前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
母に物理的に頭を凹まされてから日に1度 母と共にイオン様に祈りを捧げ、寝る前に10回程腕立てをしてヴェスタ神に奉納する生活を半月程続けた僕は、学校からの帰り道 もう会わないだろうと思っていた人に出会い、捕獲されてしまった
「また会ったわね? カナリアちゃん」
「また会いましたね、
僕を見つけた瞬間、逃げる間もなく猛ダッシュで距離を詰めて僕を抱きしめ逃げ道を塞いだ紗夜、やりおる
うむ、マイマザーよりは小さいけど中々良い物をお持ちの紗夜の紗夜さんを密かに堪能しつつされるがまま身を委ねる、こうゆう小動物扱いは慣れているからね
「さてと、まずは連絡先を交換しましょう? 」
「前回の約束ですし、分かりました」
スマホを取り出し紗夜と連絡先を交換すると
「それじゃぁ・・・道端もアレよね、少し先にカフェがあるから行きましょう?」
「分かりました、行きましょう」
僕が逃げない様にか手を引き歩き出す紗夜、やはり少々押しが強い気がするけど、まぁ慣れているから良いか
数分で落ち着いた雰囲気のカフェに辿り着き紗夜は躊躇いも無く中に入っていく、なんかカッコいい
それから半個室の席に案内され、紗夜と対面で座りホットココアを注文する、改めて見ると黒髪ロングの如何にも お嬢様って見た目をしているなぁ紗夜
「まずは改めて、ダンジョン遭難の時はありがとうね? カナリアちゃん」
「いえいえ、僕は当たり前の事を・・・いえ、両親の教えを守っただけです」
「両親の教え? 」
「はい、両親の教えです。見ての通り僕は純血の日本人ではありません、父は日本人ですが、母はベルカ人です。 ベルカとオーシアでは皆 魔力を持ち魔獣が歩き回っています、だから戦うチカラを持つ者は弱き者を守る、そう教えられています、それに母は敬虔な聖導教会信者ですしね」
金髪碧眼で純血の日本人な訳が無い僕の説明を紗夜にすると、彼女は なるほど みたいな表情をしている
聖導教会の教義を簡単に言うと、正しい道を歩む宗教 である、大いなるチカラには相応の責任が伴う、故に強き者は強いチカラを正しく使える様に教え導く、そう言う理念を持っていて、信者は清く正しく生きる事を是としている
特に厳しい戒律やら禁忌食物が有る訳でもないので、僕としてもオススメの宗教である
「たまたま僕はベルカ人の母が居て、そこそこの戦闘教育を施され、偶然 紗夜さんと出会い、運良くほぼ無傷でダンジョンを脱出出来た、僕は幸運だっただけです、だから気にしないでください」
「貴女の身の上話と私が恩返しするのは全くの別問題、誤魔化されないわよ?」
「・・・失敗したかぁ」
敢えて身の上話をして誤魔化す作戦を見透かされ失敗に終わる、無念
そんな訳で注文したホットココアが来たので、一口飲み息を吐く
「私は私が満足するまで貴女に恩返しをするわ、絶対に」
「あの・・・紗夜さんって押しが強いって言われません?」
「たまに言われるわね」
「やっぱり言われてるんですね・・・」
言われるのに改めないって事は生来の性質だろうから、僕が折れて彼女に合わせる他ない訳か、よし折れよう
僕は知っている、こう言う時は折れた方が疲れないって事を、相手は満足したら解放してくれるだろうし
「ねぇカナリアちゃん、あの日 貴女は何であそこに居たの?」
「え? 高校受験ですよ? 志望校の入試が終わった帰りだったんですよ」
「・・・高校受験? え? 中学受験じゃなくて?」
「高校受験です、確かに僕は低身長で童顔かも知れませんけど・・・」
僕の返答に紗夜は少し取り乱し目をパチパチとさせる
んーやっぱり勘違いしてたか、結構歳下と思われてる雰囲気は感じてたんだよなぁ
多分紗夜 高校生だろうから、僕と1〜2歳ぐらいしか変わらないんだよなぁ、うん