忍界を生きる白銀兄弟   作:millseross

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You are cool NINJA!

野郎この俺を試しているのか舐めた態度とってたからってこんな仕打ち無いだろうがクソったれど畜生めとあの角親父を呪った日から数日が経った今日この頃。

 

何とか立ち直って、またチャクラコントロールの修行を再開している。身体の色んなところから放出してみたり、あらゆる部位に纏わせてみたり。ちょっと流れを整えてやれば面白いように形が変わるんだ。指先から伸ばして針状にしたり、フォーク状にしてみたり、数字を作ったり、文章を書いてみたり。

 

「ぐにゃぐにゃ変な形してるけど、それ何?」

 

「ハクか。これは文字だよ」

 

「でもそんな文字見たことないよ?」

 

まぁこれ英語だしな。そりゃ見たことないってかNARUTOの世界ってカタカナはあるけどアルファベットは無いらしい。適当にごまかしとくか。

 

「んー、まぁ、作った。なんか暗号的な」

 

「モモはそんなことができるんだ。すごいね、なんて書いてあるの?」

 

Elementary(初歩的なことだ),my mirror(片割れよ)

 

「片割れ?」

 

「そ、片割れ。双子の相手、つまりハクのこと」

 

「片割れ…そっか」

 

そーそー。才能をもらった筈なのにチャクラを感じ取れなかった俺と、マジモンの天才なハクは双子の兄弟なのである。俺はうれしいけどハクはそう思っていないっぽい。だって今も難しい顔してるし。悲しい。でもめげない。例えハクに嫌われていようとも、俺はハクのことが大好きだし。

 

あ、離れていった。かなぴよ。まぁいいや俺も修行しよ。

 

つかこのチャクラコントロールの修行ってあれだな。ハンターハンターのオーラ修行みたいな感じだな。いや、やった事ないけどさ、何となくよ。前世で結構好きだったあの人気漫画を思い出しつつ、指に纏わせたチャクラを圧縮させでデコピンと同時に放出したら岩に風穴が空いた。ついでに人差し指の爪が割れて、ノーガードだった親指の骨が折れて血がピュー。クソいてぇわ泣きそう。まぁこれくらいなら余裕で治せるようになったんだけどね。

 

回復系の忍術ってめちゃ高度なチャクラコントロールが必要なんじゃなかったっけ?と思ったんだが、理由はなんとなく察した。何故かって言うと、DVクソ野郎が帰ってくる度に殴られ蹴られ絞められ投げられてたら心はともかく身がもたん訳で。打撲捻挫は当たり前、酷い時には骨が折れる。これじゃ忍になる前に死ぬわってことで、文字通り死に物狂いで治れ治れとチャクラをあてたらあら不思議。少しだけ痛みが和らいだではありませんか。

 

それからは治す箇所の傷の種類や痛みの原因をより意識してチャクラを纏った手を当てたらどんどん治っていった。これが掌仙術と呼ばれる回復術だ。どうやら俺はチャクラコントロールが得意らしい。こういう所は天才なんだな、ありがてぇ。曰く俺のチャクラ量は多いらしいが、コントロール技術が高いってことはチャクラ運用におけるコスパがいいってことだ。無駄はできるだけ無い方が良い。

 

しばらくはチャクラコントロールの修行をして基礎レベルを上げていこうと思う。何事も基礎から。これ、大事。

 

 

&&&

 

 

執刀(メス)

 

チャクラを扱うにあたって大事なことはイメージだ。より明確に、自分にとって納得感のあるイメージが必要である。チャクラを手に纏わせた状態で、鋭く尖った銀のナイフをイメージをすれば刃物の様に切れ味が出る。

 

粘液(スライム)

 

ローションやスライムみたいにヌルヌルしたものをイメージすれば、チャクラもヌルッとした感じになる。声に出さなくてもできるんだが、出した方がはっきりとチャクラにイメージが反映される。あと漫画のキャラって感じで技名言うと格好良いし。

 

チャクラは経絡系と呼ばれる管の中を流れていて、点穴と言う穴から放出される。点穴は全身に存在しているが、チャクラを出しやすい場所と出しにくい場所があるみたいだった。手や足は比較的出しやすいが、腹や背中は出しにくい。

