解説回及び繋ぎ回
そしていつもの独自設定大盛り!
後始末をしよう! ~解説もしながら~
バトルフィールドは修復前以上にズタボロになっていた
「とりま応急処置か、そっちは元気の欠片足りてるか?」
「ああ、全員分ある、やばそうなら塊もあるから言ってくれ」
比較的無事だった片隅でチンピと俺は戦えなくなったポケモン達を繰り出し、彼ら彼女らの状態を確認し始めた
「おれたちで片付けやっとくべ!」
「そっちが終わったらバトル中のこと聞かせてくれよ!」
どうやら二人が手伝ってくれるらしい 此方も手早く確実に終わらせて片付けに取り組むとしよう
「助かる!」
ラグラージはすでに処置が済んでいるのでそれ以外のメンバーの
「戻す前にちょっと反省会だな……まずコアルヒー」
「ティパ?」
「しんかのきせきを抜きにしてもよく攻撃を耐えてクッション役を担ってくれた それはそうと多分ランプラーが心配して貸したんだろうが俺にも言ってくれ ちゃんと予備もあるから」
「ティパー……?」
首を傾げたってことは勝手にランプラーが貸したのか ごめんなコアルヒー
「ランプラー? ごめんなコアルヒー……咎めて悪かった これからもし俺が渡した道具を誰かに貸したり渡したりしたら俺に伝えてほしい」
「ティパ!」
コアルヒーを戻した、本当にいつしんかのきせきを渡されたんだ……?*1
「次、グレイシア」
「レーイ!」
「土壇場二回での回復までのラグをよく乗り越えてくれた 後ミラーコートのための壁際への逆誘導も、」
「いやあれ咄嗟に出したんじゃないのかよ!?」
「ミロロ!?」
「壁を背にして向い合えば大体正面からしか来ねぇからな、んで近づいてきた時は至近距離で絶対零度」
「完全に嵌めに来てんじゃねーか!」
そうは言っても上から来られたら穴を掘るで逃げるぞ? 相手が跳びかかってきたときに絶対零度撃ったら凍った相手にそのまま押し潰されて相打ちになったからな
「……しばらくリボンは普通の奴な」
「レーイ!」
グレイシアを戻、うわお前ちょっと元気すぎないか? ボール飛び越してぶつかるかと思ったぞ
「ランプラー、持ち物」
「ららららら……」
「いつもより心もとない守りでトリックルームを展開できたのは本当に助かった」
「らららー♪」
ランプラーを戻しつつナットレイの方へ向かう、ぼーっとしているが……?
「……ナットレイ」
「……なと!」
よかった 意識が朦朧としているわけではないらしい
「先鋒の様子見とラストの兼任 重大な役割をよく果たしてくれた、目は場合によっては検査な……他は大丈夫か?」
「なと?……なと~」
「そいつは重畳」
「なとと」
ナットレイは戻す前に黒い眼鏡をかけた、念のため視界を暗い状態に保つためだ
「最後にもう一度ラグラージ」
「グラー?」
「どうなってもおかしくない状況下においてよく相手を戦闘不能にまで持ち込んでくれた あそこでああならなければ負けてたし、それはお前かグレイシア、ナットレイしかできないことだったがお前がやらなきゃ多分他で詰みだった……身体でやばそうなトコはあるか?」
「ジ?……グララ」
「まあポケセンでみんな診てもらうけどな」
「グララ!」
ラグラージを戻した チンピの方はどうなっただろうか
「よし、全員分のブラッシング完了! そっちは大丈夫か?」
応急処置……? ああ、ポケリフレ! その手があったか!
