転生者は闇堕ち少年の夢を見るか?   作:ニョホ

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タイトルで何をするかがほぼ分かる件。
内容が思いついたのに話タイトルがいいの思い浮かばんかった。


ふかさせよう!

 

 

「取り敢えずネクタイを外せよ、スグリ」

 

 あ、ネクタイは後でちゃんと洗濯してアイロンかけとけよな。

 

 そう付け加えてスグリにタオルを渡す。

 この学園制服の改造が自由なのが良いよな。

 

「‥‥‥ありがと」

 

「多分制服もそのまんまじゃ汗臭くなるから着替えた方が良いだろうな」

 

 

「いきなり爆速でカッ飛んでっだアーケオスが悪かったな」

 

 うーん流石せっかちな性格、

 ミント使っても変わるのは補正だけだからなあ‥‥‥。

 

「アギャ!?」

 

 そもそも他の性格になってもコイツアホの子気味だからなあ‥‥‥。

 

「追いかけたのはヨヒラでねえか!?」

 

「ごめんねそういえばそうだった!」

 

 勉強に根を詰めすぎてるから気分転換にとコーストエリアでのランニングに誘った*1が余計疲れさせてしまったようだ。

 

「というかおれ以上の速さとそのでかいリュックサックでなんで平気そうな顔してんだべ!?」

 

「そら日課みたいなもんだし」

 

 まあいつもの7割ぐらいの距離だけど。

 

「やっぱもっと頑張んないと追いつけない‥‥‥」

 

「アギ?」

 

 あ、ヤベ。たぶん逆に追い込んじった。

 アーケオスもあれ? って顔してるわ。

 別にお前のせいじゃないからな? 

 

「すぐに増やしても身体が追っ付かないだろう、俺だって最初は1体から始めたんだぜ?」

 

「そ、そういうもんか?」

 

「ポケモンバトルだってタイプ相性みたいな簡単な知識から勉強するだろう?」

 

 少なくとも俺はそうした。まあ複合やテラスタル、特性を考えると一気に複雑化するがそれはそれだ。

 

「そっか‥‥‥」

 

 納得したようなスグリにスポーツドリンクを渡して少しずつ飲むように言う。

 

 ゴク……ゴク……

 

 アーケオスにはおいしいみずを浅めの皿に移して飲ませる。

 

 ゴキュゴキュ……

 

「あれ?」

 

 スグリの動きが止まった。

 

「どうした?」

 

「1体て何が1体なんだべ?」

 

「ん? それは、ほら」

 

 そう言いつつリュックサックの中身を取り出す。

 

「タマゴだよ」

 

 そこには4つのポケモンのタマゴが専用のケースに入れられていた。

 

 転生前は手持ちの先頭をウルガモスにしてタマゴを5体(5個か?)入れてスカイアローブリッジを自転車で往復したもんだ。

 

 今は自衛の為や重量の都合で4個が限界だが。

 

「うわあ‥‥‥」

 

 目を輝かせている。タマゴを実際に見るのは初めてか? 

 

「お前も半分どうだ?」

 

 流石に4つ同時には面倒を見切れないというのもあるが。

 

「いいの!?」

 

「孵化する際の感動はいつだって良いものだ」

 

 コレをスグリにも知ってほしい。

 どうやって育てるかの悩みもついでに。

 

「どんなポケモンさ生まれる?」

 

「推測だがそれぞれイーブイ」

 

 このタマゴの両親はイーブイの分岐進化だ。

 

「コアルヒー」

 

 アーケオスがアーケンだった時に譲って貰ったヒトから託された。彼女の相棒はスワンナだ。

 

「ニョロモ、おすすめはコイツ」

 

 夏前に歳上の知り合いとその手持ちのニョロトノから託されたが広い世界を見て欲しいから他の人に譲っても構わないとも言われている。

 

 一つのところに留まり続けるのが難しいから安全に育てられないというのもあるそうだ。

 

「そしてコイツはちょっと分からない」

 

 ただ18番道路の地面にいくつも置き去りにされ、それをプレハブのトレジャーハンターが保護し、その一つが最終的にボランティアの一環で俺の手に渡って来たという経緯しか分かっていない。非営利目的なら他のトレーナーに譲る許可も出るので申請が通れば渡せるだろう。

 

 俺の直感的にはトレーナーが捨てた可能性が高いと思う。

 もしかしたら‥‥‥。いや、考えるのはよしておこう。

 

