前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
ステラ・アーク デスクエリアの奥にある通路を通り、数えて7つ目の頑丈な鉄扉を開けて入室すると、設営班5名程が撮影班2名とカメラの調整をしているのが見え、
「お待たせ三鶴ちゃん、待った?」
「まだ予定より少し早いから問題ないよ、カナリア」
「そう見たいだね?」
ステラ・アーク 第3撮影部屋、この部屋は第1・第2と違い室内で ある程度動き回っても大丈夫な様に設定されている
具体的には、若宮ギルドのトレーニングルームと同じ設定の部屋、という訳だ、つまり室内でフロッティを撃って大丈夫な部屋なのである
その他に、第1・第2と違い 体育館くらいに広い
「準備が終わったみたいだね」
「皆さん、お疲れ様です」
設営班と撮影班の準備が終わったと、リーダーっぽい人が三鶴に報告しにきたので、労いの言葉をかけてから聖女フォームへ変身?して目張りがされてる位置へ移動すると、何故か三鶴も僕と同じ様に移動してきて隣に立つ
「三鶴ちゃん、なんで隣に?」
「CEOの代わりに出演する為だよ?」
「・・・マネージャーの仕事の範疇じゃ無い気がするんだけど?」
「それを決めるのは君や僕じゃなくて社長だよ、カナリア」
「くっ・・・確かに」
「君、寝る前に映画見たでしょ?」
「え? あ、うん。冒頭少しだけ」
三鶴に理由を尋ねると、なんとも納得しか出来ない理由を述べてくれたので、少し芝居掛かったオーバーリアクションを取ると、三鶴は微笑みを浮かべたまま的確に昨夜の行動を言い当ててくる、流石はプロの実兄だ
文字通り僕を産まれた時から知ってる兄は伊達ではないし、三鶴は3兄の中でも 僕と過ごしている時間が特に長い訳なので
「まぁ今日の撮影に関しては画角外からでも問題なさそうだけど、僕が居た方が絵面的に愉快になるし、指示しやすいしね」
「まぁ三鶴ちゃんが良いなら僕は構わないけど・・・顔出しになるよ? あ、でも撮影か、あとでモザイク入れて貰う?」
「ううん、
「あ、紙袋じゃ無いんだね?」
「それは僕も思ったけどね? うん」
三鶴の説明に一旦納得しておき、気になった事を尋ねると三鶴は緑の目出し帽を取り出して見せてきて、僕は紙袋じゃないんだな? と思い口に出すと、三鶴も同意してくれる
それはそれとして、目出し帽の額の部分に3と刺繍?がされているのは、なかなか芸が細かい と感じる
「それじゃ、撮影を始めようか」
「そうだね? あ、撮影中はなんて呼ぶ? 名前は出さない方がいいよね?」
「ん〜 面倒だし、いつものままで構わないよ」
「・・・三鶴ちゃんが、そう言うなら」
なんと言うか、肝が据わっているのか そんな事をのたまう三男に少し呆れてつつ、本人が言うなら仕方ないので色々と飲み込んでおく
そんな訳で、三鶴が目出し帽を被って撮影班に合図を送ると、撮影開始の合図が帰ってきたので
「皆さん ごきげんよう、ステラ・アーク 0期生 カナリアです」
「やぁ初めまして、カナリアのマネージャー 三鶴だよ。視聴者の皆んなには赤スパの実兄と言ったら分かって貰えるかな?」
カメラに向かい開始の口上を述べると、三鶴の自己紹介が これ以上にないインパクトの有る出来事を出してくる、それは伝説だか視聴者の大半は知ってる事だよ、特に検索してないのに プライベートで使ってる僕のアカウントへのオススメに切り抜きショートが出てくるぐらいだしね、もう拡散に拡散されまくってるに違いない
いや、本当にアレが原因でスパチャを出来ない設定にしたと言っても過言じゃない、それについては三鶴は反省するべきだと思う
まぁ三鶴は僕が何を言っても微笑みを崩さずに全く反省とかしないのだけどね?
流石はシスコンを極めし男だ