「ああ、一応後でポケセンで診てもらうけどな」
「まあそうだよな、アタシも後で行くわ」
「んじゃ……」
「後片付けだな!」
よーし合流……
「おーい、後はもう二人が居るとこだけだよー!」
「ンゴ!」
うーん流石カビゴン、手伝ってくれると地面を均すのが早くって助かる
まず撒菱を集めてヘビーボンバーで砕き、ヨヒラの友人二名らに集めてもらった
大量の砂で陥没した地面を埋め、地均しで平坦に整える
次に地面を踏み固めて不自然に凹むような箇所があれば岩石封じで岩を創り出し、それを砕いて埋める これらの作業を何度か繰り返せば今回は
「ンゴ」
「え!? あ、ありがとう……!?」
一仕事終えた最後に消し炭からサンの実をリサイクルし、チンピに渡すとヨヒラの方へ向かっていった
「ああ、後はポケセンで診てもらうだけだ 今日は何度もありがとうな」
「ンゴゴ!」
きのみを渡そうとするもカビゴンはそれを手で制し、まだ終わっていない箇所に向かっていった、とりあえず破片を集めておくか
「……いやマジか!?」
呆然としたチンピが再起動した まあ無理もない、安定して入手する手段が栽培ぐらいしかない癖して最初の一つを手に入れるのがネックだもんな というかお前まさか一個しかないのをぶっつけで使ってないよな???*3
「あの土壇場で気合い溜めなんてするから相当の自信があったとみたがその源が
…………ん? あー……まじか
「イッシュじゃなかなか手に入らないきのみじゃん! どうやって手に入れたの!?」
「グイグイ来るな!? 店長が最近手に入れたからアタシも知らねーんだよ!」
詰め寄るアカマツにタジタジになるチンピ、ステイ! アカマツステイ!
「落ち着くべアカマツ、それでサンのみってたしか急所に当たりやすくなる効果……だったよね? チンピさんはなしてそのきのみさ持たせたんだべ?」
「スグリ……だったか? 別に呼び捨てでいいぞ ああ、それでなんであのきのみにしたかっていうとさ、急所当たると攻撃したほうに不利な能力変化を無視できるって店長は言ってたんだよな……そんでコイツのランプラーはとにかく硬くてヌルヌル避けるからブラッキーを宛てるとなると騙し討ちかお仕置きを急所にあててどうにかするぐらいしかないと思ったんだ」
まあ避けているというより接触面積を減らして受け流すというのが近いから残念ながら実際は当たってるんだよな、その所為で能力変化は避けられない
「まあ急所に関しちゃ大体あってる、ただ気を付けないといけないのはやけどの効果は無視できないし、
「……え? やけどはともかくもしかして気合溜めって……?」
「
「まじかあああああ…………」
いつの間にか持っていたミニ箒で砂をかき集めながら項垂れるチンピ、まあ本当はどうなのかは
「ただ
「マジか! よし、そうと決まれば……!」
「でも今んとこ辻斬り覚えるブラッキーは確認されてn「気合い溜めとサンのみの効果を重複できるようになればいいな!」……わやじゃ?」
「どうしてそうなるの!?」
「普通にピントレンズ持たせろよ!?」
……でもなんで重複しないんだろうな?
__
___
_____
「……よし、ここら辺の破片はこんな塩梅か」
「ンゴゴ! ンゴ!」
「ああ、もう此処だけだ! ……アレをやるのか?」
もしそうならスグリたちはカビゴンのアレから何を得るのだろうか、ふと気になった
「ンゴ!」
やる気らしい
「おーいお前ら、カビゴンからちょっと離れるぞ!」
「え? あ、ああ おーいスグリ、チンピー!」
全員がカビゴンから離れたのを確認して俺はカビゴンに向かって叫んだ
「……もういいぞ!」
「……ンゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ」
ズンズンズンズンズンズン!!!
その場で立ち止まって勢いよく前方に倒れ、その反動で起き上がるのを繰り返し連続でその質量を叩き込む、しかし後ろに倒れて動けなくなってしまうような兆候は一切見せない……これは本当にヘビーボンバーなのかと声を大にして言いたくなる
実家の
ズンズンズンズンズンズン!!!
「わやじゃ!? え、えぇ……?」
「なんだよあれ!? ヘビーボンバーだよね?」
「ハ、ハァ!? なんだよアレ」
よかった、アレはおかしかった
ズンズンズン……ズン!!!
