前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
探索者は収入が多いが、それと同時に出費が多い職業である事を学び、
1層に入って結構歩いたので実験も兼ねて岩塩を小指の先程の欠片で召喚し口に含んでみる
「・・・しょっぱい」
[HP・MPが5秒間継続回復します]
「急にどうした? 大丈夫か?」
「いや、岩塩の味が気になってさ?」
「お前なぁ・・・岩塩をそのまま舐める奴が居るかよ」
僕の言葉に呆れた表情をする鷹樹を横目に、左手の上辺りに見えるレベル・HP・MP表示の横に空耳と共に表示が現れ秒数が減っていく
これは観察しやすくて助かるなぁ
「味は、まぁ・・・悪くない、よ?」
「そうかい・・・気になるな、ちょっとくれ」
「いいよー」
僕が口に含んだ岩塩の欠片と同量の岩塩を召喚し、鷹樹に渡すとすぐに口に入れ吟味し
「雑味も少ない、これなら料理を選ばずに使えそうだな」
「なら今後は塩買わなくても良いね」
「スキルで召喚した物だろ? なら時間経過で消滅する筈だ」
「そっか、ままならないね」
鷹樹の言葉を信用するなら、僕が召喚した岩塩は時間経過で消滅する筈なので、どの程度で消滅するかも検証が必要かも知れない
あとは加工した場合にはどうかも必要かな?
「見つけた、11時方向 距離・・・70m」
「11時方向 距離70m、了解」
木の陰に身を潜めて鷹樹の見つけた獲物を見る、先程と同じミドルボアで頭を僕達とは反対に向けている
「・・・位置が悪いなぁ、此処 木が密集してて投石紐が回しにくい」
「ならアレは一旦見逃すか?」
「ううん、少し位置を変えてみる 」
ミドルボアから目を離さない様にしながらも慎重に動き良い位置を探すと、少し遠くなったが、良い位置を見つけ聖水小瓶を投石紐にセットして予備回転を加えて安定させてから思いっきりミドルボアに射出する
すると今度は予想通りミドルボアのお尻辺りに着弾し、小瓶が割れて聖水をミドルボアは浴びる、先程と同じならば このミドルボアも直に死ぬ筈だ
ロングソードを抜き僕の前に出た鷹樹越しにミドルボアを見つつ、仮説が正しい事を祈る
仮説が正しければ僕的にはコスパが良いので、探索者をする時に楽が出来るのだから
「ピギァァァァ」
[経験値を獲得しました]
「・・・ミドルボア特効って可能性もあるけど、多分ダンジョンモンスター特効だな」
「そうだね、次はミドルボア以外で試してみよう?」
「へいへい、お姫様のお言葉のままに」
「もう、茶化さないでよ鷹ちゃん」
1体目の時同様、鷹樹は慣れた手付きでミドルボアの生肉を回収・収納し、わざとらしく騎士の礼みたいなポーズを取り言ってくるので、軽く肩パンして抗議するが、鷹樹は微塵も反省していない様子だった、ぜひもなし
それから鷹樹の索敵スキルを頼りにシカとオオカミ、ダチョウのダンジョンモンスターを実験台に検証した結果、仮説が正しい事が証明され、聖女のクラススキルで生成された聖水と岩塩はダンジョンモンスター特効と確証を得る事が出来た
「とはいえ、手数が貧弱なのは変わらないよねぇ」
「今のままソロで探索者をするのは厳しいと言わざるを得ないな」
ダンジョン内での実験を終え、僕は鷹樹の家に上がり込み検証実験その2、聖水煮込みでも効果が発揮されるのか? を行う為にミドルボアの煮込みを鷹樹に監修されながら作っている
「やっぱりソロは厳しいかぁ・・・かと言って鷹ちゃんも忙しいでしょ? 三鶴ちゃんもバイトあるし」
「まぁ武装面をどうにかするのが手っ取り早いな、間違いない」
「武装面、かぁ・・・」
聖水小瓶×5本を鍋に注ぎながら考える、なにぶん僕はコンパクトボディの持ち主なので、この身体に合う武器となると、選出が結構難しい
母から護身術代わりに戦闘術を幾らか習っているから、剣とかが良いかな?