前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信   作:銭湯妖精 島風

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356. 休養宣言

 

 

そんな訳でケイネ先生にステラ・アークと学校へ提出する為の診断書を書いて貰い医務室を後にしようと椅子を立つと、口の周りがケチャップ(意味深)でベチョベチョなヘンリが満足気に戻ってきた

 

「ケーネ先生、ごちそうさま」

 

「はい、お粗末さん。お前 口の周り汚れてるぞ」

 

「うい」

 

ケイネ先生は、箱ティッシュとアルコールウエットシートをヘンリに投げ渡し口の周りを綺麗にさせる

 

うん、やっぱり仲良いなぁ

 

 

「お前さぁ〜 今年で37だろ? その辺はちゃんとしようぜ? 学生時代のカノンでも、そこまで口の周り汚さなかったぞ?」

 

「先生、 ぼく は今年で17歳240ヶ月だよ!」

 

「やかましいわ」

 

ヘンリはケイネ先生の お小言にキラッとポーズを決めて返す、うーん 間違いなくマリアの影響を受けてるな、間違いない

 

 

「お前に何言っても聞かないのは理解してっから、さっさと五月七日(つゆり)を事務所へ連れてって休める様に段取りして来い」

 

「あいさー」

 

「えっと・・・お世話になりました?」

 

「おう、お大事に。2度と医務室で会わない事を祈るぜ」

 

「ははは・・・」

 

 

口の周りを綺麗にし終えたヘンリへケイネ先生は言い、僕達を医務室から退室させる

 

とても良い医師(せんせい)なんだろうけど、少し口が悪い所があるみたいだ

 

まぁでも、まだ若いし 成人男性って こんなものかも知れない

 

 

それから お腹が膨れて御満悦のヘンリと共にステラ・アークへ向かい 事務所へ入り一旦 最奥の社長デスクへ向かうが、そこには紗夜(さや)の姿は無かった

 

 

「お嬢なら親族総会に出席中だよ、色々と決めたり段取りもあるから暫くは戻って来れないかもね」

 

「そうですか・・・ちょっと相談があったんですけど」

 

「一応、私が社長代行する様に お嬢から言われてるから、聞こうか?」

 

「そうですか? なら(なぎさ)さんに お話ししますね?」

 

 

相変わらず常人の3倍以上の速度で仕事をしている渚が事務仕事をこなしながら僕へ声をかけて来たので返事を返し、彼女に指示を仰ぐ事にした

 

 

「端的に言うと、昨日張り切り過ぎて魔力回復に務める様にケイネ先生に言い渡されてしまいまして・・・」

 

「あぁなるほど? コレ診断書?」

 

「はい、最低1週間は安静にしろ と」

 

「ふぅん、良いんじゃない? カナリアちゃんはステラ・アークに所属しているけど、社の方針としては君の自由意志を尊重する って事になってるし、必要な休養期間なら遠慮なく休むべきだよ」

 

「ありがとうございます」

 

「そんな訳で、三鶴(みつる)くーん 仕事だよ〜 スケジュール調整とかよろしく〜」

 

「分かりました、任せておいてください」

 

 

僕が渚へ今日あった事を端的に説明して、ケイネ先生から貰った診断書を渡すと彼女は中身を見ながら、何事もない様子で言う

 

スケジュール調整とか結構面倒な事になる筈だけど、本当にありがたい

 

そういえば三鶴が僕のマネージャーしていたっけ? 本当に頼りになる三男だ、ありがたい

 

今度、お礼をしよう、そうしよう

 

 

「それじゃ、今日は帰ってゆっくりすると良いよ。そろそろお迎えも来るだろうし」

 

「え? お迎え?」

 

 

空腹と眠気で少しボンヤリしている僕に渚は微笑んで言ったので、首を傾げていると、ステラ・アークに見慣れたガチムチの大漢が現れ

 

「カナリア、迎えに来たぞ」

 

「え? お父さん? なんで?」

 

予想外の父の登場に少し驚き尋ねると

 

「なんでって、そりゃケイネ先生から連絡を貰ったからだぞ? 同じギルド内にいるんだから、連絡ぐらいくるだろ」

 

「あー・・・それもそうか」

 

 

僕の質問に、何を当たり前な みたいな表情をして答える父の返答に納得する

 

不意のトラブルを避ける様に学校を休めと言われたんだから、今日の帰りから自力での帰宅は回避する為だろう

 

その為、ケイネ先生は若宮ギルドで勤務している僕の親へ連絡するのは、至極当然の判断と言える

 

そんな事にも気付かないなんで、相当だな、うん

 

これはケイネ先生の言う事を聞こう、そうしよう

 

 

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