そして踏み固めて満足気な様子、どうやら終わったらしい
「フゥ……ンゴゴ!」
「ちょっといってくる」
「お疲れ様、水は要るかい?」
「ンゴ!」
おいしい水のボトル*5を緩めて渡すとカビゴンは自分で開けてグビグビと飲み干す その間にブラシで表面の砂を背中から払っていく、そうしないと室内に入ったときに困るからだ
「ンガ~♪」
グシャ
そして握り潰し、蓋を締めると俺に手渡してきた
「ンゴ!」
「きのみもあるけどいいのか?」
カビゴンは差し出したきのみを再び手で制した
「ンゴゴ」
「そろそろおやつの時間だからか…… 偶にならいいんじゃないか?」
「……ンゴゴ!」
カビゴンがきのみを受け取ってボールへ戻っていく、時計を見れば確かに家ならおやつが配られてもおかしくない時間だった
「終わったしポケセン行くぞー!」
「「「……」」」
全員黙りこくっている、そのまま示し合わせたように全員(俺を含む)で同じ方向に向かって歩く、横並びになってしまってることよりもすっごい目で見てきてる方が気になって仕方ない
……というかちょっと怖い
「「「……」」」
目配せして誰が話を切り出すか相談してるが見ないフリ見ないフリ……なんて答えようか
「なあヨヒラ」
スグリが切り出した
「……あのカビゴンさ一体全体どうなってんだべ?」
「分からん、あのヘビーボンバーが滅茶苦茶に強いことしか分からん」
「え? ヨヒラが考えたんじゃないの?」
「俺が物心つく頃には既にあんなんだったからマジで分からん」
「うーん……そっかー……」
「マネできねっかなー、アレ……時々だけど破壊力もうちょっと欲しくなるんだよなー」
チンピはポケモンバトルにおいて火力と速さに重点をおいている印象を受けた、回復したり守りを高められたりして倒しにくかったが、基本的に速いポケモンはその分攻撃を受けるという点における耐久が低い傾向にある そうである以上火力を増して速攻性を求めるのも頷ける
「あの速さと連撃は自重のお陰で重い攻撃でも踏ん張りが利くこと前提だからな、重くて速いポケモンなんてかなり限られるのに両立させようとすると本来の長所を殺しかねないし……重心か? やっぱ重心なのか?」
「チンピの手持ちだとキリンリキさ進化させてトリックルーム一緒に使えばできそうだべ、でも……」
「でっかいんだよなぁ……、テラリウムドームで連れ歩いていた先輩がエレベーターで教室に戻るときにうっかり置いていっちゃって拗ねられたことがあったっけ」
続きをアカマツが引き取って続けた、確かに
相手の使えるわざを把握したおかけで勝率も上がってきてるみたいだし、もうすぐ四天王に挑戦しに行ってもおかしくないな
「アタシは進化すること自体初めて知ったんだが……それで、キリンリキの進化先はどんな名前でどんくらいデカくなるんだ?」
「リキキリンって名前で体長は大体3メートルぐらいになるべ……あれ? 体重はどれぐらいだっけ」
「160kgだな、進化前から3~4倍程増えてやがる それで進化条件なんだがツインビームってわざを覚えてレベルアップだからメガヤンマと似たような条件だな」
最近また発見されつつある進化の仕方らしく、テラリウムドーム内でも他に何種か確認されていたな スマホで調べながら答えたがそこである検索候補が目につき気づいた
「というか覚えているわざ早めに確認しないとまずくないか? 屋内でトレーニング中に進化したら大変だぞ 決めてないのに覚えてるならすぐに忘れさせるか変わらずの石を持たせた方がいいぞ」
「……覚えてたらポケセンのパソコンで忘れさせとくか、最後に使ったのいつだっけな……」
「スマホからも忘れさせたりできるけど古い機種とかだと対応してないんだよね……」
持ってない奴にスマホ支給するか各教室にパソコン置くかしてほしいよなぁ、でもそうしたら別の問題___維持コストとかが出てきやがる
