前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
白狼の攻撃を紙一重で回避しながら、突破口を探す
今 僕が進めているイベントは姫騎士のナントカ と言う名前がついている、と言う事は 姫騎士に由来すると推測される
その上であからさまな強敵が出現しているのは穿った考え方をしないなら、姫の護衛を任せる為の審査の為 と予想はできる
しかし、穿った考え方をすると 無理矢理使役されたモノを解放する事が達成条件の可能性もある
そして僕は後者の可能性が高いと思っている、なんだか分からないけど 僕の第6感が そう囁いているから
「白狼の動きが鈍いし・・・テイマーの方の装いが、あからさま過ぎるしね」
『攻略の糸口が見えた?』
「なんとなくですが見えました、問題は・・・破壊方法を今から考える事ですね」
『破壊方法?』
一切疲労した様子の見えない白狼とは対照的にテイマーは肩で息をし始めていて、フードで表情は分からないが疲労困憊の様子に見え、早くどうにかした方が良いと理解する
ひとまず白狼の首輪を破壊する事が出来れば・・・いや、先にテイマーを対処しよう、嫌な予感がする
「こんな事になるなら街で色々と買っておくべきだったかな」
『ははは、後悔先に立たずだね』
「全く、その通りです」
僕は白狼の振り下ろされた前足をジャストパリィして体勢を崩した隙をついてテイマーへ肉薄し、捕縛術で習った投げ技を使いテイマーを組み敷き、フードを取り払うと 僕の予想通り彼(暫定)の首にも黒色金属の首輪がハマっていて、捻り上げている右手首には禍々しいオーラを放つ腕輪が装着されていて、僕が触れるとバチっと弾かれダメージが入る
「さて・・・どうしよう」
『その様子だと、白狼もテイマーも隷属の首輪的なモノで服従させられているみたいだね』
「ですよね・・・あーディスペルとかあったらなぁ」
『それ僧侶とか神官職のスキルじゃない、戦士職のカナリアちゃんには無理だよ』
「そうですよね・・・いや、待てよ?」
渚との会話で隷属の首輪の解除の方法を考えるが、良い考えが浮かばなくて諦めかけたが、この世界はカルフィナボート2と言うゲームの中だ
ならば、そこに解決策はある筈だ
イベントの出現がランダム生成と言うのを前提にするならば、準備万端で挑める訳ではない、ならば解決策を絶対用意している筈、僕は そう思い念入りに辺りを観察して攻略の糸口を探す
そしてインベントリ内のスライム核の説明を見て閃く
「原理は不明だが初級回復薬と混ぜると小規模の爆発を起こすが、人体へのダメージが少ないのに金属へ継続腐食ダメージを与える・・・これだ、コレしかない」
『スライム核はレアっぽくて3つしか無いから慎重にね』
「大丈夫です、しくじりません・・・君、今楽にするからね」
初級回復薬とスライム核をストレージから取り出し、蓋をあけスライム核を投入し軽く振りよく混ぜ、テイマーの首輪と首の隙間に僕の右手を入れて少しでもダメージが行かない様にして簡易爆薬を爆発させる
「いや、普通に痛いんだが?」
『そりゃ少なからずダメージがあるからね?』
「それはごもっとも」
簡易爆薬で受けたダメージと痛覚に文句を言いつつ、衝撃で気絶しているテイマーへ初級回復薬を浴びせて隷属の首輪の腐食を待つと、予想よりずっと早く腐れ落ち首輪が外れ、その拍子に腕輪と白狼の隷属の首輪まで解除され地面に落ちる、どうやら コレが正解だったようだ
「ふぅ、正解みたいです」
『おめでとうカナリアちゃん』
「はい、さて このまま伸ばしておくのも可哀想ですね・・・君、申し訳ないけど、彼が起きるまで敷布団になってあげてくれないかな?」
僕はテイマーを担ぎ上げて白狼へ提案すると、僕の言葉を理解した様で伏せて受け入れ態勢を取ったので暖かそうな腹部へテイマーを寝かせてあげる
よし、帰ったらワカモに僕もして貰おう、モフみは世界を救う