前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
リューネ旅行の思い出話とコメントを拾い2時間程 配信が経過した頃、不意に携帯に通知が来たので見ると、
「どうやらゲリラ配信がCEOにバレた見たいです、これから出頭しますので、今日はここまでとしたいと思います。お付き合いありがとうございました」
【やっぱ出頭命令が来たかw】
【仕方ないねw】
【CEO、あんま強く叱らないであげてw】
なんだか優しい視聴者に感謝しつつライブ配信を停止させて、片付けを始め30分程で終わらせて荷物を背負って事務所へ出頭する
「お帰りなさい、カナリアちゃん。いやぁ大胆だねぇ?」
「何がですか? 」
「いやぁゲリラ配信、1人で配信開始から終了まで出来たじゃん?」
「まぁ、そのぐらいなら? 」
デスク区画で常人の3倍のスピードで仕事をしている渚が笑いながら言ってきたので、そう返すと
「何回か見ただけで覚えたの? 凄いね」
「そうですか? あとは調べたら大概の事は分かるじゃ無いですか?」
「情報社会だねぇ」
「そうですね」
「と、言う訳で お嬢が備品保管庫で待ってるよ」
「はい」
渚は僕を褒めた後、紗夜の元へ行く様に言う、これが上げて落とす手法か
そんなくだらない事を考えつつ奥へと進み、備品保管庫へと入ると
これは怒られないパターンかな?
「お帰りなさいカナリアちゃん、速かったわね」
「配信終了後に出頭する様にメッセージが来たので、なるはや で片付けてきました」
「そう、別に急ぎでは無かったのだけど・・・勘違いさせてしまったわね、ごめんなさい」
「いえ、僕としては怒られる覚悟で出頭したので」
「怒る?私が、カナリアちゃんを? あぁ、何も言わずにゲリラ配信をした事には思う所がない訳ではないけれど、それは次からは一言 渚なり
そう言うと紗夜は微笑み、僕を抱きしめる。やはり紗夜は優しい
僕の偏った知識的に、予定外の配信は 結構怒られそうだけど、そうじゃないみたいだ、次からは誰かに一言 言ってからゲリラ配信はしよう
よくよく考えなくても、カメラドローンはステラ・アークの備品だしね、うん
「さて、カナリアちゃん。本題に入るわね?」
「はい、なんですか?」
「事務所開設以来、ステラ・アーク宛に、カナリアちゃんへの要望のDMが山程来ている訳なのだけど、その中に『カナリアちゃんの歌が聞きたい』と言うのが相当数来ているのよ」
「え? 僕の、ですか?」
「えぇ、カナリアちゃんの、よ」
紗夜は僕を抱き締めたままで、本題へ入り そんな事を言う
ふむ、紗夜の母性を堪能するのは罠だった様だ、無念
まぁそれはそれとして、僕が配信で歌を披露したのは黒甲冑戦での1度だけ、戦闘前までのコメントが流れる速度を考えると、相当同接数は多かったとは思うけど、覚えられていたとは
「結論から述べると、カナリアちゃんにはオリジナル曲を歌って貰うわ」
「あの・・・もしかしなくても、既に動いてますよね?」
「えぇ、少なくとも1月中には歌詞もメロディもサンプルが来る予定になっているわ」
「そうなんですね? えっと・・・紗夜ちゃん? 僕ってダンジョン配信者の筈なのですが?」
「歌って踊れて戦えるアイドル ダンジョン配信者も斬新で良いじゃない」
「あ、はい」
なんというか、これまで方向性から何から紗夜や渚・鷹樹に丸投げしていたツケが回ってきた気がする
歌って踊れて戦えるアイドル ダンジョン配信者は確かに斬新だと思うけど、少し尖り過ぎじゃないかな?って思ったりする
だけど、既にプロジェクトは進み出してしまっているのだから、僕のワガママで止める訳にもいかない
既に諭吉が行列で大移動してるだろうしね? うん