【鬱の子】   作:湯タンポ

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ちな春から就職なんやけど……誰か助けて()


今回過去最高にうちの子の情緒がおかしい……





失敗の笑顔

 

 

 

 

目が覚めると、そこはどう見ても病院の一室で、手に目線をやると沢山の管に繋がれていた。

 

 

 

 

…………普通あの感じで生き残ることある?嘘でしょ?ガキ1匹仕留めきれないとかリョースケ君さぁ……君それでもガチストーカー?はーつっかえ、やめたら?その仕事(ストーカー)

 

 

あっ今頃もう死んでるか!

 

 

 

……なんで生き残ってんの?まじで。しかもめっちゃ腹痛いんですけど!痛すぎて感覚無くなりつつあるわ!どうなってんだ?

 

 

俺の腹をみてみると縫われてた。

 

 

まぁそりゃそうか、生きてる方が不思議不思議とっても不思議☆(青だぬき)って感じだものね。

 

 

そういえばアクアとルビーとアイはどうなったんやろ?まぁええか。

 

 

てかこういう時に限って全然誰も来てくれないしさぁ!はーつっかえつっかえ、まじつっかえ。さっさと来いや!

 

 

……腹痛い。割とガチで痛い。

 

 

てかナースコール押せばよくね?なんで気づかんかったんや俺。これだからIQ3は困るわ…人並みの頭とか無いんか?

 

 

おっしゃ!痛みが限界になってきたしナースコールを、連打ぁ〜!(太鼓)

 

 

あ、やっぱ止めたわ。ちょっと可哀想だしね。

 

 

連打はやめとくとして、通常運転でポチポチやってたら看護師さん亜光速(当社比)くらいの速度ですっ飛んできた。

 

 

そんでその後医者もきて、なんかいろいろと聞かれたあと「保護者の方に連絡しますね」みたいなこと言って両方ともスタコラサッサと行ってしまった。

 

 

ちなみに先生いわく「よく生きてたね」だってさ。僕もそう思います()

 

 

だってさぁ、普通に腹に包丁ぶっ刺さってんのに生きてるって何かのバグだよね。

 

もしや某カラス幼女のせいか……?いや、無い(断言)あの意味深なだけの幼女にそんな便利な力は無いやろ(笑)

 

 

……はぁ、思考ぐちゃぐちゃ過ぎるわ。一旦整理しよう。

 

 

一、まず俺は生き残っちまったぽい。

 

二、刺されてからせいぜい1週間くらいしか経ってないっぽい。

 

三、お腹痛い。

 

四、残りの人生頑張って☆

 

 

五、結論:ちね♡

 

 

いやマジで死ねよ俺。なんで生き残ったんだよクソが。100歩譲ってそれは良いとしても、今から今回の後遺症(あるかわからんけど)プラス元の先天性疾患やら抱えて人生生きなアカンやろ?

 

 

元々人生ターンエンドなんに死体蹴りするかのように極限状態で生き残るのやめれる?やっぱ死ねよ(唐突)

 

 

 

……でもまぁ、もうこうなっちゃったんならしゃーないやん!もう腹括るしかないって!ま腹括るてか腹縫ったんやけど。

 

 

 

ハハッ(絶望)

 

 

 

……で、この後アイやアクアが来たらどういう対応をすべきなんやろか?

 

 

とりあえず普段通り接してみるか?それとも無難にいっぺん死ぬ?大穴でコック〇ワサキの真似でもするか?

 

 

一択だな。まぁ冗談はさておき。

 

 

……なぁんもわかんねぇから取り敢えず普段通り接することにするわ!

 

多分これが一番自然だし。

 

んじゃ、早速練習を始めるとしましょーか!

