前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
湖面へ糸を垂らして約40分、流石に気配がなさ過ぎるので魚が存在するか確認する為に糸を巻き取り椅子に立て掛けてから桟橋を降りる
【ナチュラルに湖面に立たないでもろてw】
【やっぱりカナリアちゃんぐらい軽量だと浮くんだねぇ(脳死)】
【普通に凄いんだけど、どんな仕組みなんやw】
「障壁術の応用ですよ? 足の裏にシールドを展開しているだけです」
【だけって気軽に出来るワザじゃない件についてw】
【クッソ器用やんけw】
【言葉で言うのは簡単、やるのは難しいw】
歩行に合わせて足の裏に障壁を展開して湖面を歩きながら魚の有無を確認すると、そんなコメントが見えたので説明するが、納得して貰えなかった様だ、無念
「ん〜・・・反響定位にも魚影は無いですね、残念」
【ワイ、釣りせんから分からないんやけど、その湖? 自体に魚がおらんのかね?】
【どうだろう? 魚群は移動するもんだし、タイミングが悪いだけ?】
【或いは、カナリアちゃんの聖女オーラで逃げ出したか?w】
どうやら魚釣りをするのに不向きなポイントの様で魚の影も形もないので呟くと、くだらない冗談も見える
さて、どうしようかなぁ〜と思っていると、この数ヶ月の間に聞いた覚えのある咆哮の様な音が耳に入り
「ワカモ、お茶の用意をお願いできるかな?」
「うむ、任せよ」
【なんかスゲェ強そうな咆哮が聞こえるなぁ】
【相変わらずカナリアちゃん冷静だなぁ】
【カナリアちゃん、今んところ ダンジョンモンスターにはノーダメ無敗やし】
【マッマには物理的に頭凹まされてたのは良い思い出だなw】
湖面を歩いて戻り桟橋へ上がって釣り道具を片付けて、キャンプチェアをセットしたり、お茶請けをキャンプテーブルに並べたりする
「ダンジョンキャンプの利点の1つに、ハエとか蚊 等の害虫がいないって事も追加ですね? 」
【こんなやばそうな咆哮が聞こえてるのに、お茶の支度して言うのがソレなんかw】
【この咆哮、聞き覚えが?】
【そういや、そうやな?】
完璧なキャンプティータイムの準備が整い言うと、呑気過ぎるみたいなコメントが流れてきて、幾つかは咆哮の正体に気付いている視聴者もいるようだ
「こんにちは、ヘンリさん」
「うん、こんにちはカナリア」
【蒼髪に紫の瞳の無表情でヘンリと言う名前・・・ヘンリ姫!?】
【なんで此処に??!リューネの姫やろ!?】
【なんかもう色々と濃ゆいぞ?】
初めて会った時と同様にシオシオ状態でヘンリは現れたので挨拶をしてキャンプチェアを勧めて着席してもらうと、ワカモがすかさすお茶を淹れてヘンリに渡し、お菓子を食べさせる
恐ろしく手際が良い
まぁそれはそれとして、プライバシー保護設定がオフになってるのかな? 視聴者のコメントを見る限り、ヘンリが海苔状態じゃないみたいだ
「今日も1人なんですか?」
「1人じゃないよ? まぁユーカちゃんはうるさいからリューネに置いてきたけど」
「えぇ・・・」
【いや、確かにユウカは五月蝿いけどもw】
【専属護衛を置いてきちゃダメでしょうw】
【末席とはいえ、王族なんよ?ヘンリ姫w】
僕は数回しか会って会話・・・会話に成り立ってなかったな、確か
口を開けばヘンリの事しか喋ってないし、リューネ語で凄い剣幕で捲し立てられてたし?共通語なら大丈夫だったんだけど、リューネ語は勉強中なのである
「ユウカさんの代行はどなたが?」
「マリアだよ? ほら、あそこで湖の水飲んでるでしょ?」
「ちょっっ生水はダメですよ!? マリアさーん??」
「マリアなら大丈夫でしょ、ぼく 程じゃないけどお腹強い筈だし」
「そう言う問題では無いと思いますが?」
「えーー?」
【珍しくカナリアちゃんがツッコミ役だw】
【いつもはボケ担当だもんなぁw】
【美女が湖面に顔付けて水飲んでる絵面面白いなぁw】
【マリアっていや、リューネのダンジョン研究者やんけ】
立花博士の血筋だから強いかも知れないが、ダンジョン内ではどうか分からないので、生水は飲まない方が良いと思うのだけど、いまいち納得してくれない、強い