前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
そんな訳でヘンリの兄妹巡り最後のグンジョウ・ユエ夫妻も、あえなく時間となり、なかなか有意義な時間を過ごす事が出来た、多分
グンジョウ・ユエの居た庭からヘンリの案内で城観光をする事になり、僕達は再び彼女の先導で城内を練り歩く
「やっぱり調度品とかが豪華ですね」
「お祖父様の時代よりは質素になったらしいけどね」
「そうなんですか?」
「うん」
僕の呟きにヘンリが反応して答えてくれる、どうやら昔は もっと豪華だった様だ、王族って凄いな
そんな具合に城内観光をしていると、僕の耳に女性の声が聞こえ足を止めて辺りを見渡すが、声の主らしき女性の姿は何処にもなく、首を傾げざるえない
僕達がいるのは地上3階で窓の外から聞こえた声ではなく、もっと近い所から聞こえたので、扉1枚程度の室内なら許容範囲だろう、多分
そう思い、ふと目線を上げると そこには宝物庫とプレートが打たれた部屋の前だった
「カナリア? 宝物庫に入りたいの?」
「いえ、なんか女性の声が聞こえた気がしたんですけど、何処にも姿が見えないので、この中かな?って・・・」
「あー・・・多分そう」
足を止めて宝物庫を見ている僕にヘンリが気付き尋ねてきたので、素直に返事をすると、ヘンリから なんか歯切れの悪い言葉が返ってきて、
もしかして、聞こえちゃダメな奴で、ヘンリが歯切れ悪いのは それが原因なんじゃ? とか考えてしまう
リューネも結構歴史がある国だし、その城となると間違いなく城内で血が流れている筈だし、曰く付きの品物の1つや2つ 宝物庫に貯蔵してあってもおかしくない
幽霊って岩塩で成仏するかな? 聖水の方が良いかな?
そんな具合にプチパニックしていると、ヘンリが僕を抱きしめて頭を撫でながら
「大丈夫だよカナリア、カナリアが聞いた声の主は悪霊ではないから」
「そうなんですか?」
「そうなんだよ、今シンク兄様を召集するから待ってて?」
「え? なんでシンクさんを?」
僕を落ち着かせる様に優しく言い、なぜかは分からないがシンクを呼び出すらしく、ヘンリは手早くスマホを取り出してシンクへ電話をして交渉を始める
とりあえず紗夜や渚には劣るが、ヘンリの母性を堪能しておく、本当コンパクト軽量ボディで良かった
そんなこんなヘンリの母性を堪能していると、物凄く面倒くさそうなシンクが現れヘンリへ文句を言い、ポケットから鍵を取り出して解錠して中に入って
「こっちだ」
「はい」
シンクの手招きに応じてヘンリの腕の中から抜け出して彼を追う
「分かってるとは思うけど、本来なら君ら此処には入れないからな? 貯蔵品が1つでも無くなったら、即牢屋なんだからな?」
「なんか、すみません」
「いや、まぁ・・・カナリアちゃんも大変だな? 声が聞こえちまうなんて」
「やっぱり聞こえちゃダメなタイプなんですか?」
「場合による、か? 聞こえる自体は無害っちゃ無害ではあるんだけどさ?」
「ん〜〜?」
シンクの忠告に謝罪すると、何故か軽く同情されたので尋ねると、よくわからない返答が返ってきて僕は首を傾げる
これは何かの言葉遊びか何かなのか? 訳がわからないよ
「なんか、僕だけ聞こえたみたいなんですけど・・・」
「そりゃ〜ヘンリも紗夜も三鶴も資格が無いからな、聞こえる訳が無い」
「資格? 資格が無いとダメなんですか?」
「あぁ時代が時代なら、資格無しの方が嬉しいかもな? 逆も然りだけど」
「それって、どう言う?」
「ま、普通分からねーよな」
シンクは先導しながら僕の質問に答え苦笑する、申し訳ないが もっと分かる様に話してくれないだろうか?
自慢ではないが、僕は そんなに賢くないので分かりやすく説明して貰えないとサッパリなのである
やっぱり賢い人と会話するのは大変だ