前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
ターニャにマジマジと眼を観察される事、数十秒 僕の両頬から手を離し
「研鑽は怠らない方が良いでしょう、平和な世も永遠とは限りません」
「師匠は心配し過ぎですよ、私達の子や孫 子孫が維持してくれる筈ですし、もしもの時は我々が送り込まれるだけです」
「それもそうですね」
なんか武人みたいなアドバイスをしてくるターニャと、そのターニャをたしなめる様に言う
「え、えーっと・・・自己紹介を、僕はカナリアと言います。イオン様とヴェスタ神から聖女に任命されていますので、機会があれば 再び会うと思います」
「
「お嬢様?」
「ナツ・・・シャルロットの事だよ」
「なるほど」
人の礼儀として名乗るのが筋なので自己紹介すると、ターニャは淑女然と名乗りを返してきて、そんな事を言うので お嬢様って誰?となっていると立花博士が教えてくれる、ラスボス顔だけど本当に優しい人だなぁ
「1時間程前に会ってきましたが、元気な様子でしたよ」
「そうですか、それは何よりです」
「ただ・・・パーソナル障害を患っている様子で、少し危うさを感じました」
「お労しや お嬢様・・・カヅキ、なぜ何もしなかったのですか?」
「人聞きの悪い、しなかった のではなく、出来なかった と何度も説明しましたよね? 師匠、霊体でボケたんですか?」
なんとなくシャルロットの話をしたら喜んで貰えそうな気がしたので、元気だった旨とパーソナル障害の懸念を告げると、何故か立花博士に飛び火して、再び2人が掴み合いへ移行してしまう
僕は選択を間違えたのかな?
「核仕様の地雷なんて、誰が触れると? 私の寿命じゃ対抗出来なかったんですよ!!」
「言い訳無用!
「だから、話を聞けクソババア! 命を惜しんでねーよ、足りねーって言ってんだよクソババア!!」
「僕は何を見せられているんだろう?」
なんかよく分からないけど、プロレスの力比べみたいな構図で拮抗状態を維持しながら喧嘩を始めたターニャと立花博士を見て、思わず呟いてしまう・・・立花博士、口悪いなぁ
「全く・・・コイツらは・・・」
「カナリア、その2人は無視して良いよ」
頭が痛そうな表情のナズナと、父親に撫でられて御満悦のヘンリが隣にやってきて言うので、言う通りに無視する事にして
「僕はカナリアと言います」
「ナズナだ、ヘンリと仲良くしてくれて感謝する」
「いえ、いつもお世話になっているのは僕の方ですから」
「そうか? それでも感謝を。ヘンリは特殊な存在で友人が出来なかったからな、親としては心配だったんだ」
そう言うとナズナは優しい手付きでヘンリを撫でて言う、その表情は慈愛に満ちていて、本当に心配していたのだと理解する
「
「僕は死ぬまでヘンリさんと、友達で居るつもりです。一時なんて・・・」
「あ、あぁ・・・すまない、俺は言葉が足らないと良くシャル…妻にも怒られていたのを忘れていた、そう言う意味じゃない・・・ヘンリは常人の数倍から数百倍の時を生きる筈だから、定命のカナリアは先に寿命で死んでしまうんだ」
「な、なるほど?」
僕の勘違いに腹を立てる事もなくナズナは丁寧に説明してくれる、ヘンリが めちゃくちゃ長生きと言う意味ならば、一時と言った理由も理解出来る
その理屈だと、僕は先に寿命で死ぬのは間違い無いしね?
人間はいつかは死ぬ、不老不死なんて存在しないし、僕はいらない
限られた命だからこそ、楽しいのだろうしね?