前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信   作:銭湯妖精 島風

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11. 検証実験開始 2

 

 

 

鷹樹(たかき)と共に獣道を進みつつ、今日に限っては 直ぐには煮込みを試せないなぁ と言う結論に至る

 

流石に臭みを消す香草類も調理器も持参していないので、やるとしても家でするしかない・・・鷹樹の家に押しかけるか? 鷹樹の家なら色々揃ってそうだし、うん、良いかも

 

 

「鷹ちゃん・・・」

 

 

「静かに、居たぞ・・・よし、こっちには気付いてないな」

 

 

「何処?」

 

 

「2時方向、距離は・・・80mって所か」

 

 

「2時方向、80m・・・あの焦茶で毛の長い奴?」

 

 

「それで合ってる」

 

 

鷹樹に煮込み実験の事を聞こうとした瞬間、鷹樹に制され小声でミドルボアの発見を告げられたので、僕も小声で返しミドルボアを目視で確認する

 

 

2時方向、つまり僕達の右斜前80mの位置に毛の長いブタがいるのだけど、少々距離が遠い

 

 

僕の使う投石紐は理論値だと150m程度の射程がある、しかし射程と命中精度はイコールではない、僕が確実に当てられるのは せいぜい50m程度だ

 

 

「心配するなカナリア、アレはモンスターだ。初撃を外しても此方に向かってくるだけ、向かってきたら俺が叩っ斬ってやるから、な?」

 

 

「・・・ありがとう鷹ちゃん」

 

 

「構わんよ、妹は兄に甘えるもんだろ?」

 

 

不安になっている僕を見透かして鷹樹は そう言い、僕の頭を撫でて再び髪を乱す、だが甘んじて受けよう。なんだかんだ言っても安心するし

 

 

「岩塩は塊だし、重量の軽い聖水から試そうかな」

 

 

「了解、タイミングは任せる」

 

 

「分かった」

 

投石紐を服のポケットから取り出し、捻れとかが無いかを確認して、聖水入り小瓶を召喚して投石紐にセットし、軽く予備回転をして具合を確かめる

 

 

気持ち質量が足らない気もするが、まぁ仕方ないので深呼吸してミドルボアへ聖水入り小瓶を射出し、風切音を鳴らしながら飛んでゆきミドルボアの胴体へヒットし、小瓶は割れ中身の聖水がミドルボアを濡らす

 

 

「頭ならワンチャンだったけど、胴体か・・・ピギッみたいな鳴き声はあげたけど大したダメージでもない、かな?」

 

 

「お前、スイッチのオン・オフがすげーな。めっちゃ冷静じゃん」

 

 

「鷹ちゃんが守ってくれるんでしょ?」

 

 

「ったく、仕方ねぇなぁ ウチの可愛い妹はよぉぉ」

 

僕の攻撃により僕達に突進してくるミドルボアを観察しながら呟くと、鷹樹に言われたので答えると、鷹樹は満更でも無い表情をしてロングソードを抜き構える

 

 

「ピギァァァァ・・・・」

 

[経験値を獲得しました]

 

 

「え? 死んだ? 鷹ちゃん、斬った?」

 

「いや、斬ってない。間合い後2歩ぐらいで勝手に死んだ」

 

 

突如としてミドルボアが断末魔をあげ紫の光子に変わり、5㎝程 地面から浮く生肉が目の前にあり困惑する

 

 

「聖水の効果かな? 」

 

 

「多分な、あと何回かミドルボアで試してから他の奴でも試すしかないな」

 

 

「そうだね、説明文的には、岩塩も同じ効果っぽいし。聖水の効果がダンジョンモンスター特効なら、岩塩もだろうしね」

 

 

鷹樹は生肉を拾い上げジップロックみたいな奴に入れ、ウエストポーチ?に入れる。何か入り方がおかしい

 

 

「鷹ちゃん、そのウエストポーチ? 何?」

 

 

「これか? アイテムバッグだよ、探索者には必須アイテムだな。所謂 魔法の鞄で、見た目の何倍・何十倍の容量を有している」

 

 

「へぇ、便利だね」

 

 

「性能も値段もピンキリだけどな?」

 

 

僕の質問に鷹樹は答え、カラカラと笑う

 

 

「参考までに、鷹ちゃんのは幾らだった?」

 

 

「俺の? 確か・・・50万ぐらいだっな、俺の場合は持ち込む荷物も多いし」

 

 

「50万・・・ちなみに安い方?高い方?」

 

 

「かなり安い方だな、いやぁマジで運が良かった。このレベルのを普通に買ったら100万ぐらいはするだろうし 」

 

 

「お、おぉぅ」

 

 

何気なく聞いた事で衝撃を受けて言葉が出ない僕が面白いのか、鷹樹は笑っている

 

探索者って、やっぱ凄い

 

 

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