前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
春休みとはいえ平日な為か対向車も殆ど見られずに、山道を順調に走り抜けていく、やっぱり山の中は気持ちいい
「不躾な質問になるかもしれませんが、渚さんの旦那さんってどんな人なんですか?」
「ウチの旦那? 珍しいね、カナリアちゃんが私に関わる事を聞いてくるの」
「そうですかね?」
「そうだよ、あーでも 私と外で会う事もないから? 君って公私の線引きがあるもんね」
「・・・そうかもしれません」
確かに、僕は無意識に公私の線引きをしていた様に思う、
これは少しダメな気がするので、時間を作って共通の趣味で交友を深めた方が良い、向こう2年はステラ・アークで配信者をするつもりだしね?
「これからはスケジュール調整して、私達でツーリングをしましょうか」
「名案っすね お嬢、せっかく私達はライダーなんで、そうしましょう」
「そうですね、よろしくお願いします」
紗夜が僕の考えている事を読んだのか、そんな提案をしてきたので僕も便乗して乗っかっておく
これが渡りに船、と言うヤツだろう多分
「で、えーっと・・・私の旦那の事だっけ?」
「あ、はい。どんな人なんですか? 出発前にツーリング同好会に所属していた、と言ってたじゃないですか?」
「そうそう、よく覚えてるね? カナリアちゃん」
なんだか今後の事が丸く纏まった所で渚が、僕の質問へ道を正したので、改めて質問すると、渚は 相槌をうち
「私の旦那は名前がユウヤ、若宮ギルド所属ヴァンツァーパイロットをしてるよ」
「ヴァンツァーパイロットって事は・・・」
「君のお父さんの部下? いや教え子? になるのかな? 」
「なるほど」
「語弊を恐れずに彼を称するならば、とても生きの良い青年よ」
「ははは、お嬢 言いますねぇ〜」
渚が僕の質問へ答え始め、彼女の旦那であるユウヤがヴァンツァーパイロットである事を知る
僕の父と同じ、命懸けの仕事だ。純粋に尊敬する
そして紗夜は会った事がある様で、ユウヤを そんな様に言い渚はカラカラと笑う、良いのか? それは
「ユウヤは昔から負けん気が強かったからね、あと喧嘩っ早いし曲がった事が嫌い、その癖 クール振りたい難儀な性格をしていてね」
「少年漫画の主人公みたいですね?」
「ははは、確かにね? 」
「口は少々悪いけれど・・・確かに少年漫画なら彼が主人公ね」
ユウヤの話を軽く聞いただけで、なんか少年漫画に居そうな主人公の設定に聞こえてしまう、正直 一度会ってみたいな
「カナリアちゃんは、なんでそんな難儀そうなのと結婚したんだ? と思うかも知れないけど、その難儀なのが可愛いからだよ。自慢じゃないけど、私は変わり者の自覚しかないからね」
「変わり者か否かで言うと、間違いなく変わり者なのは僕も認めますよ渚さん、まぁ僕も変わり者枠でしょうしね?」
「変わり者同士、もう少し仲良くしようよ カナリアちゃん」
「そうですね、渚さん」
「貴女達が仲良くなる事は望ましいけれど、折り合いを付けるポイントが変わり者なのは、なんなのかしら?」
「それは言わないのが花ですよ、お嬢」
渚は変わり者の自覚がある様で、そんな事を言い僕と友情を育む約束をすると、紗夜がツッコミを入れてくる
なんか、こういうのも悪くない。普段小動物・マスコット扱いばかりされていて、あまり対等な立ち位置で馬鹿話もしてないから、本当に悪くない
願わくば、少しでも長くこの関係が続いて欲しい
いつか、渚の言うツーリング同好会の面々とも走ってみたいしね?