前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信   作:銭湯妖精 島風

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285. 慰労旅行 14

 

 

そんな訳で大変そうなワカモを眺めつつ温泉を堪能していると

 

「露天風呂もあるのだけど、行きましょう?」

 

「ワカモちゃん、私達は露天風呂に行くね〜」

 

「承知した」

 

 

僕の返事を聞く前に紗夜(さや)は、僕を抱き上げて湯船から出て露天風呂へと移動を始め、(なぎさ)がワカモに一言 伝えて僕達の後を追っている

 

 

「当たり前ですが、流石に全裸だと露天風呂は寒いですね」

 

「文字通り全裸だものね、カナリアちゃん」

 

「そうですね」

 

僕の呟きに紗夜が言う、紗夜や渚と違い僕はタオルを身体に巻いてないから文字通りの全裸なので、その分 防御力が低い、多分

 

 

それから露天風呂に浸かる訳だけど、何故か紗夜の膝の上に乗せられる

 

いや、まぁ丁度良い高さになったけどね?

 

 

「露天風呂だけあって、内風呂より少し温度が高いわね」

 

「そうですね、のぼせない様にしないと」

 

「お嬢、次は私ですからね?」

 

「それは約束出来ないわね、カナリアちゃん次第だもの」

 

 

渚のクレーム?に紗夜の謎のドヤ顔をしていそうな声を聞きつつ露天風呂を堪能する、紗夜の母性も心地良いし眠りそう

 

 

「やっぱり温泉は凄いなぁ、デスクワークで凝った肩が軽くなってる」

 

「確かに、そうね? ここの温泉の効能だったかしら?」

 

「血流促進とか、そんな感じで解れてるんじゃないっすかね?」

 

「なるほど、それは有るわね」

 

 

デスクワーク中心の2人は共通認識の肩こりの話をしていて、やっぱ温泉スゲー的な感じで着地している所に、漸く手入れが終わったらしきワカモが現れる

 

その尻尾は濡れて当社比4分の1ぐらいの細さになっていて、少し面白いなぁと思うが、少々眠気に襲われ始めているので黙っておく

 

 

「可能性の話だが、主が湯に漬かっているのも原因かも知れぬぞ?」

 

「どういう事かしら?」

 

「主が聖水を生成出来るのは知っているな? 」

 

「えぇ、初期スキルだもの、把握しているわ」

 

 

渚の隣に座り肩まで浸かったワカモが、そんな事を言い紗夜が反応し尋ね会話が交わされる

 

 

「では、主が水魔法を使うと強制的に聖水へ変容している事は? 」

 

「え? そうなの?」

 

「・・・カナリアちゃん自身が知らない事を私達が知っている訳が無いじゃ無い」

 

「はは、そうだな?」

 

 

ワカモは楽しそうに会話を続けて、僕自身が知らない事を口にして少し驚いてしまう

 

 

「カナリアちゃんの魔力は蠱毒の壺で濃度が尋常ではない、その上で聖女補正で消費魔力量軽減されていて、消費より生成量が上回っている・・・カナリアちゃんの体内の水分は魔力の影響をモロに受ける?」

 

「お? 流石は渚、良い考察だな。正解だ」

 

 

今まで黙っていた渚が自身の考察を口にするとワカモが彼女を褒めるが、僕にはイマイチ理解出来ずにいたので

 

 

「それと温泉の関係性は?」

 

「少々言い方に語弊がありそうだが、敢えて言うと・・・主の汗や漏れ出た魔力により、この露天風呂は聖水に変容しだしている可能性がある、と言っている」

 

「いやいや、まさか」

 

「聖導教会 聖女は魔や邪を聖なる御技で退け、汚染された領域を浄化する者だ、つまり意識・無意識に関係なく息をすれば場を清め浄化する」

 

 

ワカモは愉快そうな表情をしたまま説明を続けるので、僕は冗談で言っていると思ったのだが、説明は納得しか出来ない内容だった

 

 

「戸惑う気持ちも分かる、しかしだな主よ、熊とコンニチワした際に奴は主の配下に加えてくれ、と志願したのだぞ?」

 

「・・・確かに、そうだね」

 

「この先、カナリアちゃんのレベルが上がれば上がるほど、私達は その恩恵を受ける、と?」

 

「左様」

 

「うへぇ〜聖女って凄いなぁ」

 

 

ワカモの説明は説得力があり、否定が出来ない

 

しかし、よくよく考えたら別にデメリットは無い気がしてきたし、気にしなくて良い気もしてきた

 

いや、まぁ流石に汗とかを他人に舐められたりしたら嫌だけどね? そんな変態は身近には居ないし、居たとしてもワカモや紗夜・渚が排除してくれる筈だ

 

 

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