前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
僕の登場は流石に想定外だったのか少し驚いている様子の
「こんな道の真ん中で声を荒げた上に気に入らなければ殴る、なんて醜い事が良く出来ますね? 恥ずかしくないのですか?」
「
「そうですか・・・反省しない、と」
あまりにも酷い言い分にイラっとしつつ、落とし所をどうするか考えていると少し暗くなった気がして、空を見ると先程まで快晴だったのに曇り始めていて、空が黒雲に埋まっていく
なんか不気味な雲に雨は嫌だなぁと思いつつ、男子生徒へと眼を戻すと何か顔を真っ赤にして喚いていた、普通に五月蝿い
「紗夜ちゃん、この場合どうしたら良いと思います?」
「風紀委員か見回りの先生に預けるのが1番だけれど・・・暴れるでしょうね、彼は」
「でしょうね」
僕へ罵詈雑言を吐き始めた男子生徒を放置し紗夜へ尋ねると、困った様子で肩をすくめて言うので同意しつつ、今にも腕力に物を言わせて男子生徒の首をへし折りに行きそうな父の腕を右手で掴んで動けない様にしておく
父は僕に甘いから僕の手を振り払ったりしないので、拘束はこの程度で問題ないのである
「えっと、野次馬のみなさん? 彼が暴れたら大変なので、あと2m程離れて下さい、あと風紀委員か先生を呼んで下さい」
僕の声掛けに人垣を形成していた野次馬が後退し、少し空間が出来上がる、ひとまずこれで男子生徒が暴れても野次馬から怪我人は出ないだろう、多分
「ひとまずは人が来るまで現実維持が最善・・・なんかゴロゴロ言い始めたな・・・」
「アレだけ快晴だったのに急に雷雲が発生するなんて・・・なんか不気味ね?」
「そうですね、ホント」
男子生徒の罵詈雑言を完全に無視して紗夜と天気が急変している事について言葉を交わし、父の腕はキッチリと掴んでおく
とりあえず雨が降る前に風紀委員か先生が来て彼を回収してくれる事を祈ろう、あと雷は流石に怖いしね?
「貴様、顔を覚えたからな? 俺にたてついたことを後悔させてやる、必ずだ!!」
「いやはや、本当に良く喋りますね? 少しは黙っていられないのですか?」
「黙れ!! 貴様の様な下民が俺の様な上級国民に話しかけっっっ」
「ちょっっ」
思わず本音が溢れて男子生徒が更に言葉を重ねようとした瞬間、轟音と閃光が迸り咄嗟に障壁を展開して防御の体勢をとると同時に、父が僕達の前に立ち庇ってくれる
「ありがとう、お父さん」
「ありがとうございます、
「構わないが・・・お前達は見ない方が良いかもな」
「え?」
そんな会話をしていると、閃光のショックから復活した野次馬から悲鳴や焦りの声が聞こえ始め、先程まで五月蝿かった男子生徒の声が聞こえない事に気付く
「カナリア、救急車を頼む。俺はアイツに息があるか念の為に確認する、篠原は周りを宥めて救急隊の邪魔にならない様に道を開けて貰ってくれ」
「分かったよ、お父さん」
「分かりました」
父は素早く僕達に指示を出すと、焼き焦げて煤けた? 男子生徒に近寄って行き脈を確認する、そして先程までの雷雲が嘘みたいにみるみる晴れて快晴になって辺りが明るくなる
なんだろう? こんな都合よく男子生徒に落雷するなんて不可解過ぎる、天候操作系の魔法? いや、それなら僕が分かる筈だ
天候操作系は大魔法だから発動まで時間も掛かるし、魔力消費も膨大な筈だから、一応魔法使いの端くれの僕でも魔力感知が出来る、多分
それをふまえると、自然現象と判断するしかないのだけど・・・これが神罰?