忍界を生きる白銀兄弟   作:millseross

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兎と戯れたい人生です。


It's a Silver Rabbit's Wonderland!

「此処ァ妙銀山(みょうぎんざん)ってんだ。手前(てまえ)たちウサギが住む雪山だうさ」

 

「ウサギの国のワンダーランドってこと?」

 

「わんだー...?国じゃねェ、山だつってんだろィ。分かるうさかィ、小僧」

 

ぷにっとアイアンクローをされた後、そのまま銀ウサギさんの頭に乗せられた俺。そんな俺たちが逆口寄せによって飛ばされた先は、妙銀山と呼ばれる銀色の毛並みをした忍兎(にんと)たちが住まう山らしい。

 

なるほど。さしずめ俺はうさぎの国(ワンダーランド)に迷い込んだアリスってことだ。

 

「ハクのこと置いてきちゃったな。ちょっと心配だから、一旦戻れるか?俺もハクもまだ子どもだし、母さんだって心配する」

 

「必要ねェ、クマ公んとこも手前らとおンなじうさよィ。あっちは山じゃねぇがな。小僧の母親も雪一族だろゥ?この契約についても知ってっから安心しろィってなうさもんよ」

 

いぶし銀なのにうさという可愛らしい語尾のギャップに俺の心がぴょんぴょんするぜ。

 

「ハクはシロクマが沢山いる所に行ってるってことか?」

 

「そォだぜェ。ちゃァんと分かってるうさねィ、小せェのに賢いうさじゃねェか小僧」

 

俺を頭の上に乗せたウサギさんは、雪山をのっしのっしと歩いていく。相当積もってて歩きにくいはずだが、そんな素振りは微塵も見せない。俺が歩いたら余裕で頭まで沈んじゃいそうなくらい積もってる。

 

ウサギさんの話では、クマたちが住む場所もあるらしい。俺が不思議の国のアリスならハクはライアの冒険って訳か。さすがは双子だな。

 

「クマかぁ...クマも良いよなぁ」

 

「オィ小僧...ひとつ言っとくぜィ。俺たちゃ泣く子も黙る兎銀族(とぎんぞく)、仁義を何より重んじる。盃交わしゃァ兄弟になり、言の葉契りゃァ半身よ。死してなお共に在ることを誓うのさ。そんな小僧の気が浮ついちゃァ手前ら兎銀(とぎん)の名折れなんだィわかるか、ェエ?」

 

ずっと離さないから浮気したら分かってるよなってこと?重すぎて草も生えない。ヤンデレ彼女みたいなこと言ってんだけど。

 

「オレ、ウサギ、イチバンスキ」

 

言葉使いはヤクザみたいだけど、俺はこの任侠ウサギのことを気に入っちゃったみたいだ。トギンに水銀。同じ銀を持つもの同士、鈍く重く輝り合い、惹かれ合うのだろうか。

 

「はーん。ま、小僧がウサギ好きなんてこたァ手前にゃ関係ェねェうさよゥ」

 

耳がぴょこぴょこしてる。嬉しがってるのか?なんだ可愛い所もあるじゃないか。全長3m強の銀色隻眼赤眼筋肉ヤンデレヤクザウサギだけど。

 

...嫌いじゃないんだけどな。俺、このまま着いて行って大丈夫かな。心配になってきたぞぅ。

 

「着いたうさ。此処が手前らが住む(やぐら)兎銀蔵(とぎんぐら)でィ。イイか、蔵の最奥に爺が居やがる。ソイツの言うこと聞ィときなうさねェ」

 

なんかでっけぇ蔵に辿り着いた。

 

1番目を引くのはでっけぇ将棋の駒。その将棋の駒には兎って書いてある。なにこれ看板?表札?兎銀(とぎん)...と金ならぬと銀ってことか。シャレてんな。

 

「何するんだ?」

 

「そりゃ勿論、契りうさな。手前はここまでの案内役にたまたま選ばれたってだけ、誰と契約するかは爺が決める。手前ら兎銀の長老うさよゥ」

 

「複数と契約は出来ないってこと?」

 

「誰それが小僧に力ァ貸すのはソイツの自由うさよ。んだが、契りを交わすのは1羽だけ。それが血と魂の契約うさ」

 

「ふーん。なぁ、あんたの名前...あれ?」

 

振り返ると、ここまで案内してくれたウサギさんの姿はなかった。おかしいな、たった今喋ってたはずなのに。

 

不思議に思いつつも兎銀蔵の中に入ると、大小のフワモコ銀色綿あめが2つ並んでいた。ちなみに小綿あめの方でもさっきのウサギさんの3倍はある。クソデカ綿あめ。なんだあれ頭から突っ込みたい!

