前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信   作:銭湯妖精 島風

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24. 初めての撮影

 

 

 

春休みも片手で数えられる程になった今日この頃、流石に試作品のカメラで撮影をする訳にはいかない為、僕目線からは高そうなカメラがギルドのトレーニングルームに複数設置されていて、その中心に魔法陣の描かれたシートが鎮座している

 

ワクワクするなぁ〜

 

 

「1回 鷹樹(たかき)さんで実験してあるから安心して? カナリアちゃん」

 

 

「分かりました、紗夜(さや)さん」

 

 

今日、トレーニングルームは貸切で僕達 ステラ・アークのメンツしか居ないので、肩の力を抜き紗夜に答える

 

 

先日、リューネ式魔武器生成魔法陣が正常に動くかの実験台にされた鷹樹は、満足気にクレイモアを持って眺めている、嬉しいのは分かるけど何しに来たんだ?

 

 

「お嬢、カナリアちゃん、撮影準備OK 撮影開始」

 

 

「始めましょうか」

 

 

「はい」

 

 

紗夜が鷹樹の隣まで下がったのを確認して、僕は流石に鷹樹の様にフルオープンで配信する事に抵抗を感じたので、3Dマスクをしてから魔法陣の真ん中に立ち、手に持つ魔鉱石と足元の魔法陣へ目を閉じ意識を集中する

 

 

イオン様とヴェスタ神から聖女に任命されてから自分の内に流れる魔力を感じ取る事が出来る様になったので、ゆっくり確実に魔力を循環させて行く

 

 

Gott, erbarme dich meiner(神よ、慈悲を与え賜え)

 

 

目を閉じているにも関わらず眩しさを感じる中、僕は空へ魔鉱石を捧げる様に持ち上げると、一段と光り輝き僕を光が包み

 

 

『僕からは君と仲間の障害を払い戦う 矛のチカラを』

 

『私からは貴女と仲間を癒し護る 盾のチカラを』

 

 

ヴェスタ神とイオン様の声が聞こえ光が収まり目を開けると、紗夜チョイスの長袖の戦闘服を着ていた筈の僕は、ノースリーブの白を基調にした如何にも聖女が着ていそうな法衣を身に纏っていた

 

うん? 不思議と寒く無いな?

 

 

 

 

そして左手(ききて)に草花をモチーフにしたエングレーブが施された銃剣付きトレンチガンを持っている

 

 

「・・・ひとまずは無事に終わった、かな? 」

 

 

2つ同時に生成したせいか、疲労感を感じつつ 次の手順を思い出す

 

 

「確か、名前をつけないと・・・えーっと・・・」

 

 

疲労からか少し鈍い思考を頑張って回転させ名前を考える、魔武器は名付けをしないと完成せず、チカラを発揮出来ないからだ

 

 

「法衣をローレライ、トレンチガンをフロッティと名付けよう」

 

 

僕が名付けると、一瞬光り多分 全行程が終了したので、振り返ると紗夜が頷いたので、魔法陣から出て彼女の方へ歩くと

 

 

「カメラ切りました お嬢、喋っていいですよ」

 

 

「ご苦労様 (なぎさ)、お疲れ様カナリアちゃん」

 

 

「ありがとうございます」

 

 

「大丈夫?」

 

 

「なんか、急に眠くなってきて」

 

 

相変わらず仕事が出来る篁の声を聞き彼女を労った後、僕も労ってくれ彼女の質問に返答する

 

やばい、凄く眠たいどうしよう。こんなに睡魔が襲ってくるのは初めてだ

 

 

ふらふら と睡魔に抗いつつ紗夜に歩み寄り身を寄せると、彼女は迷わずに僕を受け止めて抱きしめてくれる、ありがたや ありがたや

 

 

「ちょちょっカナリアちゃん? ほんと大丈夫? 」

 

 

「多分、ダメじゃないか? やっぱ2つ同時の魔武器生成は体力も魔力も大量消費するみたいだな? その様子だと 8割夢の世界に足突っ込んでるぞ、ソイツ 」

 

 

「なら仕方ないわね、私は一旦 事務所へ戻るわ、貴方は渚と撤収お願い」

 

 

「了解、妹をよろしくな」

 

 

「えぇ任せて? ってカナリアちゃん軽っ軽すぎじゃない? 」

 

 

あー紗夜さんに抱かれるのは良い心地だなぁ とか夢現な感想を呑気に抱いていると、紗夜と鷹樹の会話が聞こえ気がするが、もう睡魔が凄くて認識が出来ない

 

 

なんか運ばれてる気もするけど、紗夜なら大丈夫だろうから身を任せよう、それに睡魔に抗うのも限界だしね

 

 

そう何の自慢にもならない事を考えた瞬間、僕は寝落ちした

 

 

 





【鷹樹は魔武器を獲得しました】
【カナリアは魔武器 ローレライを獲得しました】

【挿絵表示】

【カナリアは魔武器 フロッティを獲得しました】
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