前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
バスに乗り込み数分して無事に発車し、窓の外の景色が流れてゆく
「そういえば 去年の修学旅行のバスもニナちゃんが隣だったね」
「そうだね、これは運命なんじゃないかな?」
「大袈裟だなぁ」
ふと思い出して隣りに座るニッコニコのニナに言うと、なんとも大袈裟な事を言ってくる、彼女の表情を見る限り 割と本気で言っている様だ
聖女パワーでジワジワ聖域化させてるらしいし、クラスレベルが上がると侵食速度も向上するとか何とかで、僕の周りに人が集まりやすくなってるらしいし、ニナも その影響を受けているのかも知れない?
「カナリアちゃんは知らないけど、班決めの時は それはそれは壮絶な争奪戦だったんだから」
「あれ? 班決めって、
「クラスメイト全員で抗議して、裏で頑張ったんだよね〜」
「君ら、何してるのさ?」
「聖戦?」
「ラグナロクの間違いでは?」
「あはは、言えてる」
妙に真剣な表情で言うニナの言葉に何とも言えない気持ちになり、言葉を選ばずに言うと、ニナは気にした様子も無くケラケラと笑う
いやぁ本当、ニナに限らず君達は僕に甘いと思うよ?
そんな訳で他愛ない雑談をしていると、いつもの最寄りの国際空港へとバスが到着し、順番よく下車して受け取りキャリーケースを回収して班ごとに集結後に先生の先導で空港内を移動する
なんやかんや高校生になってから頻繁?に利用しているせいで真新しい所も無く搭乗カウンター前に到着し、前回同様 班長であるハジメが搭乗券をメンバー分回収してきてくれ、先生の指示に従い班ごとに搭乗手続きをし、キャリーケースを預けていく
「もはや慣れた物で、我ながら素晴らしいね」
「ぼく とカナリアは特にそうだね」
「本当、そうですね」
手続きを終えて呟いた僕の独り言に日本とリューネを行き来しているヘンリが拾い相槌を打ってきたので微笑み頷いて、彼女と共にカウンターから離れてメンバーを待つ
まぁ待つと言っても、数分も待たずに全員集合したのだけどね?
そう言う訳で収納魔法に搭乗券を入れて紛失防止をして、去年とは違うルートで空港内を探索する事に決まり、長身で見付けやすいハジメを先頭に移動を開始する
「此処って去年も来たけど、見て回る事が出来る お店が多いよね」
「国際・国内の両方があるから、膨大な店舗が乱立してるんだよね」
「国際線出口の近くの免税店のコスメ、日本ブランドで質が良いよ ってシホが言ってたな〜」
「コスメかぁ〜」
平日とはいえ、国際・国内を結ぶ主要空港だからか 結構人の行き来があって下手すると人波に飲まれて迷子になりそうなので、ヘンリとニナの間に挟まれて移動しながら会話をする
その中でコスメの話が出たが、僕にはコスメの話題は よく分からないので困った
基本的にスキンケアをしないで生きてきたし、現在進行形でしていないし、化粧をした経験もない
これは今時の女子高校生にあるまじき所業かも知れない、うん
「お土産も充実してるね」
「帰りだったら買ってる所だね」
「ぼく とカナリアには然程問題にはならないけれどね」
「収納魔法、羨ましい〜」
ふらっと辿り着いた お土産物屋で見付けた折菓子が美味しそうだなぁと思い呟くと、両隣のニナとヘンリが反応してくれ ニナが割と本気で羨ましそうにしている
「修学旅行中は一緒だし、ninja400を置いて来たから100㎏ぐらいなら収納出来るよ?」
「気持ちは嬉しいんだけど、100㎏は買わないかな? 小規模なお店の量になっちゃうしね」
「そっか、まぁでも 僕が預かれるからさ? 買いたかったら買ったら良いんじゃない?」
「ありがとうカナリアちゃん」
僕の提案に歓喜したニナが僕を抱き上げで抱き締めてきて僕を彼女の母性に押し当ててくる
ふむふむ、なかなか の物をお持ちですわ