 

「んん?おぉ、参ったか。早かったのう」

 

小さい綿あめがモコモコと動き、耳がふぁさぁっと2つ出てきたと思ったらお爺ちゃんの声が響いた。分かってたけどやっぱりその綿あめがウサギだったか。

 

「お主の名前を教えてくれんか?」

 

(モモ)。よろしく」

 

「ほほ、モモか。良い良い。さてモモや、お主はこれから口寄せの契りを交わすことになる。そこでじゃ、お主から何か希望はあるかの?何かあるなら、それに合った者をワシが見繕うぞい」

 

希望、希望かぁ。

 

「大きくて、モコモコしてて、ふわふわで、いぶし銀で耳が長くて可愛くて格好よくて頼りになって...」

 

「ま、待て待て。そこは普通、どんなことが得意な〜とか言うところじゃ。攻撃が得意とか幻術が得意とかそう言うあれじゃ」

 

「忍術も体術も幻術も回復術も全部得意なヒト」

 

「モモは贅沢じゃのぅ」

 

「まーね」

 

お爺ちゃん兎に呆れた目で見られてる。贅沢で何が悪い。欲張りで何が悪い。

 

「ふぅむ、そうさなぁ。儂ら忍兎は聴覚に優れておるのじゃ。この長ぁーい長ぁーい耳が自慢じゃてな。周囲の音を聞き分け、耳で敵を見つけることを得意としておる。さらに、戦闘において体術が得意な蹴兎(しゅうと)、忍術なら術兎(じゅっと)、回復術なら癒兎(ゆと)、幻術は幻兎(げんと)、そして仙術なら仙兎(せんと)と分かれる」

 

ふむふむ、仙術が得意なんてのも居るのか。

 

「仙術を使っての組手は兎組手(うさぎくみて)って言うのか?蛙組手(かわずくみて)みたいに」

 

「いいや、兎っ組み合い(とっくみあい)じゃな」

 

ビジュアル可愛いなおい。

 

「さて、モモの希望は''大きくて、モコモコしてて、ふわふわで、いぶし銀で、耳が長くて、可愛くて、格好よくて、頼りになって、忍術も体術も幻術も回復術も全部得意な者''じゃったな」

 

うん、改めて言われるとすごいな。

 

「そうじゃのう、1番当てはまっておるのは考えるまでもなくワシなんじゃが」

 

「お爺ちゃんの隣に居る綿あめ(ヒト)の方が大きいけど」

 

「んん〜ワシの隣?あぁ、これはワシの尻尾じゃよ。ほれ」

 

What did you say(マジで言ってんの)?」

 

「まぁワシももう歳じゃ。昔のように天地を掛け跳ぶことも出来ぬでの。そこで、ワシの次にお主の希望に当てはまっておる者を呼ぼうかのう。実力は折り紙付きなんじゃが、如何(いかん)せんコヤツは気が強くてのぅ。苦労をかけるやもしれんが、まぁ、モモなら大丈夫じゃろう」

 

お爺ちゃんの言葉と共に銀吹雪と共に現れたのは、ワンダーランドへ招待してくれたヒトだった。

 

「よゥ、早かったうさねィ」

 

「また誰かの案内?」

 

「はっはっはァ!小僧の言葉ァ聞いたなら、みんなケツまくって逃げちまうよィ。誰も名乗り出ねェんなら仕方がねェ。業突く張りな小僧に付き合えるのァ手前勝手な手前様くらいなもんだろうさ!」

 

「なぁーにが仕方がねぇだ、抜かすない。俺が俺がと念を送って来よってからに頭ん中が五月蝿しゅうて敵わんわい。図体ばかりでかくなりおった割にいつまでも餓鬼臭いのぅお前は。モモや、安心してえぇ。此奴はお主に惚れとるらしい、心底な」

 

「ばっ、ぅぅうるせぇ爺だァってろうさ!」

 

「なんで?俺、何かしたっけ」

 

案内してもらっただけだよな。俺からなにかした記憶は無いぞ?