 

 

「ゴホッ……ぅ、あ"〜、マイクチェックの時間だ!ヒャッハー!」

 

 

元気ですね〜!吠えるしか能のないチワワみたいやね〜(偏見)

 

 

ほら〜、元気だから大声でヒャッハーとか言い出したよ。脳内裁判で有罪確定、死刑執行しま〜す♡

 

や〜いざぁこざぁこ♡さっさと死ね♡おら死ね♡

 

 

………1人って虚しいね。

 

 

 

 

―――そんなカスみたいな思いに耽っていると、遠くからバタバタと激しい足音が聞こえ始めたため、俺の感傷浸りタイムは強制終了と相成った。

 

 

 

 

「「「ジル(ジルコン)(お兄ちゃん)っ!!」」」

 

 

勢い良く引き戸を開いて飛び込んできたのは、案の定アイとアクアとルビーの三人組だった。

 

 

 

その中でもアイはこちらの姿を見ると、今にも泣きそうな顔でこちらに向かって……いや待て待て待てその速度で来たらいっくら身構えてても首逝くだろやめろ馬鹿落ち着け頼むから待ってくれ俺が悪かったから落ち着けってば!

 

 

「ジルコンッ!」

 

「ぶへっ」

 

 

そんな俺の懇願も届かず、アイはそのまま勢いよくダイブしてきた。

 

 

最初に来たのは衝撃、次に来たのは柔らかさ、最後に来たのはいい匂いとまるで切腹したかのような腹の痛みだった。

 

 

切腹したことないけど。

 

 

……普通に死ぬかと思ったわ。殺意高くね?

 

それにしてもすんげぇスピードで走ってきてそのまま抱き着いてくるとかおかしいやろ!どんだけ必死やねん!

 

というかそもそも俺病人なんだが⁉ちょ、ヤバいヤバい洒落にならんてこれ!誰か助けてぇっ‼

 

と俺が内心荒れに荒れていることなど露知らずといった感じでアイは更に強く抱き締める腕に力を入れてきた。おい止めろ本当に死ぬぞ俺!

 

 

 

「ごめんねジルっ!痛かったよね、苦しかったよね!ホントにごめんね…っ!生きててくれて、ありがとう…ッ!」

 

 

「痛たたた!痛い痛い!痛た!痛いです!ギブアップ!ギブミーヒーロー!なんでもいいから助けて!アクアー!ルビー!このままだと死ぬわ!俺!今度こそホンマに!」

 

 

「お兄ちゃん……!よかったぁ、ホントによかったよぉ……っ!」

 

 

「お"お"っ、なぜ追い打ち"をかける"!?」

 

 

ルビーもアイの後に続いて抱きついてきた。おいマジで洒落にならんってこれ!やべぇ死ぬ!誰か助けてマジで!もうアクアでいいから助けて!

 

 

いややっぱアクア以外がいい!俺実はアイツの事嫌い!あんな医者になれるくらいの知識前世の記憶で持ってて将来イケメンになる事確定で、超美人なおっぱいでかいスタイル抜群で料理も気配りも出来る完璧彼女作りそうなやつなんか大嫌いよ!

 

 

お願いアクア以外の人!助けて!!俺このままじゃ死ぬ!下手したら刺されたときよりも酷い最期迎える事になりそうなんだけど!ねぇ助けてってば!

 

 

そんな地獄絵図の中、今まで黙っていたアクアが口を開く。

 

 

「……悪い、ジルコン……俺、何も出来なかった……お前を守るべきだったのに……っ!」

 

 

「今そんな事どうでもいいだろぉぉお!!」

 

 

「ジル、ごめんね……ッ!もう放さない、絶対に離さないから……っ!」

 

 

「いや今は離して!?マジでやばい!死ぬ!ホントに死ぬ!ガチで助けてぇええ!」

 

 

「お兄ちゃん!わたし、今度からはもっとお兄ちゃんのこと大切にするから!だからどこにも行かないで!」

 

 

「うおおおおおおおじゃあ今最も大切にして!!?死ぬ死ぬ死ぬ!腹が!腹が裂ける!うああああああ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

数分後、看護師さんが来て二人を宥めると共にようやく解放されることとなった。

 

 

アイとルビーは流石に反省したらしく、申し訳なさそうにしている。

 

 

「……その、ごめんね。つい感情的になっちゃって……」

 

「ごめんなさい……お兄ちゃん。お兄ちゃんが生きててくれたことがすっごく嬉しくて、少し気分が上がっちゃって」

 

 

「……はい、反省してください」

 

 

 

「「……はい」」

 

 

マジで痛かった。殺戮マシーンかな?こいつら。

 

 

いやそれだけ心配してくれたっていうことなんやろうけどね?でもさぁ、限度というものがあるでしょうよ。これでも一応怪我人やぞ?

