前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
そんなこんな父と2人でドラム缶風呂の設置位置を相談していると
「お帰りなさい、どうやら説得出来たみたいね」
「あぁ、なんとかな? 」
「汚れ方を見るに、熊には勝てたのね」
「え? なんで見ただけで分かるの?」
【マッマ、スゲー】
【カナリアちゃんが驚いてるのに、パッパは普通なのなんでw】
【やはり慣れてるのか?w】
熊と相撲をとった場所はテントを挟んでいるので、直視が難しい位置な上に それなりの距離があるからよく見えない筈だし、母の性格的に 僕達を心配して見守るとかなく、焚き火を眺めながら のんびり していた筈、それ故に僕は驚いてしまう
「そうね、私が元探索者なのは知っているわよね?」
「それは、うん」
「些細な情報から最適解を導く事に慣れているのよ、今はデスクワーク中心だけれど、30年ぐらいは最前線にいた自負があるのよ」
「なるほど?」
【マッマは歴戦の勇士】
【それなりに強い筈のカナリアちゃんが手も足も出ないからなぁw】
【舐めプして動かないしねw】
最前線で培った観察眼で些細な異変も見逃さない、それが母の強さの秘訣の一端なんだろう
母の使用属性は水と派生の氷、オーシア・ベルカ・リューネの魔法大国でも適性を持つのは基本的に1属性+派生 ぐらいで、2つの属性を有する事は稀で数百人に1人とかだ
まぁ適性を持っていなくても訓練次第では習得出来なくもないらしいけど、それをするぐらいなら適性属性に注力して極限まで育てる方が良い
「それで? 2人で地面を見てどうしたのかしら?」
「あぁ、汗をかいてしまったから、ドラム缶風呂に入ろうと思ってな」
「そう・・・いい考えね」
【流石はカナリアちゃんのマッマだなw】
【ノリノリやんけw】
【サムズアップしてるの草】
母は本題を切り出し、父が素直に答え母は賛同する、流石は僕の両親なだけある、ノリが軽い
「でも、色々と対策しないとダメだから考えてる所」
「ここは直火禁止だものね? 」
「そうそう」
「なら、私がやりましょうか?」
「え?」
【微笑みのマッマ】
【キョトンとしてるカナリアちゃん かわよ】
【マッマって水・氷使いじゃ?】
ドラム缶と台座のブロックを収納魔法から取り出し、父に組んで貰いながら母との会話をしていると、そんな事を言われ頭に???が咲き乱れる
そう母の属性は水・氷、湯を沸かす為の火・炎の適性はないし、僕の様に土に適性を持っていないので、無茶苦茶暴論魔法行使で燃料を生成も出来ない・・・いや、出来なくも無いけど吹き飛びそう
「どうやるんだろう? と思っているわね?」
「うん」
「難しい理屈ではないわ、水を氷へ変容させられるなら、逆も出来ると思わない?」
「・・・言いたい事は分かるよ? 分かるけど」
「良い? カナリア、固定観念に囚われてはダメよ」
【理屈としては理解出来る】
【冷たくして凍るなら、熱くして湯になる訳ね】
【確かに、そうだけども】
僕が困惑していると、母はドヤ顔気味に言ってのける
確かに理屈では理解出来る、出来るけど 問題は その技術が言うほど簡単では無い、と言う所だ
単純な話、製氷機でお湯を作れるか? という事な訳で、系統は同じでも真逆に位置する技術だと思う
「百聞は一見にしかず、と言うし 此処はママに任せなさい」
「あ、はい」
「貴女はCEOとスタッフとメイドと、お茶でも飲んでいなさい」
「うん、分かったよ お母さん」
【カナリアちゃんのママだけあってマイペースだなw】
【マッマに任せてゆっくりしなされw】
【あのカナリアちゃんが、圧倒されてるしなぁw】
僕は母の言葉に従い、
僕も結構マイペースな自身があるけど、母も僕に負けず劣らずマイペースだと思う、とはいえ尊敬しているから悪くは言わないけどね?
まぉ強いて言えば、いい加減 可愛すぎる服を僕に着せようとするのは辞めて欲しいぐらいかな?
総じて着にくい・脱ぎにくい系なんだよね、うん