 

「へっ、ここまでの案内役にゃそいつの潜在能力に見合った相応しい実力のウサギが選ばれる。手前は兎銀族の若頭ァ張ってるうさよゥ。頭レベルが案内に呼ばれるなんざ前代未聞の大事件。つまり小僧、手前の潜在能力は銀遁使いの歴史上最高に半端ねぇってことだうさ」

 

「悪いこたァ言わねぇぜ小僧...手前にしとけや。手前は、強いぜ?」

 

潜在能力ねぇ。角親父から才能は貰ってるはずだからな。俺がそうならハクなんてもっと半端ねぇだろうな。今後のことを考えれば、強ければ強いほどありがたいってなもんだ。この任侠ウサギが強いんなら願ってもないね。つーか若頭なんだな。似合ってるわ。

 

お爺ちゃんを見て、頷かれる。

 

「よろしく。名前は?」

 

「名は無ェ、だから小僧が決めろィ。名付けによって契りは相成るうさ。さぁ、シビれるモン頼むぜェ。手前様の名はなんでィ?」

 

耳がぴょこぴょこしてる。めちゃくちゃ楽しみなんだな。こりゃ気合い入れて名付けしないとなー。と言うかここでも名付けか。なんか最近名前付けるの多いな。良いんだけどね、その方が愛着も湧くってなもんうさよ。

 

「うーん。兎銀、銀色、緋眼、隻眼、筋肉、戦闘狂、任侠、ケモミミ、ウサギ...」

 

ラビット、ラビットね。

 

「それじゃ、羅緋(ラビ)でどうだ?''緋色の眼を持つ修羅''と書いて羅緋だ。うん、中々強そうじゃないか。俺は(モモ)。改めてよろしくな、羅緋」

 

「ラビ...ラビか。へぇ...うへへ、いーぃじゃねェかよゥ気に入ったぜェ!ィよっしゃあ!!天地翔け跳ぶ妙銀山一の古兵(ふるつわもの)!!兎銀族の若頭ァ!!緋眼の修羅こと羅緋(ラビ)様たぁ手前様のことよ!!」

 

べべんっ!

 

ポージングが決まった。うーむ、さすがは任侠ウサギ。様になってるな。

 

っ、?なんだ、急に羅緋から白銀色の光が...。

 

「目がぁっ...目がぁー!」

 

某大佐の如く!

 

「大丈夫かの、モモや。うむ、これにて魂魄契約は相成った。羅緋か、良い名を貰ったのぅ。それにしても、もしやと思うとったが...矢張り成ったか、覇兎(はと)に」

 

「これが覇兎(はと)か...おォ、当たり前だろうさ。必ず護ってみせるぜ。手前の全てを賭けて」

 

「うむ、貴様が長年待ち望んだ王玉じゃ。その言葉、決して違えるな」

 

なんか...めっちゃ...え?デカ、え?なんでふたりともスルーしてんの?3mが10m位になってるんだが。

 

「うさモンが...進化した、?」

 

「うさモンってなァなんでィ。手前は羅緋だろうが、ちゃんとそう呼べうさ。モモが振った手前の名だ」

 

「あ、ごめん羅緋。何でそんなにでっかくなっちゃったんだ?」

 

「名付けと言う行為には、存在の証明と固定と言う明確な意味があるのじゃよ。名が無い者は存在そのものが希薄じゃての。その者を世に示し繋ぎ止める役割を持つ、それが名じゃ。それが無いという事は、錨の無い幽霊船のようなもの。だから名無しは、その殆どが力の弱い者ばかり」

 