 

っていうか普通に考えて血圧上がって危なかったわ。危うく昇天しかけたし。

 

 

「まあでも、今回は許すよ」

 

 

「ホント?ありがとね、ジル」

 

「ごめんね、お兄ちゃん……!」

 

 

……あー、まぁでもよく考えたらアイとルビーめっちゃ可愛いし、多少はいいか。

 

こう見るとふたりが自分の母親と妹って感じ全然せんね。

 

 

なんせ俺が全然似てないからなぁ、顔面格差って悲しいね……(泣)

 

 

 

「……俺もごめん、アイとルビーを止められなくて」

 

 

「いや本当だよアクア何自分語り始めてたんだよマジでテメェぶっ殺すぞ」

 

 

「……お前そんなに攻撃力高かったっけ?俺の心にクリティカルヒットしたんだけど」

 

 

「あらこれは失礼、地獄に落ちやがれくださいまし」

 

 

「謝罪になってなくないか?」

 

 

「そりゃ謝る気なんてないが?」

 

 

アクアだけは許さない(鋼の意思)

 

 

「……ごめん」

 

 

「しゃあなしね?」

 

 

まぁでも和解してあげな先にすすめそうに無いし、ちゃんと素直に謝ってるしええか、アイとルビーに免じて許してやるか。さっきからお二人さんはこっち見てニコニコしながらオレ達のこと見てるし。

 

 

……ってか改めて見るとこの親子ホンマに美形やな、その顔パーツどごで売ってるん?くれよ。

 

 

 

「……?どしたの?ジル、私達の顔になんか着いてる?」

 

 

そんな事を考えていると、俺の視線に気づいたのかアイが小首を傾げる。

 

 

可愛すぎるねぇ!さすが八割顔で飯食ってる女(褒め言葉)!いやこれは褒めてるよ。本心本心、俺嘘つかない。

 

 

「いや……今日は一段と可愛いなと思って」

 

「……へっ?」

 

 

あっ……つい本音が……

 

 

「ん"〜〜〜っ!♡ジルのそういうところ大好きだよっ!私もジルコンが大好き!」

 

 

「お"っ!」

 

 

そしてアイは再び俺に飛びかかる。

 

おいやめろやめろ、あんたさっき自分がどれだけ強い力で俺を抱きしめたか忘れたんか?

 

 

「ママ!私にもお兄ちゃんギューってさせてよ!」

 

 

「も、もうちょっとだけ!ね?」

 

 

ルビーはそう言うと、俺に巻き付いた触手を剥がそうとするが、思った以上にしっかりとホールドされておりなかなか外れない。

 

 

「うわぁーん!お兄ちゃん取られちゃう~!」

 

 

「ジルは渡さないよ……!」

 

 

「何言ってるのこの人達?」

 

 

「……はぁ」

 

 

 

この空間は既にカオスに包まれていた。

 

 

アイとルビーがわちゃわちゃともみ合っては俺がその犠牲となり、アクアはそれを見てため息をついて。

 

 

かと思えばアクアもアイとルビーの手によって回収されて、全員が揉みくちゃになって言い合って俺が死にかけて。

 

 

 

―――それでも、アイもルビーもアクアも、全員が笑顔だった。

 

 

皆がジルが生きていたことに対する喜びを、それぞれの方法で表現し合って、お互いを愛していた。

 

 

愛に飢え、何処か欠けていた筈の子供達は、親として、子として、兄妹として、お互いを埋め合い、補い、愛し合うことを知った。

 

 

それは何処か歪であったかもしれないけれど、彼ら彼女らが求め続けた、紛うことなき家族の形であった。

 

 

 

 

―――ただ一人、その中心にいながら上手く笑えなかったジルの心を除いては。

 

 







いい加減推しの子3期見なきゃ……

読者年代調査(恥ずかしがらず答えてね☆)

  • 15〜19
  • 20〜29
  • 30〜39
  • 40〜49
  • 50〜59
  • 60〜以上
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