「あ、ところでバトルレコーダー*6が途中で砂嵐しか録れなくなったんだけどこれおれの使い方が悪いんだべか?」
「……ちょっと見せてみろ、そうか
スマホロトムを中継器替わりに通信して使ったバトルフィールドの場所を入力してみる___場所によっては街中のバトルフィールドは特殊な施設扱いになることがある ……おお、どうやら有効なようだ 監視カメラの場所は確か……うん、日時のほうも俺たち以外に利用者がいなかったからすぐ___使用ポケモンからも絞り込めるようになったのか! よし、これで後はダウンロードするだけだ データ容量もったいないからポケセンについてからのほうがいいな
これは数年前にプラズマ団が二度目のイッシュの征服に失敗して以降に訪れた変化だ
自分達のバトルを見直してより強くなりやすいように、あるいは自分とポケモン達に予期せぬ別れが訪れても心の寄る辺の一つや探すための手掛りにできるように……ということだったらしい
だがバトルフィールド周辺に設置されたカメラなどの記録体制やバトルフィールドの修繕・維持費用の目途が立った辺りでスマホロトムが普及しちゃったからバトルレコードの使用人口が激減したせいでこれらのことを知る人はかなり少ない
今はスマホアプリによるバトルレコード機能を制作しようとしているらしいが、社内で配布された試作品
そこから更に一悶着が発生、俺もちょっと巻き込まれてアプリは原因の調査と対策が最優先となり開発が一時凍結となる……うーん、踏んだり蹴ったりだ*8
「……ていうのがおれ達の予想なんだけどチンピはどうしてあの時不意打ちじゃなくて電光石火を指示したの?」
「あー……大体あってる、不意打ちは一回使うと結構警戒されるからここぞというときにとっておくようにしてンだよ まだ何もしてきてないアイツのランプラーとかにな、今考えると先に挑発撃ってりゃよかった」
……っと、何やら話し込んでいるが断片的な内容から推測するに大方グレイシアへの最後の指示あたり*9のことか? 確かあの時は……まあ先にスグリに声を掛けとくか
「スグリ、先にちょっといいか」
「ど、どうしたんだべ……? やっぱりなにか……」
「ああいや、問題はないぞ! ただちょっと作業が必要でな 時間がかかるからそれはポケセンでやるわ」
そう言うと一旦スグリにバトルレコードを返した
「それで……なんだっけ? グレイシアへの最後の指示になんで電光石火を選んだのか、っだったか?」
「そうそれ、氷の礫の方が威力が高くなるじゃん! 素早さだって同じくらいなんだから遠くから攻撃したほうが倒されるまでに沢山攻撃できるよね?」
成程 アカマツは少しでもダメージを与えるほうがいい派か、うまく俺の考えを説明できるか?
……そういえば確か最近アカマツが使ってたな
「あー……アカマツ、厚底ブーツってあるじゃん、お前確か前にファイアロー後出しするときに持たせてたよな?」
「うん、確かにステルスロックに備えて持たせてたけどそれがどうかした?」
これで持たせてなかったらどうしようと思ってたが杞憂だったらしい
「どうやって持たせてた?」
「そりゃ脚に履かせてだよ、ブーツなんだから」
便利だよねああいうの、ポケモンの大きさごとに自動でサイズが変わったり増えたり*10して、とスグリが付け加えた
「ここでおれが聞きたいのは一つ、
「え!? い、言われてみれば……」
「そういえばなんでだべ……?」
「は?」
しかし回答は二人からではなかった
「そりゃ厚底ブーツが持ってるポケモンの受けるダメージじゃなくて、受ける技の効果ごと無効化してるからだろ、毒菱だって毒にならないし」
「なるほど!」
「あ! そういうこと!?」
此奴バトル関連になるとマジで頭の回転早いね! 俺はスグリ達に答えて欲しかったかな!
