前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
ベーコンの仕込みをして1週間、3月に突入し冬の寒さも多少マシになってきた気がする、多分気のせいだけど
そんな訳で
「視聴者のみなさん こんにちは、今日は後編となります。 1週間前に仕込んだ肉を流水で綺麗に洗います」
「こういう時、水魔法は便利だな」
「確かに」
水玉を作り、そこから水を適量垂らして水道代わりに使って仕込み肉を洗って、洗い終わったら巨大ボウルへ入れ流水で塩抜きをする
下は土だし、簡易キッキンのテーブルだから濡れて平気なので、もう色々と気にせずに垂れ流す、此処に来る探索者もいないしね?
「では、2時間程 塩抜きの時間になります」
「塩抜きが足らないと塩辛くなるので注意だ」
そんな訳で僕は簡易キッチンから少し離れた場所へ移動して、燻製機の設置をする 量が量なので燻製機も大きめのダンボールで多層構造のを組み立てる
「ん? アレ? 誰か来てる?」
「毎回の事だが簡易結界は設置しているから、探索者だな?」
「そうだね? ん〜 此処、攻略ルートから外れているからヘンリさん以外と遭遇した事ないんだけど・・・まぁ そういう偶然もあるかな? 」
「そうだな、主の様にダンジョンキャンプをしに来た可能性もあるだろうし」
「あー、確かに? 冬キャンは下手したら死ぬしね? 此処なら冬キャンより安心だね」
反響定位に動体反応を感知し、珍しい事もあるなぁ と思いつつワカモと会話する
僕個人の考え方だけど、アバターにコンバートしてるダンジョン内・・・若宮ダンジョン1層に限定すれば、冬山とかのキャンプ場より安心・安全にキャンプ出来ると思う
凍死のリスクも無いし、簡易結界でモンスターの襲撃も ほぼゼロに出来るし、多少の粗相をしてもダンジョンの自浄能力でリカバリが効く
予期せぬトラブルが起こったら最悪ログアウトして、ギルド職員にヘルプ要請も出来るしね?
「やぁ、ぼく だよ」
「あぁ、ヘンリさんでしたか。戻って来てたんですね」
「うん、昨日ね」
軟体生物と化したユウカを引き連れてリューネへ帰国していたヘンリが茂みの中からヌッと出てきたので、挨拶?を交わしておく
「それで、何故 死人のナズナさんが此処に?」
「
「あぁ、なるほど? 僕は体感無いですけど、ヘンリさんは波長が合わないと声も表情も届かないんでしたね? こんなに綺麗な声と顔をしているのに、勿体ない」
「カナリア、ド直球は流石に照れる」
「え? いや、事実ですから?」
「ヘンリが幸せそうで何よりだ」
隠世で対面したことのあるヘンリの父親であるナズナがヘンリに続き茂みから出て来たので、尋ねると そんな返答が帰ってきた
ヘンリの言う降霊術は、多分
英霊召喚とか
まぁナズナがヘンリを見て満足そうだし、良いかな? 僕がどうこう言う通りもないし?
「何故ここに? 写真撮影だけなら事務所でも良いんじゃ?」
「それは単純に母様に探知されない様に、だよ?」
「・・・ん? 何でですか?」
「ほら、母様って今パーソナル障害を患っているじゃない? だから今の母様に父様が捕捉されると、下手したら終末大戦になって国というか、地球自体無くなる」
「・・・あ、あーーー理解しました」
ヘンリの返答を聞き、僕は理解する
シャルロットが理性を失い暴れたら大惨事間違いなしだと、そして止めるには彼女を殺すしかなく、対話で戻せる人間は既に死人な事を理解する
あー、だからこそリューネで半軟禁状態なんだな、うん