△月◾️日
アクアくんから復縁を迫られる。
一方的に別れを切り出しておいて、都合が良過ぎる。
私はとても怒っていることを伝えると、一瞬泣きそうな顔をした。すぐにいつもの顔の良いチベットスナギツネみたいな顔になったけど。
私しか気付かないような一瞬の悲しげな表情を見せてくるのはあざといし卑怯だと思う。
【追記】
アクアくんとビジネスカップル時代のX投稿を見返しながら自分で自分を慰める。
Xって未だに言い慣れない。
△月◎日
アクアくんから謝罪を受ける。
勝手な都合で私を傷つけたことについての謝罪。
利用したことへの謝罪。
曰く、私に甘えていたということ、信頼してたからこそ、自分の前世の死体を見つけてもらえると都合良く頼ってしまったこと、私のかけがえのない時間を奪ってしまったこと、色々なことへの謝罪だった。
「アクアくんは何も分かってない」
それだけ言って、アクアくんの前から立ち去った。
一番肝心な謝罪が入ってなかったことにムカついて仕方が無かった。
【追記】
前世ってどういうこと?
◎月♯日
アクアくんが女の子に言い寄られているところを見かけた。
最近入ったB小町の新メンバーの子らしい。
別にアクアくんとはもう何の関係も無いし、興味も無いのだけれど、たまたま暇だったので、気配を殺して物陰から話を聴く。
新メンバーの子はルビーちゃん、メムちゃんと比べて経験が無い自分が本当にやっていけるのか不安らしい。
アクアくんは静かに話を聴いてから、その子の肩に手を置いて優しく語り掛けた。
「君はアイツらに決して負けないくらい輝ける」
「信じられるから俺は大事な妹のメンバーとして君の加入に反対しなかった」
「けど、1人で背負い過ぎないで、こうしてこれからも頼ればいい」
よくもまぁ、ペラペラとそんなことを言えたものだ。
1人で背負い過ぎないで、なんてどの口が言うのか。
ほら、女の子がポーッとした顔でアクアくんのこと見つめてるし。
女好きのタラシは流石だ。
面白くない。腹が立つ。ムカつく。
自分がB小町のメンバーで、アクアくんがアイドルに手を出すゲスマネージャーというシチュエーションでアクアくんに控え室で襲われる妄想を今夜のネタにした。めちゃくちゃ捗った。
【追記】
新メンバーの子もショートボブでロリッぽい顔立ちで、明るい感じの子だったけど、やっぱりあれがアクアくんの好みなんだろうか。
◎月@日
アクアくんから謝罪された。
しつこく迫って悪かった、あかねが前を向いているのに足を引っ張るような真似をして悪かったと、誠心誠意頭を下げられた。
どうしてそうなるの。
何で私が何も分かってないって言った意味分かってる?
尋ねるとやっぱりわかってなかった。
悲しいやら腹が立つやらで涙が出た。
【追記】
星野アクアのばーか。
◎月@日…で良いのかな。
泣いて別れた日の夜中だから日付は変わってるけど、眠れないままのことだし。
アクアくんからLINEが来た。
「もう一度会える日は無いか?」
普段の彼ならこんな夜中になんてまず連絡しないのに、必死なことがメッセージから伺えた。
嬉しさ半分、意地悪半分で「今すぐ来てくれるなら会うよ」と返した。
まさか10分後に来るとは思わないじゃん?
まさか、近くにずっといたの?
親に内緒で玄関から迎え入れた後に尋ねると、考えごとをしながら歩いていたら自然とここに足が向いていたという。
一歩間違えればストーカー扱いされて通報されてたよ?芸能人としての自覚が無いと呆れてしまう。
「それならそれで、あかねに完全に幻滅されていいかもしれない」
なんて半ば本気な顔で言うのだから、本当にどうしようもない。
今日(もう昨日)のこと、ルビーちゃんやメムちゃんに見られていたらしい。
散々お説教されて、私にきちんと謝らない限り家に帰ってくるなと言われたのだという。
何で私が怒って、泣いたのかわかる?
