前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
シャルロットがパーソナル障害を患っている事を確信して、少し目線を彼女からズラすとヘンリと目が合い、ヘンリは無言で頷く
これは触れるなって合図だろうと結論付けてスルーする事を決める
「それにしても160層ですか、僕が到達するのは 一体いつになるやら」
「いつかしら? 私が視えたのは、カナリアちゃん とパーティメンバーが階層ボスと死闘を繰り広げている場面だけですもの」
話が一段楽して、少し気持ちに余裕が出来たので、紅茶で喉を潤し
「シャルロットさんは、どの程度 猶予があると思いますか?」
「そうね・・・最長で貴女が高校を卒業するまで、かしら」
「・・・思ったより短いですね」
「そうかしら? 最初に接触する、と言う意味であって 討伐完了 までのリミットでは無いのよ?」
「なるほど」
僕の質問に答えたシャルロットは、優雅に紅茶を飲む
やはり人の上に立つ資質がある人の所作は綺麗だ、コンも黙っているが作法や所作がシャルロットと同等に洗練されていて優雅だ
「念の為に明言しておくと、コンちゃんは特別な事情や事件じゃ無い限りは、コチラの事象へ干渉出来ないの、だからコンちゃんに助っ人の依頼は出来ないのよ」
「すまないね、私も私で諸事情有って、厳しく行動制限が課せられていてね、コチラで戦闘行為が行えないからアドバイスをするぐらいしか出来ないんだ」
「あー、アレですか? 神との契約とか色々なアレ」
「理解が早くて助かるよ、そう言う事」
シャルロットがコンへの助っ人要請が無理な理由を説明し、僕は何となく理解する
コンは立花博士の異次元同位体、恐らく劣化コピーの160階層ボスを一撃死させる能力は有している、しかし彼女はあくまでも隣人の為、僕達の居る時空で戦闘を行うと、時空に歪みが発生して 最悪 第三次統合騒乱が発生してしまう可能性がある
だから、コンは 何かしらの対策をした上で、シャルロットに会いに来ているのだろう、多分だけど 本来のチカラの100分の1以下に能力を制限している、ワカモ基準だと3尾はワカモの3分の1のチカラがある訳だし
「紗夜ちゃん、貴女には 色々と融通して貰えて助かったわ。ありがとう」
「いえ、身内の恥ですし、私も無関係では無かったので」
「それはそうかも知れないけれど、貴女に責任はないわ。全て悪いのはマコよ、本当にあの子は・・・」
「真子か、あの子は 本当に執念深いね? 努力家で信念を持って物事に当たれる芯の強い子なのは認めるけれど、努力の方向性がね」
160階層ボスについて僕達へ伝えられる事を全て話終えた様でシャルロットは、先の 私が考えた最高の
別次元とはいえ、やはり立花博士と同じ様な環境だった様で、コンの世界にもマコが存在し、似たような性格だったのだろうと、容易く想像できた
「今の所、カヅキ君(仮)が無害そうなのは不幸中の幸いだったわ。これで全盛期のカヅキみたいな化け物スペックだったら手に負えなかったわよ」
「文字通り、日本が地図から消えてもおかしくない状況だね。立花なら その命を使い封印なりしそうだけど」
「カヅキならするでしょうね? まさに対消滅だわ」
「ははは・・・無害で良かったです、本当に」
シャルロットとコンが、かなり物騒な事を言うので、うっかり想像してしまって恐怖を感じ、愛想笑いで誤魔化す
本当に無害で良かった、本当に良かった
僕では100% 立花博士に勝てない、多分秒殺 5秒も持たないかも知れない
願わくば、このまま大人しく社会貢献する発明品の開発をしててほしい
そうしたら、紗夜のUAVの強化にもなるしね?