「チンピ正解、要するに履いてなくても持っていれば効果を発揮するんだ そんでこれは他のアイテムでも同じだったりする___例えばゴツゴツメットを頭以外につけていても効果を発揮する」
「それやっていいの!?」
「アリだろ」
「野良試合なのでアリ、というかそうじゃないとラグラージの持ち物交換が反則になっちまう」
「頭以外を殴ってもダメージを受けたり、草結び*11とか雪雪崩*12とか触れてないのに効果が発揮される技があるのが疑問に思って試したらなんか出来た」
「わやじゃ、ヨヒラはそればっかりだべ……」
「い、色々試すのは大事だぞぉ!?」
「声裏返ってる!?」
つ、ついに呆れられてしまった まあいいか……いやダメか
「とにかく、相手の持ち物が何かで立ち回りが大きく変わることがあるからあの時は氷の礫じゃなくて電光石火で相手に触れることを選んだんだ」
ブラッキーなら耐久も高いし回復技があるからナットレイだと宿り木の種使わなきゃ防御してるだけで削り負けるからな、まあ挑発をしてくるからやはり勝ち目は薄いだろう
「お、見えてきたぞ!」
「うーんあの頃と変わらない外見、人はかなり減ったな」
「摩天楼前にも新しくできたからな」
摩天楼と往復した日々が懐かしいようなそうでないような
カビゴン
器用でパワーもあってウェイトもある、その癖スピードも出そうと思えば出せる
そんな仕事人 自分もバトルはやりたいが食事量が跳ね上がるからと遠慮している
そのせいか全盛期からは程遠いそうだがそれでも強い 働いた後のメシが大好き
スピードはヘビーボンバーの応用らしい*13
入れ替えしよう! ~その前に回復~
___テンテンテレテン♪
耳に胼胝ができる程聴き慣れた回復装置の起動音が建物___ポケモンセンター内に響く、聞こえた回数からして後五回程数えれば自分の番が周ってくるだろう
手元の
一歩踏み出し周囲を見てみれば、ロビーの椅子に座ってスグリはなにやらノートに書き足している、内容は移動中に解消した疑問の答えだろうか? アカマツはどうしているのかというと壁際に寄り掛かってスマホロトムをがっちり掴んで弄繰り回している、大方今日の昼飯で行く予定の場所がだめだったらどうしようとか考えているのだろう
___テンテンテレテン♪
データのダウンロードはまだかかりそうだがこればかりは仕方がない、
確認したところ容量はギリギリだった、数十単位で記録されていた所為だろうがこれらは学園の設備を利用したのだろうか? 明らかに学園のバトルフィールドらしき場面が見えた
……っといけないいけない、また一人分空きが出来ていた
回復装置による治療はとても速い、ポケモンをボールに収める際に電子データ化させ、データを修復して肉体を元に戻すかららしい
しかし残念なことに万能ではないらしい、なんでも一定以上のダメージや病気は治せないのだとか 前者は傷があった場所に痛みが発生することが多く、人間でいう幻肢痛に近いものだと推測されている 後者は病気を治癒しても体内の病原菌を完全に除去しきれない___除去したら免疫が落ちて危険というのが主な理由だそうだ 質の悪い事にこれは外傷にも当てはまり、極々稀に感染症を起こすことがあるそうだ……お願いだから都市伝説であってくれ、怖い
___テンテンテレテン♪
また一人がポケモンを無事に引き取った、正直回復装置の感染症云々を聞いてからは自分達の番が近づくと時々ではあるが無駄に緊張するようになった このテのことはある程度対策を立ててその時はその時と割り切るしかないのだが
……しかしカビゴンとグレイシアを実家に送還したら誰を手持ちに加えようか?
誰を加えようと何かがある気がする そうでなければエーフィが朝から力を溜めていたことに説明がつかない___チンピと戦ったことが予知*14の正体なら既に終わっていると考えてもいいが
___テンテンテレテン♪
「おはようございます! ポケモンセンターです! ここでは……」
「……つーわけで回復ヨロシク」
「はい、ポケモンをお預かりしますね!」
いつの間にかチンピの番が周っていたらしく、俺はカウンターにかなり近づいていた
こういう時の慣れは別のベクトルで恐ろしいモンだ、酷い時は疲労でクタクタになった身体を引きずって摩天楼を出たと思えば次の瞬間にはポケモンセンターの宿泊施設内にいた___当然ポケモン達は回復済みだ しかし一体俺はその間どんな受け答えをしたのだろうか?
……げ、このタイミングでダウンロード終わりやがった!?
