前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
「去年もそうだけど、凄い賑わいだね」
「そうだな、俺は あんまり出歩かなかったけど、見てはいたからな 分かる」
人が行き交う道を進み傍らの露店を冷やかしつつ人とぶつからない様に気をつけて進み呟くと、雀晴が相槌を打つ
中庭で この規模ならグラウンドは 相当だな と思いつつ歩みを止めずに進む、下手に止まると人の波に飲まれて雀晴と逸れてしまいそうだからね、うん
「やぁカナリア、奇遇だね」
「おや? ヘンリさんと・・・グンジョウさん?」
「や、やぁカナリアちゃん・・・久しぶり、だね」
中庭エリアを抜け 少し開けた場所にて 教室で散開ぶりの偽装形態であるピンク髪なヘンリと、ヘンリ同様 偽装形態で藍色な髪色で左目を前髪で隠しているグンジョウと遭遇する
なんかグンジョウが疲弊してない? 気のせい?
「あの・・・グンジョウさん、疲弊してないですか?」
「え? あぁ 大丈夫、日頃の運動不足だよ いやはや、歳には勝てないねぇ」
「ケーネ先生の言い付けを守らない兄様も悪い」
「ヘンリは手厳しいなぁ」
「お医者さんの言い付けは守った方が良いと思いますよ?」
なんか気になってしまったので尋ねると、グンジョウは僕を安心させる為か、愛想笑いをして言うが すぐさまヘンリの鋭いツッコミが炸裂し、グンジョウは戯けた様に肩を竦める
見た目は真面目一辺倒に見えるが、案外そうでもないみたいだ
そんなやり取りの中、放置された雀晴が少し可哀想なのでグンジョウを紹介する事にし
「えーっと・・・雀晴ちゃん、知ってると思うけど ヘンリさん と ヘンリさんのお兄さんのグンジョウさん」
「お前のバイト仲間と その兄貴か・・・ウチの妹が お世話になってます
「いやいや、ウチの妹の方がお世話になってると思うから気にしないで。僕はグンジョウ よろしく」
僕の紹介の仕方に一瞬 目を細め何かを察した雀晴は、周りの視線と耳を気にして、ボカシながら呟き名を名乗るとグンジョウも合わせて名乗る
雀晴の様子を見る限り、グンジョウの正体にも気付いているみたいだけど、口にしない辺り こういう事に慣れているのだろう、多分
「所でグンジョウさん、
「まぁね、いつもならシンクにお願いする所なんだけど、運悪くマリアからの依頼で手が離せないらしくてね? あとケーネ君が般若の如く 激おこ だから逃げて来たんだ」
「兄様が定期健診から逃げてるのが悪いと思う」
「いやぁ〜だって検査項目が多くて拘束時間が長い上にケーネ君の お小言も長いんだもの、仕方ないよ」
「先生は
「もしかしなくてもグンジョウさんは、僕が思っているより愉快な人だったりします?」
「カナリア、兄様は クソ雑魚メンタルの愛妻家で、今
「うーん・・・」
なんというか、凄く真面目な人という印象だったけれど、ヘンリやマリアに負けず劣らず愉快な性格をしている人物の様で少し困惑して、何も言えなくなる
チラッと雀晴の様子を伺ってみたが、彼もグンジョウの奇行?に何とも言えない表情をしているので、僕の反応は間違っていない様だよかった
そんな事を考えたが、ふと 脳裏に仕事を押し付けられたクオンが愚痴を言いながら仕事をこなしているのが浮かんでしまったので、心の中で合掌しておく、無念