前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
白狼のモフみに目を奪われつつ、次の部屋へ続くと思われる扉へ向かおうとすると
「待たれよ」
「えーっと・・・君かな?」
「うむ以如何にも私だ、貴殿に感謝の言葉が まだだったのでな」
「別に気にしなくて大丈夫だよ、僕には僕の事情が有っただけだし」
背後から渋めのナイスミドルな声で呼び止められたので、振り向くと白狼が僕を真っ直ぐに見据えていたから、確認すると声の主は白狼だった様で肯定される
「そうは行かぬ、私と この子の命を救ってくれた貴殿へ感謝を伝えぬとは、エンシェント・フェンリルの名折れも甚だしい」
「ん、ん〜・・・よく分からないけれど、どういたしまして?」
なんかよく分からないけど、猛烈に感謝されてしまって どうしようか 考える
このまま次の部屋へ強行突撃しても良いけど、最奥で入り口へのポータルが無かったら、帰り道で 遭遇する事になるしなぁ
「是非 私に貴殿の名を教えて貰えないだろうか? 恩人の名を この子にも伝えたい故」
「え? あー・・・僕はカナリア、だよ?」
「うむ、ではカナリア殿、せめての御礼を受け取って欲しい、私達エンシェント・フェンリルと この子達の祖先が繁栄していた時代の遺物だ、きっと貴殿の役に立つだろう」
「うん? ありがとう?」
〔 超級職 姫騎士を獲得 〕
〔 神狼剣 ホワイトローズを獲得 〕
〔 神狼鎧 イベリス・シリーズ を獲得〕
白狼に名前を尋ねられたので、素直に答えると御礼として何か凄そうな装備一式を貰ってしまった上に、新しいメイン職業を獲得してしまって困惑する
よく分からない内にイベントは終わってしまった様だ、うん 訳が分からないよ
「カナリア殿、呼び止めてしまって申し訳なかったな」
「ううん、構わないよ」
「感謝する、では行くと良い。この先には強敵がいる故 気をつけることだ」
「うん、ありがとう」
僕は白狼に別れを告げて次の部屋へ続く扉を開けて第1の部屋を後にすると、短い通路の途中に安地部屋と第2の部屋があったので、迷わずに安地部屋に入り
「渚さん、ポータルの登録をすれば、また此処に来れますよね?」
『そうだね、その筈だよ? このダンジョン?を攻略するより先にしないとダメな事が出来ちゃったもんね』
「そうですね」
僕は如何にもな水晶のオブジェに近寄りポータル登録をしながら渚と会話をする
これは想定外だったな、まさか超級職を獲得してしまうとはね?
幾ら僕が疎くても超級職が凄い事は理解できる、だからこそ一旦 ダンジョン攻略を中断して色々と確認する必要があると判断した訳だ
そんなこんなで僕は一旦 東京の街へと戻りギルドへ行ってチュートリアルを完了すると、気付かない内に勝手にメイン職業が姫騎士になっていた様で、レベル1から25まで急に上がったので どうやら予想通りチュートリアル達成しないとレベルアップ処理がされない仕様だった様だ
「えーっと姫騎士・・・正しき道を導く清き指導者としての器を持つ亡国の神狼が認めし女性へ与えられる称号? フレイバーテキスト的には彼に認められたら得られるって感じかな?」
『つまり引っ掛け問題だったのを、カナリアちゃんは正解を導き出したわけだね?』
「なんかテンプレートな意地悪問題な予感がしてたので」
『私なら ありのまま考えずにテイマーもエンシェント・フェンリルも討伐していたよ? だからカナリアちゃんは凄いよ』
「ありがとうございます」
そんな会話をしながら入手した物を確認すると、チュートリアルをこなしたばかりの僕では持てない数値の物ばかりだなぁと思い、少し残念に感じつつステータスへ目をやると、何故か貰った物が全て使用可能な数値になるぐらいポイントがあったのでポチポチと振り一式を装備する
うん、このホワイトローズと言う両手剣、かっこいいな 気に入った