前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
ラベリング装備が無いので 大人しく階段を降ろうかと考えていると、急に背後にナニカが出現した事を反響定位で感知し振り向いてフロッティを向けると、四角い箱に脚が生えている四足歩行の謎物体が居て警戒していると
『お届け物だよ〜 ラベリング装備一式〜』
「・・・マリアさん? 」
『イエス、私 マリア』
【四足獣型ドローンか? 】
【マリアの仕業か、流石はマリア】
【デリバリー用ドローンやな】
【痒い所に手が届くね】
謎物体からマリアの声が聞こえて来たのでフロッティを向けるのをやめて少し観察をしてみる
長方形の胴体に四つの脚がついていて、頭部と思われる場所にはカメラとスピーカーらしき物が確認できる、マイクも どこかにあるのだろう
それから背に収納が設置されていて、開くと中にはラベリング装備が1人分入っている
「あの、ラベリング装備が1人分しかないのですが?」
『うん、ヘンリちゃんなら 何も無しでも無傷で着地出来るからね』
「もーまんたい」
「えぇぇ・・・」
【珍しくカナリアちゃんが動揺しておるw】
【かわいーね】
【かわいいはせいぎ】
マリアの言葉に困惑しているとヘンリが僕の手からラベリング装備を強奪して、ザイルを固定する為の基点を作る作業を始め アッという間に 僕にハーネスとカラビナを装着してくれ
「よし、カナリアは軽いし 問題ない筈だから安心してね?」
「分かりました」
「それじゃぁ降りようか」
「はい・・・待って下さい、ワカモは?」
【確かにワカモ氏は どうするんやw】
【流石にヘンリ姫みたいに生身ダイブとはいかんやろしw】
【どんな方法が出るか楽しみやなw】
窓側へ移動しながらヘンリに言われたのだが、ワカモを地上へ降ろす方法を決めていない事に気づき尋ねる
ワカモなら どうにかするだろうけど 一応 確認しておかないとね?
「それなら心配不要だぞ? 吾は主の使い魔だ、故に主が呼べば すぐさま主の元へ出現出来る」
「そうなの?」
「そう言うものだ」
【知らなかったんやなw】
【まぁ無理もないわな、探索中とか一緒に行動してるし】
【召喚して現界してるから的な理屈なんかね?】
ワカモの言葉に相槌を打ちコメント欄を見ると、そんな感じのコメントが流れているのが見える
確かに、召喚して現界しているのだから 僕が再度呼んだら、目の前に再召喚されるのは理屈としては合っているかも知れない
「それじゃ問題も片付いたし、降りようか」
「はい」
ヘンリが窓へバエルソードを振るって粉砕して降下ポイントを作り、ザイルを垂らし準備が整ったのを確認して、僕は革手袋をして降下を開始する
カッコよくトーン トーン と飛ぶ様に降りたいが、タワマンだから うっかり窓へ足をついてしまうと粉砕してダイレクト入室してしまうのでトコトコと歩く様に降りて降下して、地面に辿り着く頃にはフリーダイブしてアイアンマン着地を決めたヘンリにザイルと装備を外すのを手伝って貰う
「ワカモ」
「あぁ」
【カナリアちゃんの足元からヌルっと出て来た】
【影を媒体にしているのかな?】
【壁面をトコトコ歩くカナリアちゃんは可愛いかった】
【窓を踏み抜かない様にしてて可愛いかった】
【やっぱカナリアちゃんは天使やな】
【異議なし】
ワカモの名を呼ぶとヌルっと足元に現れ、コメント欄が少し賑わいザイルが巻き取られていく、マリアが回収してくれている様だ 助かる
「それでは改めて、探索の再開しましょう」
「了解」
「承知した」
【この先は何が待っているか 楽しみだなぁ】
【確かに】
【車爆弾を作るとかか?】
【そういや、ガソリン抜いてたな】
改めて探索を再開して階層ボスへ向かい進行を開始すると、コメント欄に 前回入手したガソリンの事が書かれていて、ガソリンを抜いた事を思い出す、そういえば抜いてたな
その内、使い時が来るはずさ、多分