「でも羅緋は今まで名前がなかったのに強かったんだろ?若頭とか古兵ってさっき言ってよな。もしかしてあれ、全部自称?」

 

羅緋を見てみると、これまたニヒルに笑っていらっしゃる。待ってましたと言わんばかりに。

 

「そこが手前様の半端ねぇところうさよ。手前は名無しでありながら、そこいらのウサギにも、名付けられた中々やり手のウサギ共にだって負けなかったうさ。妙銀山にも強ぇヤツは何羽か居るが、名無しの若頭なんざ手前を置いて他に居ねぇんだぜ?どうでェ、すげぇだろィ」

 

「おぉー、そんなに羅緋は強かったのか。そんで名付けされて俺と契約したことで、更に強くなったと。そりゃなんて言うか、よかったな」

 

「はっはァ!良かったなんてもんじゃねぇうさ。待ち望んだのさ、この時を。モモのお陰で手前は成れたうさ。ありがとうよ」

 

「どういたしまして?」

 

明らかにさっきまでとは覇気と言うか威圧感が違うもんな。何に成ったのか知らんけど。

 

「目に付く者達に片っ端から闘いを挑んでは勝利を収め、名無しの自分に負けるなんて相手を貶してまた次へ。暴君と呼んでも良い荒れっぷりじゃったんじゃよ、モモ。お前さんがしっかりと手綱を握ってやっておくれ。首輪を付けてくれて構わんからのぅ」

 

「へんっ!弱ェヤツが悪ィうさ」

 

ヤベェ程の戦闘狂じゃん。こりゃ、俺も強くならなきゃ舐められるよなぁ。強くなる理由が1つ増えたわ。頑張ろ。

 

さてさて、これにて一件落着だな。口寄せ契約したは良いものの、羅緋のことなんにも知らないからな。今後のことも含めてしっかりと話し合おう。

 

 

&&&

 

 

妙銀山より戻って来てしばらく。ハクの帰りを待ちつつ羅緋と話をした。

 

羅緋は何百年も生きているが、人間で言うと40歳程度らしく、人間に化した姿は銀髪の緋眼ということもあり俺と親子に見えないこともなかった。ワイルド系ちょいワル親父って感じで格好良いと褒めたら赤面して文句を言いながらも照れていた。褒められるのには慣れてないらしい。おっさんのギャップ萌え枠狙ってんのかな。需要少なそう。

 

年中雪が降り積る妙銀山で育った羅緋は、足場の悪い場所でも難なく移動&跳躍が出来るらしく、俺を頭に乗っけた状態で数百メートル上空までジャンプして見せた。

 

自分たちよりも高く跳ぶ俺たちを見て、鳥さんたちが驚いていたぜ。足もめちゃめちゃ速いし、空中を蹴って浮くことも出来るんだぜと自慢げに胸を張っていた。どんな術なのか聞いたら、純粋な体術らしい。羅緋すげぇな。

 

「そう言えばお爺ちゃんから説明があったけど、体術が得意な忍兎は蹴兎って言うんだろ?羅緋もそれになるのか?」

 

「いンや?蹴兎、術兎、幻兎、癒兎、仙兎の他にも隠遁術が得意な脱兎(だっと)ってのも居るぜ。んで、その全てを極めた忍兎は覇兎(はと)と呼ばれるうさ。モモが手前に名をくれたことで、手前も覇兎に成ったうさ。手前と爺を除きゃァ片手で足りる数しか居ねぇうさよ」

 

「あ、そういえばさっきもハトって言ってたね。そうか、覇兎って書くのか」

 

脱兎に覇兎か。なるほど、色んな兎が居るんだな。全部ひっくるめて忍兎と。

 

羅緋や忍兎の説明を聞いた後に、俺も銀遁のことを説明した。印は必要とせず、俺の声とチャクラに反応することを説明すると訝しげだったので、実際に披露してみせた。

 

「銀遁 月霊髄液(Volumen Hydrargyrum)

自律制御モード(Mode A.F.I.M.E)

同調開始(Link UP) 対象:羅緋(ラビ)

 

起動完了(Trace ON)同調完了(Link UP)。周囲に敵影無し。おはようございます、マイマスター。初めまして、ラビ】

 

