終わりのアスタリスク   作:鉄血

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第五話

「お兄!この辺りだったよね!」

 

光の柱が見えた山道へと足を運んでいた。先に目的地に着いていた理央がこっちだよと言わんばかりに手を振っている。

 

「おーう!なんかあるかー?」

 

「んー・・・何にもなーい!」

 

「そうかー」

 

そんな低学年の子供みたいなやりとりに優輝が晴臣に荒い息を吐きながら言った。

 

「そんな、子供、みたいなやりとり、するなよ、兄貴」

 

ゼーハーゼーハーと呼吸をする優輝に晴臣は笑って答えた。

 

「案外楽しいもんだぞー?」

 

子供の頃に戻ったみたいにな。

そんなことをしながら二人は理央のいる場所へと辿り着き、晴臣は辺りを見渡した。

周り一面、雑草と木の雑木林でしかない。

そんな場所に晴臣は草木を掻き分けながら先へ先へと突き進んでいく。

 

「ちょっ!?兄貴!?」

 

「お兄ぃ!?」

 

そんな晴臣に二人は慌ててそのあとを追い掛け、彼の後ろを歩いていく。

 

「なあ、本当にこんな所であってんのかよ?」

 

「多分な」

 

「本当かなー?」

 

疑いの目を向ける二人の視線を後ろに対し、晴臣は唐突に足を止めた。

 

「おわっ!?」

 

「わぶっ!?」

 

晴臣の背中に二人がぶつかり、情けない声が聞こえてくる。が、晴臣は無視した。

 

「お兄ぃ!急に止まんないでよ!」

 

理央がそう言って晴臣に食ってかかるが、眼の前の光景に頭の上に?マークが浮かんだように見えた。

 

「ん?なにここ?神社?」

 

「神社・・・だな」

 

弟達が目の前に立つ建造物を見てそう呟いていた。

三人の目の前、そこにあったのは苔生してボロボロに朽ちかけた神社だった。

 

「ボロボロだねー。てか、なんでこんな何処に神社?」

 

「俺が知るかよ」

 

「ま、こんな所にあるんだ。何かしら関係あるだろ」

 

まあ、関係ありまくりなのだが・・・そのことに触れるのは中盤くらいだしな。

まあ、それよりも───

 

「オラッ!」

 

朽ちてボロボロになった木製の扉を蹴破った。

 

「兄貴!?」

 

「お兄ぃ!?」

 

なんて罰当たりなって言いたいんだろ?知っているか?神ってのはな邪神ばっかりなんだぜ?

そんな罰当たりすぎる晴臣の行動に二人は目を見開いた。

 

「何考えてんだよ!!罰当たりすぎるだろ!?」

 

「知ってるか優輝。神様ってのはな全員邪神なんだぜ?」

 

おっと本音が出てしまった。

 

「いや、そんなの知るか!?」

 

そんなやりとりをする二人に対し、理央は蹴破られた扉をアワアワとした様子で見ると、蹴破られた扉の先には地蔵はなく、代わりにあったのは変な置き物だった。

 

「ん?ナニコレ?」

 

その声に二人は顔をそちらへと向けると、確かにソレはあった。

 

「置物?」

 

可愛くない犬の置物だった。

首を傾げる優輝と梨央に対し、晴臣は───

ゲシッ!!

その置物を遠慮なく踏んだ。

 

「兄貴!?」

 

「お兄ぃ!?」

 

すっげぇデジャヴ。

そんなことを思っていた晴臣の足元で───

 

『痛いわね!!何するのよ!!』

 

「「・・・はい?」」

 

置物が喋った。置物がしゃべった。置物がシャベッタ。

 

『本当に信じられない!なんでこんな美少女を踏むのかしら!?アナタ!?』

 

「なぁにが美少女だ。ただの可愛くない犬の置物じゃねえか。美少女って言うならもっとマシなもんになってこい」

 

『なぁんですってぇ!?』

 

ハッと鼻で笑う兄と逆上する犬の置物に優輝と理央はついていけず、呆然とその光景を眺めていた。

 

兄貴?なんでそんなに平気なんだよ?

 

・・・え?お兄ぃ、ソレ大丈夫なん?呪われない?

 

喋る置物に平然と喋る自分達の兄に二人は互いに顔を見合わせた後、再び置物の会話する兄を見て二人はドン引きした。

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