アクアくんは苦しげに胸を押さえる。
「……勝手に1人で死のうとして、ごめん」
絞り出すような声で告げられたのは、一番聴きたかった言葉。
ようやく私が一番欲しかった謝罪が聞けた。
利用されても構わない。別れを切り出されても構わない。
でも、アクアくんが自分を全く幸せな範疇に入れていないことが許せなかった。
貴方に後悔して欲しいのでも謝罪して欲しいのでもない、幸せになって欲しいの。
私のことなんて忘れても、幸せになってくれるなら、きっとたくさん泣いて凄く寂しくなるけど、それでも私は構わなかった。
「いやだ、あかねがいないのに幸せになんてなれない」
子供の駄々のように、アクアくんが首を振る。
初めて目にした気がする。本当のアクアくんを。
気付いたら私は泣きながら抱き付いてた。
抱きしめ返すアクアくんも泣いていた。
「好き」と口にしたら、キスで返された。
甘くて、痺れるような多幸感にクラクラしたけど、言葉でキチンと応えてと文句を言うと、照れたように「あかねが大好きだよ」と返された。
もう、完敗だ。許す。
【追記】
初めては痛いって聞いてたけど本当だった。
死ぬかと思った。
◎月&日
アクアくんとベッドで寝ているところを、起こしにきたお母さんに見られた。
アクアくんは叩き出される覚悟を決めていたようだったけど、お母さんは「まぁまぁまぁ!アクアくんご飯食べていく?」と上機嫌。
狐につままれたような顔のアクアくんが可愛くて思わずキスをする。
お母さんは元々アクアくんがお気に入りだ。
娘の命を救ってくれたヒーローが娘の彼氏になったのだから。MJにとってのピーター・パーカーみたいな。それに、復縁を何度も求められていることも知ってた。だから、お母さんからすれば「やっとか」と言ったところだろう。
「あかねはMJの100倍可愛いけどな」
ポーカーフェイスが上手いくせに、照れ隠しが下手な人だ。頬っぺたにキスをすると、お返しに首筋にキスをされた。キスというか吸われた。
朝食後に1回した。少し気持ち良かった。
【追記】
アクアくん、慣れてるよね?
#月@日
アクアくんの前世の話を深掘りした。
女慣れしてるのはあくまでも前世のことであり、今世では私がキスもエッチも初めてだという。
ちょっと嬉しい。
ウソついた。
かなり嬉しい。
めちゃくちゃ嬉しい。
処女厨という言葉は知ってて、正直気持ちの良い言葉じゃないと思ってたけど、今ならわかる気がする。
アクアくんの唇も身体も最初に知るのは私がいい。
私の唇も身体も最初に知る人はアクアくんがいい。
「俺はあかねが最初で最後でも構わない」
照れながらそう言うアクアくんに思わず飛び付いた。
可愛すぎる。
3回した。
アクアくんは「いくらやっても怠くない…若い身体って最高だな」と呟いていた。
前世で怠くなるくらいしてたのかと思うと少しムッとなる。
【追記】
ピロートークで何気に前世では何人の女の人とそういう関係だったのか尋ねた。
数えるアクアくんの指が両手で足りなくなった時点で、その指をへし折ってやりたくなった。
◾️月○日
アクアくんとデート。
待ち合わせ場所のカフェに既にアクアくんは来ていた。30分前に着いたのに悔しいけど同時に嬉しい。
テラス席に座って本を読むアクアくんが絵になり過ぎて暫くコッソリ眺めていたら女の子に声をかけられてたので慌てて合流。
逆ナンは珍しくないけど、声をかけて来た子達が少しルビーちゃんに似てたからか、普段の塩対応より柔らかくてムカついた。
ショッピングの予定を変更してホテルに行く。
3回した。
ホテルから出る時に物陰からカメラの気配がしたので、ピースサインを送っておいた。
【追記】
いつまで経ってもアクアくんとのドロドロの肉体関係を伝える記事が週刊誌に載らないので非常に不満。
◾️月△日
稽古が終わると、アクアくんが迎えに来てた。
終わる時間は言ってたけど、その時は「気を付けろよ」とそっけなく言ってただけなのに迎えに来てくれたのが嬉しい。優しい。好き。
アクアくんは「たまたま」と言ってたけど、今日のアクアくんの現場は正反対の場所だってわかってる。
アクアくんは頭が良いのにこういう言い訳が雑なのが可愛い。
前世回りについてミヤコさんへの説明も雑だから、多分無意識に甘えてるのだと思う。
今日は両親がいないと伝えると心配そうな顔をされたので、今日は泊まってもらうことにした。
夕食作ってる時に抱きしめられて、我慢出来ずにキッチンで1回、その後お風呂で1回、部屋で2回した。
【追記】
稽古後の汗臭い身体でしたことに後から気付いて恥ずかしくなった。
でもアクアくん的には「あり」らしい。エッチ。
◾️月%日
アクアくんと現場が一緒で嬉しい。
収録後に、最近共演する俳優から食事に誘われる。目つきがいやらしくて好きじゃないから困ってると、アクアくんが助けてくれた。
「俺の彼女なんで、やめてもらえますか?」
アクアくんの言葉にテンションがおかしくなりそう。
「はぁ?別れたんじゃないの?」
何とかさんがしつこく食らいつく。
復縁報道を都合よく知らないフリしてるみたいなので、援護射撃をする。
