前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信   作:銭湯妖精 島風

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130. 定期準備

 

 

 

癒しを求めてダンジョンキャンプを行った筈が、不意のコラボ配信にワープ進化して尚且つ飛行魔法講座が開催されたり、マリアのダンジョンモンスター解析報告を聞いたりする事になって、思ったより癒しが少なかった配信の翌日、僕は冬彩(かずさ)と共に作業部屋でショットシェルに装薬している

 

 

僕にとって無くてはならない物だからね、ショットシェル

 

 

「カナリアさん、バードショットは装薬しない方針で良いのですよね?」

 

 

「はい、なので いつもの様に端材は好きにして構わないですよ?」

 

 

「ありがとうございます、この岩塩はカナリアさんが祝福されている関係か、使うととても調子が良くなるので多忙なお嬢様の健康管理へ重宝させて頂いています」

 

 

「・・・そういえば魔力が無い人にもバフの効果があるのか検証してなかったなぁ」

 

 

岩塩塊を砕いてバックショットとスラグショットを製造している関係で規格外の端材が生まれるので、毎回その後の扱いは冬彩へ委ねていたのだが、どうやら紗夜の口に日常的に入っていたようで、どうやら経口摂取すると体調が良くなるらしく、それを聞いて 非魔力保有者への検証をしていなかったのを思い出す

 

 

まぁ検証した所で、あまり意味は無い気もするけれどね?

 

 

「紗夜ちゃんって、魔力保有してないですよね?」

 

「えぇ、お嬢様も私も魔力は保有していません。一度家系の改めをした様ですが、少なくとも10代先までは現代における魔力保有者の痕跡は見られなかった様です」

 

 

「家系の資料が残っていたって事ですよね? 凄い」

 

「篠原家は日本に古来より存在する所謂 華族の様な物でしたし、要家と長谷川家は現代まで血を絶やさず篠原家へ奉公をしております、昔はもっと臣下の家も有った様ですが」

 

「はへぇぇ〜」

 

「うっ・・・かわいいっっっ」

 

紗夜が魔力を保有しているかを尋ねたら、軽く篠原(しのはら)(かなめ)長谷川(はせがわ)の家の説明をされてしまったので、脳死で返事をすると冬彩が僕の様子を見て両手で自身の顔を覆い微振動し出し、そういえば冬彩は視聴者の1人だった事を思い出す

 

 

「華族、かぁ・・・僕も血筋的には貴族の血が流れているんですよ?」

 

 

「確かカナリアさんの お母上 アルエット様はベルカの中でも有力貴族シュナウファー家第1子でしたね」

 

「そ、そうですけど、何故にご存知なので?」

 

(なぎさ)から聞きましたが? 彼女は そう言うのが上手なので」

 

 

「あ、はい」

 

 

冬彩の話に乗っかり話題を広げるつもりで、僕の血縁?の話をすると彼女が知るはずのない情報をペラペラと淀みなく喋る為、困惑してしまう

 

 

渚? 君はどうやって情報を得たんだ? 元とはいえ貴族令嬢の個人情報なんて、そうそう入手出来ないでしょ?

 

確かに優秀だと思う、それこそ一般人の域を超えてるぐらいに、だとしても優秀過ぎる

 

これは最早 一般人ではなく逸般人(いっぱんじん)

 

 

「ご安心を、悪用は絶対しませんから」

 

「信じてますからね?」

 

「はい、悪用が発覚した場合は即座に腹を召してケジメをつけさせますので」

 

 

「えぇぇぇ・・・」

 

 

普段表情が全く動かない冬彩が、心なしかドヤ顔で僕へ力強く宣言する

 

 

腹を召すって、下手しなくても御臨終するやつなんじゃ?

 

 

うん、まぁね? 確かに悪用したらヤベーと思うけどさ? 腹を召す程なのかは、ちょっと僕には分からない

 

 

「あぁそういえば、先日出席して頂いた1期生の面接を受けて内定者が確定しまして、9月に入った頃には準備が整うと思われます」

 

「とうとう僕にも後輩が出来るのですね」

 

「おめでとうございます、ただ弊社ステラ・アーク最年少はカナリアさんのままですが」

 

「そうなんですか?」

 

「はい、今回は元々探索者であった方を優先したらしく、数名の内定者の内で最年少でも大学生との事」

 

「へえ〜〜」

 

 

僕の言葉に丁寧に返答を返してくれる冬彩に感謝しつつ、僕って結構特別待遇なんじゃね? と思う

 

まぁ仮にそうでも特に変える事は無いんだけどね?

 

 

 

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