければお願いいたします。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

追記:
現状無理にならない範囲で、毎日更新出来ています。
何かない限り止めないので、良ければ都度ご閲覧いただけると幸いです。

突然ですが、これまで主人公のリュウキくんの戦績はなんとなくで決めておりましたが、これもルーレットにしたほうがよろしいでしょうか?ご意見くれると嬉しいです。(現地民よりは理解してる設定で、負け過ぎるのはマズイので比率的には勝利7:敗北3ぐらいで設定したものを回すつもりです。)

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