___テンテンテレテン♪
「お待たせいたしました! お預かりしたポケモンですがジュカインとブラッキーは少し休ませてください」
……とっくに
「ありがとうございます……頑張ったな」
愛おし気にボールを撫でてからしまうチンピを見て職員は目を細めていた
「またお越しくださいね!」
……さて、俺の番が遂に来た ボールはどうにか取り出し終えた
「おはようございます! ポケモンセンターです! ここではポケモンの体力の回復ができます お疲れのポケモンを休ませて上げますか?」
「ああ、お願いします」
「それではお預かりいたします!」
ボールを全て預ける、全員何もなけりゃいいのだが……
___テンテンテレテン♪
「……えぇ?」
いやなんだその反応、多分疲労が
「……カビゴン以外全員ちゃんと休ませて下さい、理由は分かりますよね?」
「……ハイ」
隈が浮き上がった職員の視線は普段注意を受ける時の目よりも険しく見えた
……まあ心のどこかじゃ言われるかもしれないとは思っていたが
__
___
_____
「いやまじでどうしよ……」
「カビゴン以外みんな羽目を外し過ぎロト……」
「久しぶりのトレーナー同士の普通のシングルだぞ? 貴重な機会だから外すわ」
「というかなんで羽目を外しただけでああなるロト……!」
そりゃチンピが強くなってたからだろ、次に戦った時の期待を鑑みて腹八分といったところだろう あれはもっと強くなる
二人がチンピと一緒に買い物に___荷物持ちをするという条件でバトル中のチンピ視点での話を聞かせてもらうとのことだ___行っている間、俺とロトムは頭を抱えていた
まさかのメンバー総入れ替えに相成ったのはまだいい、問題はエーフィを手持ちに加えることは既に確定している、まあとにかくグレイシアをカビゴンと一緒に実家に送還___
ロトムも見たらしく気のせいではないようだ そういえば前にもこういうことがあったな、確かあの時は……
「……お前らも実家行くか? もしそうなら跳ねてくれ」
四つ全てのボールが小さく跳ねた、そうらしい
「……マジ?」
まさかの手持ち全ポケモンが実家に行くことになった 休ませる都合上、ボックスに預けっ放しにしておくわけにはいけないから好都合ではある 向こうのエンゲル係数は特に問題ないはずだがタイミングというものがあるので爺ちゃんに連絡しとくか、エーフィ達の様子も知りたいし
『問題ないぞ? むしろお前達も来い!』
「ありがとう爺ちゃん、でもちょっと無理そうかな!」
『そうねぇ、人間はポケモンみたいに長距離を転送するのは
「多分そうじゃないよ婆ちゃん」
うーん即答、だめだったら隣でニコニコしながらすっとぼけた事言ってる婆ちゃんが叱るし本当に大丈夫なヤツだな……転送に関しては多分ワープ床のことを言ってるはずだ
『まあそうだろうな! 言ってみただけじゃよ! あ、皆がおやつ食べ終えたら早めに送るからスマホは待機させとけよ!』
「それ多分先に伝えた方がよかったぞ、エーフィがもうこっちに行く気で食べ終えてる ……なあエーフィ、もっとゆっくりしても、というか休日中はそっちにいても『フィー!!!』……イーブイ、もうちょい我儘にな『ブイ!!』……あれぇ?」
なんか二体に怒られた、あらあらと婆ちゃんが
『どうやらイーブイはエーフィに憧れてるみたいね、止めるのはやめておいたほうがいいわ』
「ええと……?」
よく分からないので詳しく訊いてみれば婆ちゃん曰く、いわゆる解釈違いというヤツらしい
父親のグレイシアは……構いすぎて避けられがちだし良い部分を見出し難いか
『じゃあな、お前も偶には帰って来いよー!』
『気を付けてね、ヨヒラ』
「はーい、二人も身体に……もう切れてるし」
しかしどうしようかと
画面に映っていた
グレイシアは予定通りエーフィと交代するとして、今日は空を飛べるポケモンをコアルヒー以外は連れてきていなかった 移動手段として利用しようにも複数人を一度に運ぶのは無茶なため偵察として動いてもらうことになる、自衛もできるアーケオスが妥当か
近くに河川もあるので人を乗せて水上を移動できるポケモンもいてほしい、ガマゲロゲなら丁度いいかもしれないがラグラージのように滝登りも使えるわけじゃない、空を飛んでいけばいいかもしれないが霧が厄介だ 俺の手持ちだと両立できるのはギャラドスかマンタイン、後はペリッパーとアメモースだけだが後者二体は運搬と畑の見張り番で実家に常駐しているので除外 今回はどちらに頼ろうか?
