前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
そんなこんな無口なフラムベルグと対照的によく喋るティアリーから色々と話を聞いていると、少しフラムベルグの機嫌が悪くなる気配を感じ取ったので、丁寧に挨拶をしてから宝物庫を出てシンクにも御礼を言い分かれて、幾つもあると言う庭の案内をヘンリが先導し始める
「この城には5個の庭が有って、季節で様々な花々を見る事が出来るけど・・・この庭だけは別、1年中満開の桜が見れるんだ」
「真冬、ですよね?」
「凄いでしょ? 正式名称は知らないけど、母様達は化け桜と呼んでいるよ。あと意識が存在するらしくて、軽いコミュニケーションは取れるよ」
「はへぇ〜」
日本庭園を意識したのか分からないが、和風の庭の真ん中に立派な桜の大木が存在し、桜の花弁が美しく散り舞っていて、普段は花より団子の僕だが幻想的で心が奪われる
「げ、ヘンリ・・・」
「げ、とは酷いじゃないか。クオン」
僕、三鶴、紗夜が化け桜に見蕩れていると、そんな声が聞こえたので、そちらの方に目を向けると、本当に嫌そうな表情をしている蒼髪紅眼の青年と、そんな青年を宥めて苦笑する黒髪蒼眼の美女がいた
ヘンリの言葉から察するに蒼髪紅眼の青年はクオン、リューネの王太子
そして彼が側に侍らせるのは自分の妻だけだろうから、彼女が妻か・・・名前なんだっけ?
「挨拶が遅れて申し訳ありません、僕は日本からヘンリさんの提案でリューネへ訪問に来た、
「カナリアの兄、三鶴です」
「
「あ〜、お前らか ヘンリが兄妹巡りに付き合わされてるって奴等は、ヘンリの相手、お疲れ様」
僕と三鶴が騎士の礼を、紗夜が令嬢の礼を取り名乗ると、ヘンリへの塩対応と打って変わり、なんとも同情的?と言うか温和な態度で労いの言葉を言う
「クオンさん、あまりヘンリさんをイジメたら メ、ですからね?」
「レイ、お前は本当に優しいなぁ〜」
「はわ、クオンさん?!」
クオンのヘンリへの塩対応へ彼の妻である、レイは なんかかわいい言い方でクオンをたしなめるが、僕達が居るのもお構いなしにクオンがレイを抱き締めてイチャ付きだす
さて、僕達は何を見せられているのだろうか?
「今日1日 ぼく の兄妹巡りをして分かったと思うけど、立花の血筋は一途なんだ。伴侶と定めたら絶対に浮気しない、そして甘やかしガチになる」
「そ、そうみたいですね?」
「ユウカさんを見ていて そんな気はしていたけれど・・・これは」
「凄いね」
なんかレイは はわわ しか言っていなくて、癒し系なんだなぁとヘンリの説明を聞きながら思う
まぁ僕より身長は全然高いけれど
「リューネ王太子妃のレイです、よろしくお願いします。えーと、カナリアさん、三鶴さん、紗夜さん!」
「会えて光栄です、レイ王太子妃殿下」
クオンから解放されたレイが、温和な笑みを浮かべて名乗り、僕達の名前を呼んだので、再び騎士の礼を取り返事をすると、何でか また はわわ と言い出す、やっぱり癒し系だな この人
「公式の場でも無いし、そんなに畏まらないでやってくれ。レイも久しぶりに日本人に会えて嬉しいだろうし、少しぐらい話す時間も有ったらいいだろうしな」
「分かりました、その様に」
「よろしく頼む・・・ヘンリ、お前 ちょっと厨房まで行ってお茶セットをかっぱらって来いよ」
「なんで ぼく が・・・自分で行きなよ」
クオンは愛妻家の様で、僕達に肩の力を抜いてレイと話してやって欲しいと お願いされたので了承すると、相変わらずヘンリには塩対応で王子とは思えない言動でヘンリへ言うが、彼女は嫌らしくクオンと軽く言い合いを始める
こうして見ると、思春期の妹と成人した兄の喧嘩に見える、不思議だなぁ