前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
なんとか初ライブ配信を終えた僕は、事務所のミーティング区画に僕を含めたステラ・アーク従業員4名全て・・・いや
「まずは初ライブ配信完走お疲れ様、カナリアちゃん」
「ありがとうございます、
そう言い優しく微笑む紗夜に、僕も微笑み返すと彼女の隣に座る篁にも被弾した様で微振動して息が荒くする、ちなみに鷹樹は慣れているのでシラフで僕の頭を撫でている、いつもの事だ
「少し喋り過ぎそうな危うい場面も有ったが、初ライブ配信という事を加味すれば合格だと、俺は思う」
「ありがとう鷹ちゃん」
「そうね、その辺りは次からの課題としましょう。それに私も充分に成功した、と思っているわ・・・
「はい、お嬢。 ライブ配信終了から約1時間程度であるものの、我々の想定を超えるスピードで拡散されています。主流掲示板でも概ね好評ですね」
鷹樹の評価を聞き お礼を言うと紗夜も評価を言い成功判定をし、相変わらずスイッチが入ると出来る女性へ進化する
「SNS 及び 配信サイトにアップした自己紹介動画と魔武器生成動画、ライブ配信アーカイブの再生数が急速に伸びている事も確認されています、グラフは此方」
「なんだこりゃ・・・」
篁がタブレットPCを机の上に置き、僕達に再生数グラフを見せてくれ、鷹樹がグラフを見て引き気味で呟く
それも仕方ない、こんな伸び方するなんて予想していなかったのだから
「さっきも言ったけれど、ライブ配信は大成功と言って差し支えないわ。この先の展開も私と渚、鷹樹さんで相談しておくから安心してちょうだい、カナリアちゃん」
「そうですね、信じて従います。紗夜さん」
「ま、つってもダンジョンでやる事なんて皆んなやってるから、この先ずっと順調かは分からないけどな?」
「そうね、カナリアちゃんの可愛さだけではリスナーを繋ぎ止め続ける事は出来ない可能性も充分あるわ、キチンと理解しているわよ?」
「なら良いけどよ」
常々感じている事だけど、紗夜は本当に高校生か? と思う。実は僕の様な転生者の可能性もあるかも知れない
そう思ってしまう程、紗夜は堂々と歳上だろうと接し対等に会話をしている、身体に精神が引っ張られて精神年齢が低い僕とは大違いだ
「ひとまずは予定通りに、ダンジョン探索者初心者講座の撮影をして動画を出して行きましょう」
「鷹ちゃんを先生役に、僕が生徒として探索者として必要な事を学んで行きながらダンジョン1層を攻略するヤツですね」
「えぇ、意外と探索者としての知識は暗黙の了解みたいな所があるし、渚に探して貰ったけれど日本においては解説や初心者向けの動画は無かったわ」
そう、オーシア・ベルカ・リューネと日本ではダンジョンへの認識に若干の差が存在する
ダンジョンは貴重な資源回収の場である、この事は全国共通なのだが ダンジョンの特異性故に、日本においてはエンタメの要素が強く、先の3国では若者 主に学生の鍛錬の場であると言う要素が強い
だから先の3国では初心者・・・剣を握って間もない者向けの基本的な構えや剣の握り方などの動画が充実していたりする
日本人も大概 戦闘民族の末裔ではあるが、現在進行形の戦闘民族には流石に敵わないし、そもそも日本人の探索者が少ないのだ、なくて当たり前といえば当たり前だろう
「基本戦闘の色々はギルドのサポートに丸投げするとして、基本的な心構えと最低限の索敵の仕方ぐらいは動画にしておきたいわね」
「確かに、索敵とかって習ってないですしね」
「これを機に新人が増えると良いな、探索者は幾ら居ても困らないしな」
そんな具合で、僕達は初回ライブ配信を成功させ、企画会議を進める
これは結構楽しいかも知れない、うん悪くない気分だ