「うぉっ誰だ!?」

 

「それが学習する忍術、名前はアファイムだ。アファイム、羅緋も一緒に戦闘する時はサポート対象だから覚えてくれ」

 

【了解しました。サポート対象に追加し、セカンドマスターとして認識します】

 

「お、おォう...コイツァすげぇや。あれだな、噂に聞く木の葉の山中一族の秘術みてェだな。よろしくうさ、あふぁいむ?つったか」

 

【よろしくお願いします、ラビ】

 

戸惑い驚きつつも、順応していた。銀遁が特殊なのは知っていた様だが、俺のような使い方をしてたやつを見た事がないのだと。そりゃそうだろうな、前世の記憶から持ってきてるんだから。

 

あ、流石に前世の記憶のことは話してない。どんな反応されるかわかんないからな。余計なことは考えさせたくない。話さなくても問題ないだろう。

 

「羅緋、霧隠れの里は血の気が多い奴らが多くて治安が悪いから、平和な木の葉に行くことにする。ハクと母さんと、親父...はどうだろうな、本人の意思次第でどうなるか分からん」

 

「へェ、木の葉うさか。行ったことねェな。まぁ必要ならいつでも手前を呼べうさ」

 

「あぁ、ありがとう」

 

そんな感じで親睦を深めていたのだが、どうやらハクの方は結構な時間がかかっているらしくまだ帰って来ない。いつになるか分からないから、羅緋には帰ってもらった。別れ際にハグして握手したら、ふわふわの毛並みとぷにっとした肉球がすごく気持ちよかった。

 

 

&&&

 

 

寒空の下待つことも無かろうと思い家に帰ると、母さんが大量の血を流し、床にうつ伏せで倒れているのを発見した。

 

動揺しつつも母さんの脈を測り、既に事切れていることを否が応でも理解させられた。

 

何故?どうして?誰が。

 

母さんは忍びだったはず、簡単にやられるような人じゃない。辺りを見渡しても、争ったような形跡もない。

 

【気配を感知しました】

 

「敵か」

 

【刃物を所持していることから、殺害の実行犯の可能性があります】

 

「そうか」

 

玄関を見ると、いつも通り酒に酔ってるクソ親父が佇んでいた。

 

手に持っている包丁には赤い血がついていた。

 

「血継限界ィ...忌み子だ。髪の色も、目の色も違ぇ。双子も忌み子の象徴だ。お前は俺の子じゃねぇ。赤の他人の忌み子だ」

 

こいつ、何を言っているんだ。親父は忍者じゃない、ただの一般人のはず。なんで血継限界なんて言葉を知ってる?それに、その包丁...っ!

 

「まさか、母さんを殺したのか!?」

 

「忌み子ぉ...血継限界ィ...しねぇえええっ!!」

 

嘘だろ、ホントに親父が母さんを殺したのか!一体どうして!?

 

「くそっ!(Guard)っ!」

 

【攻撃の意志を確認、防御します。続けて反撃を行います。(Fire)

 

「まっ!?待てアファイムっ!」

 

パァンっ!

 

【敵影の沈黙を確認。迎撃完了。戦闘を終了します】

 

「くっそ...くそっ、くそくそくそっ!!」

 

ダメだ、心臓を撃ち抜いてる。

 

どういう事だ、訳が分からないっ。血継限界や双子は忌み子?なんだよっ、それは...!

 

「モモ...?っ!?モモっ!大丈夫!?」

 

「ハク、ハク...っ!親父が母さんを、殺したらしい...っそれで俺が、親父をころっ...ころ、したんだ」

 

「大丈夫、大丈夫だから。怖かったね、辛いよね。僕らは双子だ、2人でひとつの片割れ同士なんだ。一緒に背負っていこう、モモ」

 

「ハクっ...あり、がとうっ」

 

ハクが居てくれて良かった。俺一人だったら、心が壊れていたかもしれない。

 

ハクは絶対死なせない。

 

「強くなろうよ、モモ」

 

「あぁ、もう何も奪われないために」

 

強くなる。そして今度こそ、大切な人を必ず守るんだ。

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