 

チャクラを全身で練り、身体の点穴を意識し放出。

 

頭、額、目、鼻、口、喉、首、肩、胸、腹、腕、肘、手、指先、腰、尻、腿、膝、足。

 

うん。やっぱりやりやすさが違うだけで、出来ないことは無い。つまり身体中から色んな質のチャクラを出せるってことだ。敵に背後を取られた時とかにも対応できそうだな。練習しとこ。

 

改めて思うけどチャクラってすげぇよ。何でもありのトンデモ物質なんだなって。考えてもみろよ。だってチャクラがあれば文字通り何でもできるんだぜ?前世じゃ夢物語だった瞬間移動も空中浮遊もなんのその。今はまだ出来ないけど。

 

全身からチャクラを出せることは分かったから、次は右手それぞれの指にチャクラを纏わせ圧縮させてみよう。ハンターハンターで言うと硬のイメージだ。

 

人差し指にチャクラを纏わせ、圧縮、圧縮、圧縮…よし!次、中指も...っうわ、きっついなこれ。ギリギリだぞ。纏わせるだけなら簡単なのに、圧縮するってなるとこんなに難しいのかよ。まぁそりゃそうか、ナルトだって螺旋丸習得にあれだけ苦労してたんだもんな。

 

今のところは2本の指先にチャクラを圧縮させるので精一杯だ。3本目が鬼門だな。

 

不思議なのは、圧縮したら螺旋丸が出来ると思ってたんだが、ずっとボッボッボッボッって炎が燃える感じに揺らめいていること。

 

螺旋丸には何かが足りないらしい。出力かな?

 

ちなみにハクはもう氷遁使いって言っても過言では無いレベルで氷を作ってる。今もどっかで拾ってきたらしい千本を的のど真ん中に投げながら氷の剣をぶん回してるぞ。

 

「わ、わ、わぁ~っ!?」

 

幼児ボディだからでかく作りすぎて振り回されてるわ。普通作るなら剣じゃなくてクナイとかじゃないの?なんだあれ可愛いかよ、癒されるなぁ。

 

 

&&&

 

 

あれから数週間が経過した。何とか指3本にチャクラを圧縮出来るようになった。相変わらずおかしな感じで炎みたいに揺らめいているが。前世を思い出しつつ、ガスコンロのガスが足りないときみたいだなって思ってチャクラの供給量を増やしてみても揺らぎの勢いが増すばかり。どうしたものかと考えていれば、どうやらハクも悩んでいる様子だった。

 

「うーん」

 

「どうかしたのか?」

 

天才である片割れは珍しく落ち込んでいるらしい。ここは精神年齢成人済みの俺が話を聞いてやらんとな。俺に話したところで意味ないかもしれんが。聞いてやるだけでも。

 

「氷がすぐに割れちゃうんだよね」

 

なんでも氷は作れるのだが強度に難が有るらしい。あー、わかるわぁ。んでも単純にチャクラの供給量を増やせば良いんやない?ハクもチャクラ量は割と多いんだし。

 

「それだと効率が悪いから。できる限り節約したいって思って」

 

「なるほどな。それならこんな感じで、チャクラを圧縮させて氷を作ったら良いんじゃね?俺も今練習中なんだけどさ」

 

「チャクラの圧縮…」

 

そ、圧縮。と言いつつ目の前で実践。失敗しなくて良かった。まぁ指先1本ならもう余裕で出来るんだが。

 

「あとはまぁパイクリートか」

 

「パイクリートって何?」

 

「んー、詳しい原理とかは知らないんだけど」

 

氷を作る時に不純物を少し混ぜると氷の強度は上がる現象のこと。これは忍術では無く科学の知識なのだが。水100%で作った氷よりも、水85%:紙くず15%とかで作った氷の方が強度が段違いに上とかそんな感じだったはず。

 

まぁ戦闘中に紙くずなんて拾ってる時間ねぇしそもそもタイミングよくある訳も無いから、適当にその辺の砂とか藁とかの不純物混ぜとけばある程度強度は上がる筈だぜ。前世で好きだったあずきのアイスもそのせいでクソ硬かったんだよな。美味いけど。