「アクアくん、今日も朝までいっぱいしようね」
アクアくんも何とかさんも、2人揃って私を「マジかコイツ」って顔で見て来た。
テンションがおかしくなってたので、言動がおかしくなってたことに後から気付いた。
アクアくんに「最近のあかねは脳内がピンク過ぎる」と注意される。
せっかく2人でご飯食べに行ったのに、そのまま解散。お預けなのは悲しい。
帰宅後、アクアニウム不足に耐えられず最近話題にもなっていたアクアくん主演の映画をサブスクで観る。
劇場で観なかったのは、最後まで黙って観ていられる自信が無かったから。
【追記】
妹の為に男娼に身を堕とす主人公のお話。
脳が破壊されるというのはこういうことなのか。泣きながら自分を慰めた。
◾️月♯日
かなちゃん、メムちゃん、ユキ、ルビーちゃんで女子会。
場所はルビーちゃんの家。
アクアくん主演の男娼の映画の話題が出た。
かなちゃん以外は観ていないらしい。
ルビーちゃんはあの映画に出たことを大層怒ったらしい。撮影時期は「15年の嘘」の撮影直後の頃だから、復讐が終わった虚無感と私に復縁を断られ続けている時期という、かなりアクアくんのメンタルが不安定な頃だ。
鏑木Pが絡んでる映画らしい。あの人はアクアくんを絶対に性的な目で見てると思う。
【追記】
悪ノリしたユキの発案で、アクアくんの例の映画の上映会。
2度目の脳破壊に堪える。みんな顔が赤くなってる。無駄に絵作りが上手くて、アクアくんの色気にみんなムラムラしてるのがわかる。
◾️月♯日(深夜)
アクアくんの部屋に突撃。
アクアくんの匂いに満ちた部屋に入っただけでムラムラ欲求不満な脳が蕩ける気がする。
例の映画について問い詰める。
何かやっていないと気が滅入ってしまうからと、ついオファーを了承したらしい。
その何処か自暴自棄なところが役柄にハマってあのクォリティーになったのかと納得。
同時に、アクアくんを下手に自暴自棄にさせると、悪いお姉様や美魔女達の餌食にされる危険性を感じたので、今後一切の隙も無く私に夢中にさせる必要がある。
「もうあかねに夢中だけど」
3回。インターバル置いての2回。
あの映画の濡れ場の数まであと3回。
【追記】
ルビーちゃん達に聞かれてた。
「アンタ声デカいのよ」と親の仇を見るような目でかなちゃんに睨まれた。
[
#月◎日
アクアくんとデート。観に行く映画は私の主演映画。
少し大胆でキスシーンの多い映画。
演技には手応えがあるけど、アクアくんの反応はどうだろう。
鑑賞後、アクアくんは演技を一つ一つ分析しながら理論的に褒めてくれた。
けれど、その表情は何処か固い。
その理由を聞く前に、少し強引にホテルに連れて行かれた。
部屋に入るなりドアの前で1回。そのままベッドで1回。シャワーで1回。
「他の男と何度もキスするあかねをスクリーンで見た俺が嫉妬しないと思った?」
湯船に浸かりながら拗ねた表情を隠すようにアクアくんが私の首筋に顔を埋める。
男娼が何を言うのよ、と少し意地悪い気持ちになるけど、それ以上に嫉妬に我を忘れるアクアくんに嬉しくなる。
ぶっちゃけ、こうなることを期待していた。
数億も制作費のかかる映画一本を丸々アクアくんとのプレイのスパイスに使ってるようで少し気が引けたけど。
お風呂で何度もキスをしながらイチャイチャ。
お風呂で1回。ベッドに戻って1回。
そのまま力尽きて眠りに落ちた。
【追記】
アクアくん、お尻は出すところであって入れるところじゃないよ。
#月%日
アクアくんとお家デート。
アクアくんがお茶を淹れてきてる間にのPCの検索履歴をチェック。
重い?重くないよ。彼女として当然知っておくべきことだから。
・SM 安全
・アナルビーズ 評判
・お尻 開発 同意
・お尻 開発 安全
・お尻 洗浄
・黒川あかね 映画 主演
・黒川あかね 復縁
・復縁 諦められない
・復縁 諦める
・復縁 どうやって
・黒川あかね 星野アクア 相応しくない
・黒川あかね 魅力
・黒川あかね 可愛い 綺麗
・黒川あかね 可愛い
私、何されちゃうんだろう。
ふと、アクアくんの部屋のクローゼットを覗いてみる。
色々な、イマイチ用途の分からないものまで、色々な器具の箱があった。
「あかね、何を見てる?」
気付けばアクアくんが後ろにいた。
思わず「私は全然構わないよ」と拒否反応が無いことをアピールした。
口にしてから拒否反応が無いどころか、全肯定と取られかねない発言だと気付いたが、後の祭りだった。
サディスティックな笑みを浮かべたアクアくんを前に、私も覚悟を決めた。
子宮が武者震いした。
【追記】
回数は覚えてられなかった。
あんなことまでアクアくん相手なら許容出来る自分が自分でも怖い。
でも、アクアくんに見られながらする【ボールペンで塗り潰し】は少し癖になりそうだ。
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?月??日
最近酸っぱい物がやたらと美味しい。
アクアくんは何かを察したのか病院に行こうと言って来た。
【追記】
女の子だった。