三枠が埋まったが岩と電気への一貫性をどうしたものか、とりあえず鋼タイプが一体ほしいのでキリキザンを投入する こういう時
では最後は誰がいいか___これでギャラドスとマンタインをどちらにするかが決まる
タイプ相性を重視するか、不測の事態への対応を重視するか いやそもそもサザンドラを不安視した以上、気性の荒いギャラドスは触発されたら手を付けられなくなる、攻防共に特殊寄りで遠距離の撃ち合いもしやすいマンタインに決定! ラストは物理寄りのポケモンとなる
候補はとりあえずミルホッグ、ドクロッグ、モロバレル、シビルドン、バッフロンぐらいか とりあえずバッフロンは脳きンンッ、
「ヨヒラ!」
そこで思考が打ち切られる スマホロトムが俺を呼んでいた
「エーフィが送られてきたロトよ!」
「あ? もう来たのか?」
どうやら通話後もボールからでてゆっくりとはしなかったらしい
「フィー」
ポンと軽い音を立ててテーブルのうえに出てきたエーフィのサイコパワーは依然として蓄積されたままだった
参った、どうにも嵐にぶつかる予感がする とりあえずエーフィの足裏とテーブルを拭いた
「……じゃあこいつら送らねえとだな、お前らこっちは心配いらねえからゆっくり休んでくれ、カビゴンも今日は来てくれてありがとな」
カビゴンの入ったボールをスマホの画面に触れさせる、吸い込まれるように消えて実家に転送されていった さて、次も_____
「……ああ、きっと大丈夫さ」
呟きに反応したのか残り五個のボールが俺の拳に転がってぶつかってきた、軽く拳を当ててそれに応じると転送してアプリを閉じた
「……スグリたちが戻ってくるにもまだ時間があるしもう一度練り直すか、ロトム!」
「ボックスアプリならもう開いてるロト!」
「……流石!」
はてさて、どんな
___ぎゅるるるる
「……精神より先に
「お店空いててほしいロト~」
回復装置
本作ではポケモンの肉体を電子データ化して修復することで元に戻すという設定
当然生物としてみた際にもそれ以外にもおかしな点は見受けられるがまだまだ解明されていない
しかし『元に戻す』なら上がったレベルや記憶のリセットも臨床試験やらなんやらで起きたんじゃないか?
となると本当は肉体情報の改竄?
……改竄が出来るならボックス機能の逃がすってまさk
エーフィ
褒められると照れてしばらく丸くなって動かなくなるし度を過ぎたら物理的に制裁もするがイーブイが生まれてからは受け流すのがうまくなりつつある 未だに力を溜めているようだ
イーブイ
おかーさんかっこいい! おとーさん(体温が)つめたーい!
なおヤバい予感*15はまだ感じているのでエーフィが出張るのは淋しいけど仕方ないと思っている この後大人しい様子のグレイシアを見て滅茶苦茶心配する事になるとは予想だにしていない
グレイシア
今行くよイーブイ! などと意気込んでいる様子
尚、ドクターストップがかかっているので割と大人しくはしている
この後イーブイに心配されて嬉しさで感情が暴走、頭を冷やす為に自分で自分を凍らせた
頭を冷やすってそういうことじゃないと思うの
サザンドラ、キリキザン、シビルドン、バッフロン
『ぶしつにいこう!』に出てきたドラピオンと元の親が同じ、強い
ヨヒラとしては任されたからには面倒は見る所存ではある
実際ヨヒラのことは■■■■よりはましな人間だとは認めている
……実際のところ戦法や行動が滅茶苦茶なせいでまともな人間だと思われていない
繋ぎ回+導入回として短編4本のつもりが前半二本の完成時点でいつもの文字数以上に多く書けてしまったのでひとまず投稿します
私には一ヵ月に一話が丁度良い投稿ペースなのかも知れません