前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信   作:銭湯妖精 島風

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106. イオン様と再会 2

 

 

 

僕の目線の先にいる近侍(仮)が肩を揺らし笑っている事に気付いたイオン様は、へにゃっと少し苦笑した表情をし

 

 

「貴女の気持ちも分からなくも無いですが、笑い過ぎですよ? 夏月(カヅキ)さん?」

 

 

「くくく、すまない」

 

 

「夏月? まさか立花(たちばな)博士?!」

 

 

「あぁ、また会ったな? カナリア」

 

 

驚いてしまい傅いていた体勢から立ち上がり、近侍の見据え尋ねると彼女は深く被っていたフードを取り、相変わらずの悪役スマイルを浮かべて僕の名を呼ぶ

 

 

何故、先日亡くなった立花博士が此処にいるんだ? ・・・いや、逆だ 亡くなったから此処にいるんだ、きっと

 

 

そもそも 此処は 隠世(かくりよ)の中に存在する場所、神であるイオン様やヴェスタ神との面会室

 

故に死人である立花博士が居てもおかしくはない、無いけれど・・・

 

 

「何故、輪廻の輪に入っていないのか・・・不思議か?」

 

 

「はい」

 

 

「カナリアさん、とても単純で当然の事柄です。夏月さんは私への負債が有るのですよ」

 

 

「負債?」

 

 

立花博士が思案中の僕へ尋ねて来たので返答すると、イオン様が苦笑したまま言う

 

 

立花博士程の人が負債を抱えるとは、只事ではない筈・・・そもそも神に対してなんて常識外の事だ

 

 

「カナリアさんも夏月さんが転生者であり、人の身ならざる超大なチカラを有していた事は知っていますよね?」

 

「はい、控え目に言っても単独で一国を滅ぼせるぐらいの能力はあったと認識しています」

 

 

「転生時に人の身に余るチカラを得た事、即ち借金と大差ないのです。まぁ夏月さんの場合は、対転生者用の異能を私から借り受けていたので、暫くは私の元でアルバイトですね」

 

 

「ぜひもなし」

 

 

「・・・なるほど」

 

 

何だか物凄く重大な事をサラッと教えられた気がするのは気のせいだろうか? よし、気のせいと言う事にしよう

 

 

「夏月さんが負債者と言う話は これぐらいにして、貴女へ新たに祝福(チカラ)を授けましょう、安心して下さい。取立てたりしませんから」

 

 

「あ、はい」

 

[エクストラクラス・聖女のレベルが上昇しました]

[条件達成につきステータス補正率が上昇します]

[クラススキル・聖水生成のレベルがアップしました]

[保有上限・生成量が上昇しました]

「エクストラクラススキル 聖歌を獲得しました」

 

 

イオン様の言葉に返答し、傅いて祈りの体勢を取ると光の粒子が僕を包み淡く光り、いつもの謎の表示が現れて消えていく

 

 

この流れは何かヴェスタ神から祝福を授けられた時と同じに思うけど、クラスレベルが上がっただけじゃなくて新しいスキルを獲得する事が出来た

 

 

ダンジョン内でレベリングしてた時には新しいスキルを獲得しなかったのに、したと言う事は?

 

 

「前回お伝えし忘れていましたが、聖女は特殊なクラスですから礼拝をしなければレベル上昇に伴う新クラススキルの獲得や進化が出来ません、お手数ですが教会へいらしてください」

 

「総本山限定ですか?」

 

「いえ、日本の支部で大丈夫ですよ? ちなみに習得可能か否かはステータスのスキル欄で確認出来ますので」

 

「分かりました、ありがとうございます」

 

 

僕が予想をした瞬間、イオン様が そう言い微笑む

 

やはりエクストラクラスは特殊なクラス故に一手間必要だったらしい、とりあえずはスキル獲得の条件を知る事が出来て良かったと思う事にしよう

 

 

「それでは、名残惜しいですが、あまり時間を費やしてしまうとカナリアさんの身体が腐ってしまいますので、今回はここまでとしましょう」

 

 

「お気遣いありがとうございます」

 

「いえいえ、また会いましょう」

 

「はい」

 

僕はイオン様と立花博士に頭を下げて椅子に座り目を閉じる、すると直ぐに意識が暗転し、目を開けると視界の半分以上が母の双丘に占められていて、すぐに状況を理解したが例に漏れず幽体離脱の副作用で本調子では無いので、暫くは母の膝枕を堪能しておこう

 

母の愛は偉大なので、甘えたくなるのは仕方ない、そう仕方ないのだ

 

 

 

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