「最後のやつは手続きがあるし、定期的に報告書を提出する必要があるかもしれない。ただ‥‥‥」

 

「ただ?」

 

「ニョロモでも不安な部分が一つあるんだ。

 既にお前の手持ちにいるニョロボンとの相性次第では不和を生みかねない。

 俺の手持ちは偶々同種別種問わず全員の仲が良い方だがお前の手持ちもそうなれるとは限らないしな」

 

 悲観し過ぎかもしれないが、実際とあるトレーナーがアイアントとクイタランを手持ちに加えたら殺し合い一歩手前の事態になりかけたそうだ。

 

 幸い現在は仲が悪い程度に収まったらしいが、真相を確実に確かめる術を俺は知らん。

 

 ‥‥‥天敵同士の話だからあまり関係ないか? 

 

 閑話休題

 

「でもヨヒラ」

 

「ん、どした?」

 

「ニョロトノにさ進化すれば問題は無くなるんでねえか?」

 

「まあ、分岐進化になれば個体t‥‥‥個体差の優劣は気になり難いか? ただ‥‥‥」

 

 あっぶね。個体値の概念はなんとなくでしか存在していないんだった。まあ、それよりも‥‥‥。

 

「進化できるタイミングでソイツが何を望むか次第なんだよなぁ」

 

 ニョロボンか、ニョロトノか、はたまたそのままか。

 

「「‥‥‥」」

 

「タマゴ、持ってみるか?」

 

 ちょっと気まずいので誤魔化しの提案。

 

「うん」

 

「一応ケースごとだぞ‥‥‥」

 

「わー、ケース越しなのに温いしずっしりしt、うわッ!?」

 

 一歩踏み出してみたスグリの足元にいつの間にか大量の石が、そのせいで不安定な足場となりスグリは体勢を崩し、その弾みでタマゴがケースから飛び出してしまった! 

 

「ニョロ!」

 

 スグリのボールからニョロボンが飛び出し、地面スレスレでどうにか受け止めてくれた。が、

 

 

 タマゴが震え出した。

 

 

 ▼おや‥‥‥? 

 

 

 このタイミングでかよ!? 

 

 

 \\パリッ//

 

 

 タマゴにヒビが入る。

 

 

 \\パリッ//

 

 

 ヒビが枝分かれする。

 

 

 \\パリパリパリパリ//

 

 

 枝分かれしたヒビが全体に広がり、穴から光が溢れる。

 

 

 \\グググ……パリン! //

 

 

 

 ▼タマゴが孵って、ニョロモが生まれた! 

 

 

「こんなこともあるんだな‥‥‥」

 

 ということはそろそろコアルヒー*2)の方もか? 

 

 受け取ってからボックスに預けるまでの歩数はコアルヒーの方が多い*3から移動中に孵化してもおかしくないな。

 

「悪いがスグリ、移動中にタマゴがまた1体孵る可能性が高いからこの場d \\コロン//なんだ‥‥‥は?」

 

 

 

 

 俺の足元から何か音がした。下を向くとアーケオスが石をスグリの足元に集めていた。それが俺の足元にまで転がってきたようだ。

 というかスグリが体勢を崩した原因はお前か! 

 

「アーケオス?」

 

「ア、アギャス‥‥‥」

 

「ベ、別にアーケオスは悪くないべ! お、おれが勝手につまずいただけだ!」

 

「流石に石が多すぎだと思うんだが‥‥‥」

 

 いや多いわ。俺の足元に転がってきやがったまんまるいしどころかテラピースまであるじゃねえか。コイツの特性はものひろいだったか? たぶんスグリを元気付けるために持ってきたんだろうけど。*4

 

「やみのいしはないのか‥‥‥」

 

「うーん‥‥‥無いみたい」

 

 そっかー、ないか。ごめんなランプラー、進化はまた別の機会だな。

 

「とりあえず石は一旦持ち帰るから風呂敷にでも包むとしてスグリはニョロモ連れて医務室に、ロトムはスグリを案内してくれ、俺も後で合流する」

 

 先に石をどうにかしないと争いの火種になりかねない。*5

 

「わ、わかった」

 

 アーケオスに周りの警戒とこれ以上石を集め無いように指示して荷物を纏め直した。

 

 

 ____

 ______

 _________

 

 結局あの後すぐにタマゴからコアルヒーが孵った。

 

 ニョロモ共々医務室で検査を受け、異常なしとのことでまあ良かった。

 

 そして‥・‥‥。

 

