【鬱の子】   作:湯タンポ

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気付いたら2ヶ月過ぎちゃってた……わ…ァ…





悪魔の所業

 

 

 

 

 

 

「……これが君の望んだ結末なのかい?

 

これが君の求めた終わりなのかい?

 

これが君の、終末なのかい?」

 

 

 

「……ああ」

 

 

 

「……君は―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悪魔だよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……なに、してるの?」

 

 

目の前で行われている光景に、私はそう言葉を漏らすことしか出来なかった。

 

 

 

 

「……アイか……何って、見てわかんない?」

 

 

私の口からこぼれ落ちた言葉を聞き、ジルがそう答える。

 

……そんなジルの膝の上に座って、彼の首へと手を回している、黒咲先生。

 

その2人の体は、服こそ着ているものの、所々はだけていて。

 

そして何より……先生の首元には、赤い跡が付いていた。

 

……それが何を意味しているかなんて、分からない訳がない。

 

 

「……ねぇ、ジル。君は今自分が何をしてるのか、どういう事をしてるのか、ちゃんと理解してるの?」

 

 

だが同時に、ジルが"そんな事"を知っていていいはずがない、していいはずが無い、されていいはずがない。

 

 

だって、体は肉体年齢相応に育っていたとしても、ジルの中身は13年前から1歩も進んでない、ただの子供だ。

 

 

……そんなジルと、たとえ同意があったとしても体を重ねるなんて、それは最早性暴力に他ならない。

 

 

「ジル、今すぐにその女の人から離れて。」

 

 

子供には、大人に抵抗する力も知識もない。

 

むしろ、間違った知識を押し付けられて、それが"正しい事"だと認識してしまう事さえある。

 

 

「ねぇジル、その女の人はね、あなたの事を1人の人間として見てないの。

 

……その人は、ただあなたを使って自分の欲を発露させたいだけ。

 

だから、あなたは騙されてるの。その女の人にね」

 

 

……だったら私が、ジルを守ってあげないといけない。

 

"悪い大人"からは、離してあげないといけない。……"彼"の様に、手遅れになる前に。

 

 

 

「だから早く離れて、その女の人から」

 

 

 

「アイ」

 

 

……だがその思いも虚しく。

 

ジルは、黒咲先生をぎゅっと抱きしめた。

 

 

「……え……?」

 

 

「残念だけどそれはアイの素晴らしき勘違いだ。これは俺が望んだ事だから」

 

 

そしてジルは、あろうことかそのまま先生にキスをし始める。

 

 

「んっ……ちょ…ジル君、…この状況で、キスするなんて……んんっ」

 

 

「ぷは……先生は今何をされてるかわかります?」

 

 

「……ジル君に、キスされてる」

 

 

「そ、俺は黒咲先生を求めてる。」

 

 

そう言いながらもジルはさらに先生との口付けを深める。

 

 

「……ってことでさ、アイ。俺はもうこの人とこういう関係だから。現状部外者なのはアイだよ」

 

 

……そのジルの一言に、私は頭をガツンと殴られたような衝撃を受けた。

 

 

「"部外者" ……そう、なんだ……。ジルは……私より、その人の方が大事なんだね……。」

 

 

「そりゃあ当然。そもそもアイはさ……」

 

「もういいよ」

 

 

もう、何も聞きたくない。

 

 

 

「……もう、来ないから」

 

 

 

 

そう言って、私は2人に背を向けて病室を飛び

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうやってまた逃げ出すのかい?……僕を見捨てた時みたいに。」

 

 

 

――出そうとした。

 

 

「………え……」

 

 

 

だけど、私はその足をピタリと止めた。

 

 

その声は、聞こえないはず……いや、"聞こえてはいけない"はずの声だったから。

 

 

「……なん……で……」

 

 

 

ドアの前で立ち尽くす私の目の前に現れた男は、この場所に居ていいはずのない存在。

 

 

 

 

 

「や、久しぶり、アイ。元気だった?」

 

 

 

「なんで君がここに居るの……っ!?

 

 

 

 

 

 

ヒカル……ッ!」

 

 

 

 

私の昔の男。

……そして、私の人生を大きく狂わせた男―――

 

 

カミキヒカルが、目の前に姿を表したのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 







短いけどごめんね

読者年代調査(恥ずかしがらず答えてね☆)

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  • 30〜39
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