 

ハクは真剣な顔で頷き、また離れたところで氷を作り出していた。

 

頑張るなぁ。俺も負けてられんぜ。

 

それにしても氷遁えぇなぁ…。前世の知識総動員して氷の忍術使いてぇ。氷雪系最強の死神の技とかな。いや、俺が使わなくてもハクが使ってくれたら良いか。双子だし、目の前で見れるんならもうそれで。よっしゃ、色々思いついたらハクに教えてやろう。

 

 

&&&

 

 

俺はついにやり遂げた。5本の指それぞれにチャクラを圧縮させることが出来るようになった。嬉しい!ここまで長かった!!

 

さて、相変わらず激しく炎のように揺らめいているこのチャクラ。俺は考えてみた。螺旋丸って、チャクラを圧縮し留めた状態で螺旋回転させるから螺旋丸って名前なんだよな。当たり前だけど。

 

今まで俺はただ圧縮するだけだった。つまり、チャクラに螺旋なんて動きは加えていなかった訳で。そりゃ螺旋丸にはなりませんと、晴天の霹靂だったわ。ということで今後はチャクラに動きを持たせた状態で圧縮する、と言うとんちのような修行を行うことになります。もうこれは難易度的には遊びじゃない。修行と言う名の実験だ。トライ&エラーあるのみだぜ。

 

ちなみに、ただ圧縮させただけのこのチャクラを前みたいにデコピンで飛ばしてみたら、大きな木に4つの風穴が開きました。知ってた。今回はちゃんと親指もチャクラ纏ってたから無傷だぜ。

 

これだけでも充分強いんだよなぁ。螺旋丸ってもっと凄いの?人に当たったらマジで風穴空いちゃうよね?あれぇおかしいなぁ原作にそんなグロい描写なかった筈なんだが…。まぁ良いか、こいつは『気縮弾』と名付けよう。初めての俺オリジナル忍術だ。ふへへ、嬉しい。

 

発想は螺旋丸のパクリなんて言わないの。

 

よし、気分転換に家のすぐ側にある湖にて水面歩行をやろう。大人でも余裕で溺れる程度には深いし、俺みたいなチビなら丸呑みできそうな魚も居るみたいだから気をつけないとな。

 

この水面歩行、足裏からチャクラを放出することで沈まないようにするチャクラコントロール技術であるのだが。ちょっと思ったんだけど、これって放出したチャクラはどんどん無くなっていくんだよな。それは勿体ない気がする。

 

ということでアレンジ&チャレンジ。チャクラを操作し、グルグルと足の周りを循環させる。つま先から踵へ、踵からまたつま先へ。チャクラは体内を巡るものだが、別に身体の外を巡らせたって問題無いよな?これもチャクラコントロールだ。

 

事実ちゃんと水面に立ててるし、チャクラも一循環に必要な量以上は消費しない。これを意識せずにできるようになれば、色んな部分で応用出来そうだな。ただ重心の傾きに応じてチャクラの循環の向きを調整する必要があるな。これも練習あるのみだ。

 

ん…?そうか、螺旋丸もイメージ的にはこれと似たようなものなのか。今は同じ方向にぐるぐる回してるだけだけど、これを圧縮してあらゆる方向に螺旋回転させると。

 

「圧縮、圧縮、圧縮っ!からの、螺旋回転っ!」

 

あ、出来た。出来たじゃんか憧れの螺旋丸!!

 

んでも…なんか小さいな?手のひらの上に発生させてるのに指先くらいしかない。しかもなんかめっちゃ白く発光してるし。普通青っぽいよな?なんでや?

 

 

バシャッ!!

 

 

「氷遁 氷零弾(ひょうれいだん)の術!」

 

うぉっ!?めっちゃでっけぇ魚!つかハクすげぇな、まじで立派な氷遁忍者だ。You are cool NINJA!

 

俺はチャクラを足から放出し高く跳び上がる。

 

「螺旋丸!」

 

っよし!でっかい魚を仕留めたぜ!!ハクと俺の連携が決まったな。俺が勝手に最後持っていっただけだけど。

 

…あれ?この螺旋丸、消えないんだが?なんでや??

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