前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信   作:銭湯妖精 島風

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196. 怒り(笑)の骨煮込

 

 

 

無事ライブ配信を終えてステラ・アークの事務所へ帰還すると、笑顔で紗夜(さや)(なぎさ)が出迎えてくれて、有無を言わせずに僕からスケルトンの各種骨を追い剥ぎして没収し

 

 

「これぐらいしないと、貴女は実行すると学んだの、許してね? カナリアちゃん」

 

「流石にスケルトンはダメだよ、スケルトンは」

 

 

絶対的ステータス差があるから、僕が没収された物品を取り返そうと思えば取り返す事は可能だ

 

しかし、そうなると十中八九 2人に怪我をさせてしまうので、その選択肢は僕には存在しない

 

 

楽しみにしていた事を封じられてしまったので、大人しくスケルトンで出汁を取ることを諦める、無念

 

 

だが、僕の中の煮込み欲求が衰える事が無かったので、愛車を走らせて各種 材料を購入して、若宮ダンジョン第1層の いつもキャンプしている場所に設営し

 

 

「此処なら誰も僕を止められないぞー」

 

「そうだな、うん」

 

 

いつの間にか勝手に現界しているワカモが人型でカメラを設置しながら言うが、僕はそんな事よりも出汁を取る事に気を向ける

 

 

「まずは下茹でから」

 

「血合や余分な油を取るためだな」

 

 

スケルトン出汁が作れなかった鬱憤を豚骨・牛骨・鶏骨へ込めて割り、寸胴鍋へ入れて、水魔法を使い水で満たしてコンロの火をつけて蓋をする

 

 

「つぎは臭みを消したりする為の香草類の準備」

 

「青ネギ 生姜 ニンニク 玉ねぎ ニンジン、後はハーブ類が複数か、手堅いな」

 

「これで分かるワカモも、相当料理してるよね?」

 

「それはそうだ、吾は九尾の霊狐だぞ? 長い時を生きておるし 何より伴侶や子供達の口に入る物を他人に任せる事は絶対に無いからな」

 

「ワカモが視聴者からママって呼ばれてる理由が、なんとなく分かったよ」

 

「そうか?」

 

 

僕より ずっと知識も経験も豊富なワカモの言葉に、彼女が視聴者からママ枠とか言われてる理由を理解する、ワカモは かなり愛情深い人?だ

 

 

そんな訳で、しっかりと下茹でした骨達を一度茹でこぼしてから、水魔法を使い洗って再び寸胴鍋へ入れて、用意していた香草類と何やかんや有り余っている聖水で鍋を満たして火にかける

 

 

「あとは沸騰したら火を弱めて様子を見ながら適度に混ぜる感じだね」

 

「因みに主よ、どれぐらい煮るつもりだ?」

 

「ん〜・・・10時間ぐらい?」

 

「・・・主よ、それでは帰宅が深夜になるのではないか?」

 

「え? うん、そうだね?」

 

 

長時間煮込む物を今作っている最中に、ワカモが当たり前な事を言って来たので、首を傾げて返すと 彼女は何やら呆れた様な表情になる

 

 

うん、なんでかな?

 

 

「主よ、流石に突発的な行動で深夜徘徊はダメだと思うぞ?」

 

「君も居るし大丈夫じゃ無いかな?」

 

「ダンジョン内ではな? 若宮ギルドを出た後は 法律的に吾は現界してはダメだろう? 敢えて言葉を選ばすに言うと、常時目立つ主が深夜徘徊なんぞしたら、秒で補導されかねん」

 

「・・・それは確かに否めないね、うん」

 

 

僕は比較的 良い子なので補導をされた事はないが、流石に深夜に出歩けば僕は目立つのでワカモが言う様に、家に辿り着く前に補導されかねない

 

かと言って、今更 骨煮込みを止める気もないので、どうしようか考えないといけない

 

流石に警察相手に、魅了やら精神操作系の魔法を掛ける訳にも行かないし、そもそも使えない

 

 

「ん〜・・・迎えに来てもらうのもアレだし、今日は一晩 此処で過ごそうかな?」

 

「思いっきりの良さは 主の良い所だがな、決断が早過ぎる」

 

 

即断即決でスマホを取り出して母へ電話をして、諸事情を伝え今日は帰宅しない事を伝える

 

 

普段からダンジョンキャンプをしているので、特に追求や心配もされずに母の了承を聞き、通話をきり 夕飯をどうしようか考える

 

ワカモに火を見てて貰って買いに行こうかな?

 

そんな事を考えながら寸胴鍋の蓋を開けて、中の様子を伺いトロ火へしてアクを取る

 

これは良い出汁になりそうだ

 

 

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