前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
そんな事をボヤきつつ慎重に歩を進めていると、甲高い女性の悲鳴が聞こえ僕は悲鳴の聞こえた方へ走る
2つ目の角を曲がると、緑色の肌をした小学生低学年ぐらいの背丈の人型のモンスター、一般的にゴブリンと呼ばれるソレが女性に襲い掛かろうとしている所だった
数は3体、距離は約20mで僕もゴブリンも20歩も有れば互いに手が届いてしまう距離だ、それ故に少々覚悟をしなければならない
足を止めて深呼吸し左手に持つ投石紐に缶コーヒーをセットしブン回し加速し、力一杯振り抜き1番僕側に立っているゴブリンの頭を砕く
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「よし、ヒット・・・今なんか聞こえて、缶コーヒーの威力強くなってる気がするけど、まぁ良いか」
頭部が砕かれ地面に伏し魔力の光子になり霧散していくゴブリンだった物を見つつ鞄から次の缶コーヒーを取り出し再装填して再び投石紐を回しながら
「お姉さん、そのまま地面に伏せて置いて下さい、誤射して当たったら 当たり所が悪いと先程のゴブリンみたいに頭が陥没するので」
「わ、わかったわー」
僕より少し年上の様子のお姉さんは、可能な限り平べったくなり頭を両手で庇う体勢を取ってくれるので、僕としては かなりやりやすい
「さて・・・君らを退治しないと、ね?」
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2投目を放つと先程と同様にゴブリンの頭にクリティカルヒットし撃破する事が出来た
これであと1体なのだが・・・流石に3回目は当たらないだろうなぁ
ゴブリン1と2が手にしていた粗末な棍棒と剣の様な物が地面に転がっているのを見つけ、3つ目の缶コーヒーを投石紐にセットして回して最後のゴブリン3を警戒する
ゴブリン3が持つのは石斧の様な物、ゴブリンの知能レベルは幼稚園児〜小学生低学年ぐらいと言われている
見た目に反してチカラは強いが、防御面は人間同様 脆弱な為、単体での脅威はモンスターの中では低めだが、ゴブリンは基本的に2体以上の群れで行動する性質がある、個として弱くても道具を作り使用する知能と群れとして行動するチカラがゴブリンの強さ、と言える
故に、対ゴブリン戦術は、先手必勝の遠距離からの奇襲
「混乱に乗じての殲滅」
3投目を放つが、予想通りゴブリン3は缶コーヒーを躱しネッチョリとした笑みを浮かべ僕の方へ駆けてくる
僕とゴブリン3の間の距離は約20m、投石紐に再度缶コーヒーをセットし4投目を放つには時間が足りない、それをゴブリン3は理解している、故に無防備な僕を嬲れると思って嫌らしい笑みを浮かべ、僕へ襲い掛かる事を選択した
「予習復習はしっかりしないとダメだぜ?ゴブリン君?」
ゴブリン3が振り下ろした石斧をスウェーで躱し、缶コーヒー7本+αが入った鞄をゴブリン3の顔面にフルスイングしカウンターを決め、呻き声を上げて居るゴブリン3を横目に駆け足で鉄剣を拾いに行って感覚を確かめ振り向き
「寝てれば良いのに」
ヨロヨロと立ち上がって恨めしそうに僕を睨むゴブリン3を挑発すると、激昂したゴブリン3が石斧を振り回しながら突っ込んできて隙だらけだったので、サクッと鉄剣で頭を叩き割り撃破する
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[リザルトを開始します]
「終わりましたよ、お姉さん。怪我は無いですか?」
「え?え、えぇ・・・大丈夫、ありがとう」
「それは良かった、あ、缶コーヒー飲みます?」
「え? い、いえ、大丈夫よ、ありがと」
なんか空耳が聞こえてるけど無視して、お姉さんを立たせて怪我が無いか一通り見て怪我がない事を確認し、ゴブリンからドロップした魔石を拾う
理屈は分からないが、ダンジョン内でモンスターを倒すとアイテムがドロップする、ゴブリンとか非食用だと主に魔石・武器・アクセサリー類、獣系の食用可だと肉・革・爪・牙とか、モンスターから素材やら強化素材やら色々とドロップする訳だ
そしてドロップ品は専門の買取店があって、換金ができる
そんな訳でドロップ品の品定めをし、紫色の魔石3個と黒鉄色をした拳サイズの石、ゴブリン1〜3の武器をゲットした