前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
僕が1人でリーゼの腹の底が見えずに戦々恐々としていると
「リーゼ姉様? なんで此処に?」
「おかえりなさいヘンリ、待っていましたよ」
「え? あ、うん?」
僕の予想より遥かに早くヘンリがステラ・アーク事務所に到着し、ヌメっと登場して、リーゼが居る事に驚いた表情をしている、どうやらヘンリもリーゼの来訪を知らなかったらしい
「ふふ、それでは関係者も揃ったので本題に入りましょうか」
「さ、2人も座って? 私は飲み物を取ってくるからさ?」
「あ、ありがとうございます」
「分かったよ」
どうやら僕とヘンリに用があったらしいリーゼの言葉に従い着席すると、渚が飲み物を取りに離席したのを見送り
「えっと・・・本題とは何ですか? リーゼさん」
「約半年前、私が貴女に依頼したVRMMORPG カルフィナボート2のテスター 及び 公式 日本配信者の件は覚えていますか?」
「覚えていますよ、アレ? もうクローズテストが出来る段階なんですか? もっと先だと思っていました」
リーゼへ質問をすると 彼女は約半年前 冬休みでリューネへ訪れた時に交わした契約について尋ねてきたので、素直に答える
僕の予想だと もっと先、具体的には2〜3年後ぐらいだと思っていた ので少し驚いてしまう
「MMORPGですから、各国の初期位置の街と周辺の街から優先して作成、メインシナリオはチュートリアル+1部 程度でリリースする事にしているのですよ、世界初の正式フルダイブ型VRMMORPGですから、まずはバランス調整が必須でしょう? 」
「なるほど?」
つまり これだけ早い理由は、随時アップデートをする前提で制作をしているから、最初の必要最低限の要素だけを実装してクローズテストを出来る様にしたのだろう、多分
そう言えば、元々あったゲームのデータをサルベージしている と言っていたから、こんなに早いのかもしれない
まぁ僕は、その辺りは疎いから よく分からないけどね?
「そう言う訳で、少し早い誕生日プレゼントです」
「あ、ありがとうございます? 」
「カナリア、誕生日近いの?」
「明日ですね」
「分かった、姉様 ぼく 行くね?」
「行かせませんよ、ヘンリ」
「放せー」
推定 収納魔法からフルダイブ装置の入っているであろう箱を取り出して、僕の前に置き ニコニコと笑みながら そんな事を言ってきて ヘンリが反応し質問して来たので素直に答えると、僕の返答を聞いたヘンリが飛び出して行きそうになったのを、リーゼが素早く腕を掴み阻止する 速いなぁ
「ヘンリ? 貴女にもテスターをして貰うのですから、同席していて貰わないと困ります」
「むーー」
「むくれてもダメなモノはダメです」
本当、この2人は仲が良いなぁ やはり歳の離れた弟妹は可愛いと言うけど、その通りなのだろうか?
「そう言う訳で、クローズテストをお願いします。あ、クローズですが配信動画を出しても構いませんよ? バランス調整は入りますが初期位置街のオブジェクトが変わる事は無いですから」
「分かりました、あの・・・テスト結果は いつまでに報告したら良いですか?」
「それについては気にしなくて大丈夫ですよ? 此方の方で常時モニタリングしてデータ収集をしますし、バグを見つけたら お手数ですが都度 報告用のDMコマンドがありますので、そこからDMをお願いします」
「なるほど、分かりました」
リーゼの説明を聞き、よくよく考えたらネトゲの一種な事を思い出し、プレイヤーからのデータを常時取得しているのも理解できる、その方が効率が良いだろうし
まぁその為には、相当な情報処理能力のある機器が必要だと思うが・・・まぁあの立花博士と交友があったであろうリーゼだし、嫁ぎ先が技術屋一族のテスタロッサだし、あるんだろう 相当にヤバいスパコンが
いやぁ楽しみだなぁ、カルフィナボート2