前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
自分で感じている以上に消耗していた様で、レンタル銃器を返却しに行くのも面倒に感じてしまったので
その背中を見送る途中で うつらうつら と船を漕ぎ出し暗転してしまう
なんだか、周りが少し騒がしいけど眠いから仕方ないよね? うん
「おい、カナリア 起きろ、おーい」
「んぇ? 鷹ちゃん? まだ眠いよ・・・」
「見ていたら分かるが、そろそろ最後のペアが3層に差し掛かる、起きろ」
「・・・あー うん、うん?」
「しっかりしろ、寝ぼけるな、あぁ眼を閉じるな」
眼を開けると鷹樹が僕を揺すりながら声を掛けてきていて、何か言ってくるが 結構眠くて 内容がイマイチ入ってこず、瞼が降りてくるのを 鷹樹が更に揺さぶってきて二度寝を阻止してくる
鷹樹よ、そんなに強く揺さぶると僕の首がグキッてなるかも知れないから、もう少し優しく揺さぶって欲しいよ
「鷹ちゃん、頭がガクガク揺れて視界が揺れるよ、ヤバい酔いそう」
「よし、目が覚めたな? ヨダレ垂れてるぞ?」
「あぁうん」
【おはよー】
【お、起きたな】
【カナリアちゃんの寝顔、良かった】
【大爆睡やったなw】
【約3時間は寝てたな】
鷹樹に指摘された垂れていたヨダレを手の甲で拭いながら伸びをしてカメラドローンが目に入り、配信中だった事を思い出す
うん、視聴者に僕の寝顔が披露されてしまったのか、視聴者が喜んでいる様だし気にしなくて良いかな?
あと女性配信者達がスマホを僕に向けていたりするのは、もしかして撮影されてたりする? まぁ配信に垂れ流しにしてる時点で今更な気がするし気にしないでおこう
「お前には少し苦いかも知れないけど、眠気覚ましに飲んでおけ」
「ありがとう鷹ちゃん」
【流石は お兄ちゃん、気遣いの男やな】
【お兄ちゃん、優しい】
【これで浮いた話を聞かないのは何でだろうな?】
【脳筋でシスコンだから?】
【唐突な風評被害で草】
鷹樹から小振りなコーヒーカップを受け取りお礼を言ってから 一口飲む、うん 間違いなく苦い、とんでもなく苦い、圧倒的に
「鷹ちゃん、苦いよぉ」
「そりゃぁ、エスプレッソだからな」
「砂糖を要求するんだよ」
「まぁそうよな」
【カナリアちゃんの眉間にシワがw】
【無糖エスプレッソは苦いわなw】
【そういやカナリアちゃん、コーヒーは苦手だっけか】
【シワシワ カナリアちゃん かわいいね】
鷹樹からもらった砂糖を投入してエスプレッソを飲み切る、カフェインが作用してくるまで時間はかかるだろうけど、あまりの苦さに目は覚めたので、鷹樹の作戦は成功したと言えるだろう
「参加者の皆さんお疲れ様です、最後の出走者の帰還を確認致しましたので、早速ですが表彰式へと移りたいと思います。開会式と同様に整列して下さい」
「あ、閉会式が始まる」
「さて、どうなるかねぇ」
【閉会式か〜楽しみやなぁ】
【タイムどうなってるやろなぁ】
【前回は4位だったけど、今回はイレギュラーあったからなぁ】
エスプレッソカップを返却してから整列する為に配信者の群れへと混ざる
そういえば前回は4位だったっけ、あれは本当に驚いてしまったなぁ まさかランクインするとは思わなかったし
「それでは上位5ペアの発表です、呼ばれたペアはお手数ですが壇上までお願いします、第5位 ステラ・アーク 鷹樹・カナリア ペア 」
「お? これは予想外だな」
「だね?」
【これは上々やね】
【イレギュラーがあってこれは凄い】
【最後の階層ボス戦がなければ1位も見えてたな】
予想外に僕達の名前が呼ばれたので、鷹樹と そんな事を言いながら壇上へと向かう
視聴者のコメントの通り、ターニャ擬きとの戦闘がなければワンチャン、1位にも届いたかも知れないので少し惜しい気もするが、起こってしまった事は変えられないから、仕方ない