前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
何だか映画の登場シーンみたいな歩き方で現れた3人を見据えながら
「ワカモ CEOをお願いね? 十中八九 フォローに入れないから」
「承知した、CEO 脱出の際にはUAVを優先する故、ドローンは置き去りになると思う、覚悟しておいてくれ」
「分かったわ」
「皆さん、今から戦闘に集中しますのでコメントに反応出来なくなります、ご容赦ください」
【えぇよー】
【願わくばカメラドローンが壊れません様に】
【カナリアちゃんの勇姿を見れるだけで幸せじゃの】
【カナリアちゃん、がんばってー】
ワカモに指示を出してから視聴者に戦闘に集中する旨を伝えて深呼吸して、3人を真っ直ぐ見据える
ナズナは剣、
なんともバランスの良いパーティだ
そんな3人を見て、出し惜しみをしている場合では無いと判断し、僕はガリューを召喚すると、状況を理解している様で直ぐに臨戦体勢に入る
やはりガリューは優秀だなぁ
「それじゃ、行きますか」
「CEO、可能な限り距離を取るのだぞ? 吾は支援に徹する故、安心せよ」
「任せたわ」
僕とガリューは律儀に僕達を待ってくれていた3名に向かい駆け出し、
「フラッシュバン」
閃光手榴弾を取り出しピンを抜きながらガリューへ告げ3人の前に投擲して、腕で閃光を防御して僕は立花博士へ ガリューはナズナへ肉薄する
「漸く第1段階開始ってね」
僕は立花博士の槍による斬撃を躱しながらフロッティを撃つが、槍のリーチを生かして銃口を逸らされたりして回避されてしまう
冬休みに聞いた話では、これでも劣化しているのだが充分に強いし手強い
まぁそもそも僕自身が対人戦の経験が少ないのも理由かも知れないけれど
「うぇっ?! 痛った・・・やられた」
僕の対処出来るギリギリの速度で攻撃を加え続けられ足元への注意が散漫になった所で、立花博士の影魔法で足を絡められ転倒し障壁を展開する間もなく、無様な格好で転倒した僕の心臓へ彼女の槍が突き刺さる
不思議と痛みを感じる事はなく、引き抜かれた槍の矛先に濡れる紅を見つめていた
完全に四肢を影魔法による拘束をされていて身動きが出来ない、これは完全に詰んでいる
「ワカモ、離脱・・・を」
「承知!!」
完全に心臓をやられてしまい、僕の意識が消失する前にワカモに指示を出して、彼女が紗夜の操るUAVを影魔法で収納する瞬間までボンヤリと見え、気付けば大理石?の祭壇の様な物が並ぶ大部屋に寝ていた
「・・・ここは?」
身体を起こして周りをキョロキョロと見渡すと、数名の戦闘装束を纏った人が居るのが見える
「よ〜、気分はどうだ?」
「ケイネ先生? えぇまぁ気分は悪くないです、よ?」
「そうか、なら良かった」
ヌルっと足音も無く現れたケイネ先生に話しかけられたので、戸惑いながら答えると、彼はニッと笑み言う
「あの、ケイネ先生? 此処は?」
「リスポーン部屋だな、死に戻り部屋とも 言ったり言わなかったりラジバンダリ」
「・・・此処がリスポーン部屋」
ケイネ先生へ現在位置が何処かを聞くと、彼は少しふざけて答えたので後半は無視する
「それでは先生、僕はステラ・アークに戻りますね」
「あぁ、俺は いつでも医務室にいるから、体調に違和感を感じたら すぐに来いよ? 初リスポーンの時に 後からくる奴もたまに居るから」
「分かりました、ありがとうございます」
ケイネ先生はヘンリの言う様に、普段はチャランポランな所がある様だが、医師として患者に寄り添ってくれる人格者でもある、信用は出来るが信頼は出来ない とは言い得て妙だなぁ と思いつつリスポーン部屋を離れる
さて、ワカモは無事に離脱出来てるかな?