ゴジラ-1.0見ました。震電と高雄カッコよすぎん?そりゃあ売れるわ。
ドラマパートも結構好みでした。ちなみに1番好きなキャラは野田のおっちゃんです。もちろん敷島も滅茶苦茶いいキャラしてたんですけどね。
てか神木隆之介の演技力やばすぎ、めっちゃ見入りました。
まあだからといってこの作品は特段何も変わりませんが(じゃあ今の話なに?)
―――眠りは死よりも愉快である。少くとも容易には違いあるまい。
―――作家 芥川龍之介
「……13年。ジル、あれから13年だ。あの後、社長やミヤコさんと一緒にアイとじっくり話して、何とかとどまらせることが出来た。」
点滴だけで栄養が足りずに随分と痩せ細ったジルの手を握りながら、アクアは未だ目を覚まさないジルに話しかける。
「……でも、でもな、ジル。最近俺は、なんであの日アイの提案に乗らなかったのかって、後悔することがある。」
「……もう…疲れたんだよ……アイは立ち直ったように見えて復讐のことしか考えてないし、ルビーは夢を追ってアイドルになったかと思えば、その実アイと同じように復讐への近道を辿ってるだけ……
…なあ、ジル。頼む、起きてくれよ。…それか、起きないなら死んでくれ。もう……限界なんだよ……ッ!」
13年間、終わりの見えないマラソンの様な日々を強いられたアクアの心はとうに限界を超えていた。
こうしてジルの見舞いに定期的に通うのはもちろん、ジルのことで度々衝突する事があるルビーとアイの仲裁に、芸能人としての仕事、学生ゆえに学業を疎かにしてはいけないし、アイやルビーのメンタルケアを優先しなければ行けない兼ね合いで、自分のケアなどまともにやっている暇は無く、偶に起きる発作のような物も収まるまで自分の部屋にこもったり、体調不良と偽って休んだりという対応が殆ど。
「……オレは強い人間じゃないんだ。そろそろ、少しくらい報われてもいいじゃねえか……っ!なあ、ジル……頼むよ……起きて、くれよ……」
アクアの慟哭は、誰もいない病室に虚しく響くだけだった。
ー
「………ねぇ、お兄ちゃん。あれから13年経ったよ。…13年、だよ。私、もう高校生になっちゃった。夢だったアイドルにも最近なれてさ、私結構有名になったんだよ……?
お兄ちゃんにアイドルになった私の姿を見てもらいたくて頑張ったんだから。」
ルビーはベッドの横の椅子に座って、ジルに話しかける。
「……だから、はやく起きてよ…っ!お願い、お兄ちゃん……。またお兄ちゃんの作ったごはん食べたいし、お兄ちゃんに『頑張ったな』って褒めて欲しいの……っ!一緒に色んな場所に出かけたいし、したいことだって沢山あるの……! お願いだよ……お兄ちゃん……起きてよ……っ」
「……最近は、ママとも折り合いがつかなくて……顔を合わせる度にお兄ちゃんの事でいがみ合ってばっかで…ママの事大好きなのに、私もママもお互い傷付けちゃうの。
……ねぇ、ママと私、間違ってるのかな?お兄ちゃんが居ないと、私たちここまでおかしくなっちゃったんだよ……お願いだから起きてよ……っ!お兄ちゃん!」
「ねぇ、私もアクアもママも、お兄ちゃんが居ないのは寂しいんだよ……っ!だからお願い……はやく起きてよ……っ」
今にも擦り切れそうなルビーの悲痛な叫びは、翼をもがれた鳥のように弱々しかった。
ー
「…ねージル。もうあれから13年経ったよ〜?ママもう三十歳超えちゃったんだよー?それにルビーもあの後アイドルとして有名になってさー、アクアも役者さんで結構有名になってきて…そりゃもう二人ともママの自慢だよ。」
アイはベッドの縁に座ってジルに話しかける。
「なのに……いつまで寝てるのかな、ジル。」
アイはジルの手を握る。
「ジルが起きた時、いっぱいお話出来る様にさ、ジルの好きな物たくさん覚えたんだよ?私は馬鹿だからあんまり難しい事はわかんなかったけどさ、それでもジルが好きだって言ってた、戦闘機の種類とか、艦の名前とか、あとは……色んな小説とか漫画とかアニメとか……たくさん覚えたんだよ?」
アイはジルに褒めてくれと言わんばかりに語り、彼の手を自分の頰に当てる。
「ねぇ、ジル。…私はさ……もう疲れたよ。生きるのも、復讐するのも……」
「……私、最近ハリウッド映画とかも結構出てさ、いっぱい稼いでるんだよ?ジルが起きた時に不自由がないようにさ。……だから、早く起きてよ……っ」
アイの目尻に涙が滲む。
「ジルが居なかったら、私が生きてく意味なんて無いじゃん……」