「い、いいのか?」

 

「いいも何もお前らと一緒にいた方がソイツも安心だろ」

 

 石の後始末があったとはいえ、対応を丸投げにした負い目もあるからな。

 

 アーケオスは新入りと早く空を飛びたいらしいから構いすぎないように気をつけないと行けないし。

 

「取り敢えずニョロモとの生活が落ち着くまではもう一つのタマゴは一旦保留だな」

 

「本当にいいの?」

 

「ちょっと訳ありでな、譲渡にちょっと申請がいるしそのタマゴに関しては俺が面倒をみてやれる可能性が低いんだ」

 

「えへへ、2体共頑張って育てんべ!」

 

「‥‥‥‥ありがとよ」

 

 ああそうだ、知り合いからの頼みがあったんだった。

 

「ところで‥‥‥ニョロモと写真撮らせて貰ってもいいか? 出来れば送って欲しいと託してくれた知り合いから頼まれてんだ」

 

「いいけど‥‥‥此処で撮って大丈夫だべか?」

 

「今なら問題ないですよ」

 

 常駐のポケモンドクターから許可が降りた。

 ありがたい。

 

「ポ、ポーズどうすんべ?」

 

「俺が撮るからな‥‥‥。ニョロボン、お前も写るか?」

 

「ニョロ!」

 

 いい返事だ。

 

 悩んだ末、ポーズはニョロボンがニョロモを頭の上に乗せ、後ろからスグリが支えながらピースサインというものになった。

 

「撮るぞー」

 

 

 ______パシャ!

 

 

「悪いな手間取らせて」

 

「現像さしたら見せとくれ」

 

「もちろんだ」

 

 

 

 

 そして数日後、

 俺の手持ちにはイーブイが加わった。

 

 グレイシア、もうちょっと冷気を抑えて構ってやれ寒がってるし嫌がってる、抑えないとエーフィに‥‥‥‥ああ言わんこっちゃない。テレキネシスで遠ざけられてるよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 スグリに託した最後のタマゴからはミニリュウが孵った。

 

 ‥‥‥‥恐れていた事態が発覚した。同じ場所にあった他のタマゴから生まれてくるポケモン次第では報告書どころじゃないかも知れない。

 

 健康で生まれてきて、スグリ達との仲が順調なことがせめてもの救いだと思いたい。

 

 


 

 ヨヒラ 転生者 

 

 厳選が好きな理由は理想個体を入手するまでのギャンブル感が好きだったから。

 手を出していたらギャンブルにどハマりしていた可能性が高い。

 

 前話でスグリに髪を切らずに纏めることを進めたのは(スグリか自分かは問わずに)切るのに失敗したら提案した自分がゼイユに締められかねないと思ったため割とクズい部分はある(と思っている)

 

 それ以外の感性は一般人(作者の主観によるもの、こんな一般人居ないと言われるかもしれない)に近い。

 

 アーケオス ものひろいよわき せっかち

 

 アホの子気味でよくヨヒラは叱ろうとするが悪意がないので叱りづらい、誰に似たのやら。割と昔からの付き合いだが手持ちに正式に加入したのは5番目。

 

 コアルヒー するどいめ おだやか

 

 鏡見て自分の目つきにビビった。

 多分進化したらもう一回ビビる。

 ヨヒラの予備の制帽を被るのが大好き。

 

 ランプラー ほのおのからだ ずぶとい

 孵化要員 やみのいしを欲しがっている。

 速攻より耐久重視

 

 転生特典

 バトルで頼りになる。まだ出てこれない。

 手持ち加入順としては2番目

 

 スグリ 手持ちが揃いつつある

 

 ニョロモとミニリュウが手持ちに馴染んでくれて嬉しい。ヨヒラがどうして自分にここまでしてくれているかはまだ聞かないことにした。

 

 ニョロモ すいすい

 雨の時輪をかけて元気。駆け出してよく転びかけてはニョロボンに助けられる。

 

 ニョロボン ちょすい

 弟分が出来た! 腕がないので受け身が取れないのがちょっと心配

 

 ミニリュウ ふしぎなうろこ

 

 ノーコメント

 

*1
石の少なく、自転車でも走りやすいコースを確保済み

*2
ニョロモと同じ歩数

*3
孵化するタイミングが分かり安いように測って記録している。

*4
正解

*5
換金目的やコレクション、手持ちの進化のためと需要に事欠かないため争いはしばしば起きうる

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