不知火フリルのメス顔………これを実現する時、私の場合どうしてもジルっちが親父似のクズなっちゃうけど大丈夫そ?
「……検査の結果ですが、星野ジルコン君は軽度の下半身不随、そして記憶の一部欠落……有り体に言えば記憶喪失の状態でした。」
「そうですか……」
あの後、とうとう意識を失ったアイに変わり、社長である壱護が担当医から話を聞いている。
アイにはミヤコが付いている。
「……現状、記憶喪失については手の打ちようが全くありません。…そもそも、記憶喪失はどういうメカニズムで発生するか未だに分かっていないところが多いんです。
……そして、今回の彼の記憶喪失は心理的要因か外的要因か、また一時的なものか永続的なものかすら分かりません。」
医者は淡々と、事実だけを述べていく。
それが相手にどれだけの絶望を与えるかを知っていても、事実だけを述べるしか無いのだ。
不確実な期待や希望を持たせてるのは、自分の医者としての領分では無いと彼女は思っているし、何より自分自身そういう励ましとかは苦手なタチなのだ。
「当面の処置としましては、経過観察……そして、本人からの希望があれば下半身のリハビリに務めるという形になります。」
「……分かりました、ありがとうございます。」
壱護は医者に頭を下げる。
「いえ……こちらこそ医者として大したことも出来ず…申し訳ないです。……何かありましたらいつでも呼んでください。」
彼女はそう言うと、部屋から出ていった。
「…………どうすんだコレ。アイ達にそのまま伝えたらあいつら多分泡吹いて倒れるぞ。」
「…壱護、これからどうするつもりなの?」
アイがひとまずは落ち着いた為に、壱護と合流したミヤコがこれからの事を訊ねる。
「……これから、ねぇ……正直、どうしようもねぇだろ。何をどうしたところであいつはきっと俺らを他人としか認識しないだろうよ。医者がそう言ってんだ。」
「それは…そうだろうけど……でも、何も分からないのと諦めるのは違うんじゃない?」
ミヤコの言葉に壱護は盛大にため息をつく。
「あのな……現実を見ろミヤコ、医者が無理だっつってんだぞ?俺らに出来る事なんざなんにもねぇんだよ。」
諦めろというニュアンスも込められたその言葉に、ミヤコは僅かに声を荒らげる。
「……っそんなの……!だからって!そんな簡単にあの子の……!」
しかしその言葉の続きは紡げない。
「俺だって諦めたくねぇよッ!!!小生意気なあのバカと一緒に笑いてぇよっ!歳の割に引くほど大人びてて、ガキのくせに極まってる死生観にまた突っ込みの一つや二つ入れてやりてぇよ!……でもな、もう俺達の知ってるあいつはいねぇんだよ……っ!だからな、俺達は真っ先に現実を受け入れて、その上で何が出来るかを考えなくちゃ行けねぇんだ。……それが、何も変えるのことの出来なかった、不甲斐ない俺達大人の、せめてもの役目だろ。」
自分よりも遥かに強く溢れる激情を、聞いてしまったから。
その思いは、痛い程に分かるから。
こんな彼を見たのは、初めてだったから。
「壱、護……」
―――この13年、彼は文句や愚痴の一つも言わずに全てをこなしていた。
芸能界と言う、魑魅魍魎が跋扈する伏魔殿で芸能事務所の社長として。
ジルの事で直ぐに言い合いになっていたアイ達の仲を取り持って。
全てが嫌になった時期もあっただろうに、それでも逃げずに全うし続けてきたのだろうとミヤコは長年の付き合いから理解していた。
けれど……理解した上で、少しくらいは弱音を吐く事があっても良いのでは無いかとずっと思っていたのだ。
その思いはきっと、今この瞬間にようやく叶ったのだろう。
「……悪いな、大声出しちまって。」
壱護は頬をポリポリと掻きながら少し気まずげにしている。
「……いいのよ、やっと私の前で溜め込んだものを吐き出せたのよね?なら……私は受け止めるわ。
13年間あなたは私やアイさん達を支えてくれた……なら、今度は私があなたを支える番よ。
……そうやって支えあっていくのが"夫婦"ってものでしょ?」
「……おう。」
ミヤコは、自分の発言で壱護の顔が赤くなったのを見逃さない。
「ふふっ…………それで、実際これからどうするつもりなの?ジルの面倒を見るのは当然だけれど…アイさん達とかのフォローは?」
「ああ、とりあえず……まずジルとお茶会でもして、あいつが実際どれくらい記憶が無い状態なのか把握しなきゃな。それが分からん事には、なーんにも話が始まらねぇからな。」
壱護は椅子から立ち上がり、そう言いながら伸びをする。
「じゃあさっきの先生を呼んで、同伴の元ジルと話をしましょう。とりあえずはそれで様子見ね。」
「ああ」
「壱護は先にあの子の病室に行っててちょうだい、私は先生を連れてくるから。」
そんな壱護に、ミヤコはそう言って病室に先に行くように促す。
「……ああ。……ミヤコ」
部屋のドアへ手を掛けた壱護は、不意にミヤコへ声をかけた。
「……何かしら?」
「………いつも、ありがとな」
「…ええ。……こんな時に言うのはあれだけど……私、あなたの事逃がす気なんて更々無いから。これからも、隣にいさせてちょうだい。」
ミヤコは常なら絶対に口にしないであろう壱護の言葉に、少し顔を赤くしながらそう返す。
「……おう」
そう言って出ていく壱護を見送ってから数十秒後………
「……年考えなさいよ私…っ!!三十後半の女のセリフじゃないわよ……!!」
ミヤコは顔を手で覆いながら天を仰ぎ、1人悶えていた。
ロリ「取り敢えず以前から調整してた新戦力を投入してみたよ。これで改善すればいいんだけど…」
あれ、私書く作品間違えたか?なんで社長とみやえもんイチャついてん?
ちなみに今回出てきたお医者さんは身長154cmのお胸がおっきいお医者さんだよ!髪型は基本1本に結んで肩に掛かってるよ!
あと、私の書いてるオリジナル作品だよ!良かったら見てね!
『殺し屋してます、幼女拾いました。』
https://syosetu.org/novel/342818/#
読者年代調査(恥ずかしがらず答えてね☆)
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