13年間も復讐に囚われた挙句、ふとした事で疲弊しきった心が壊れて泣き出す。
それはまるで子供のようなアンバランスさだった。
「……もうやだよ、ジル……っ、もう耐えられないよ……はやく、起きてよぉ……」
アイは泣きながらジルにすがりつく。
「ねぇ……ジル……私、これからどうすればいいの……?」
そして、13年間ずっと燻る想いを抱えた孤独な少女の様に声を震わせながら言った。
「……ジルが起きたらさ、一緒に私の映画見に行こうよ」
13年間抱え込んだ想いを。
「ジルはさ、きっと映画とかあんまり興味無いだろうけど……それでも私が主演やってるからって理由だけで見てくれたら嬉しいな……」
憧れの人とただ出かけるという、ただそれだけの事を望む少女の様に。
「それで……一緒に色んなところ行って、美味しいもの食べたり……あ、でも私はジルみたいに料理上手くないから……そこはごめんね?でも、美味しいところ沢山知ってるから。」
そして、それは叶う事の無い夢だと知りながら諦められない少女のように。
「……それから、それから…それ、から…っ、……っ」
アイは大粒の涙を流しながら声にならない声を絞り出す。
「私……ジルが居ればそれだけいいの……っ!だからっ、起きてよ……ねぇ、起きてよぉっ……!!」
ー
ジルのそばで、幼女が呟いた。
「……君は、君が思うより遥かに皆に思われているね。……私としても、少々情が移るくらいに。」
その幼女は、どうやって登ったのか明らかに彼女の背丈よりも高い位置に設置されている窓の縁に腰掛けており、僅かに憂いを帯びた目でジルの寝顔を見つめている。
誰も開けた覚えのないその窓からは、怱々と舞い散る雪風が流れ込み、カーテンを揺らすと共に幼女の髪をも揺らす。
「そして、私は……かの星の子たちにほんの少しでも良い結末へと導いたつもりだ。」
幼女はそう言うと、無表情のまま顔を背ける。
…彼から背けられたその目は空に向けられていた。
「……しかし果たして、導いたこの結末が正しかったのか、それとも間違っていたのか……私には分からない。」
「私は導く事しか出来ない。そしてそれは絶対じゃないし、それが正しいかどうかも分からない。世界は人の行動で常に変化しているからね。」
幼女は不意に窓の縁から降りると、部屋の出口へと向かう。
「…だから私は、ただ見届けるしかない……。それが私の役割だ。」
「……神様は優しくて残酷だよ、そしてそれはこの世界も同じだ。……まぁ最も、君は神などいないと言うだろうけどね。」
幼女はそこまで言って、部屋の扉の前で立ち止まると、ジルに向き直る。
「…ああそうそう、"ソレ"は私からのお見舞いだ、大切に育てて欲しいな。私からの願いも込めたものだよ……とても神様らしくて、とても君に合った物だろう?ジルコン…"永遠"の名を冠する君に。」
その言葉が響いた時、幼女の姿はもうどこにも無かった。
残っているのは、いつの間にか花瓶に刺されていた五本の花だけだった。
ラベンダー
菊の花
青薔薇
レインボーローズ
そして、ツワブキ。
生けられた5本の花たちは、その美しさでこの病室を彩った。
幼女が病室を訪れた次の日、ジルは目を覚ました。
ロリ神「………私に出来るのはここまでだ。ここからは、私にもどうなるか分からないよ。」
母の日にこんな作品投稿してるの私だけ説。
あ、宣伝させてください、わたくし最近オリジナルも書き始めました……良かったら見てやってください。
『殺し屋してます、幼女拾いました。』
https://syosetu.org/novel/342818/#
読者年代調査(恥ずかしがらず答えてね☆)
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15〜19
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20〜29
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30〜39
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40〜49
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50〜59
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60〜以上