前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
その後、空腹に耐えられなくなる前にオヤツを食べる事に決め、1人で食べるのも忍びないと思いハジメにもシリアルバーを分けて齧る、安定の味に安心しつつシリアルバーで小腹を満たし最初の目的地へ到着するのを待つ
なんやかんやシリアルバーを味わいながら3本目を食べ切った頃、最初の目的地である旧トリスタン家 資料館へと到着し、下車して軽く伸びをする
車酔いとかしない体質だけど、座席に座りっぱなしだと身体が凝ってしまうから仕方ない
「快晴だなぁ」
「そうだね」
「カナリアの温もり」
「ヘンリちゃん、ズルい〜」
「へぇ〜だいぶ内陸側にあるんだねぇ」
カラッと晴れた空を見上げて呟く僕の隣に立ち同意するハジメを他所に、僕を後ろから抱き上げ抱き締めてくるヘンリ、それを羨ましがるニナと我関せず? スマホの地図アプリを使って現在位置を見て呟くムツキと言う、なんともカオス?な空間が完成する
「はいはい、グループ毎に固まって集結、そして待機しててねー? 今 随行員の方が入場券を受け取りに行ってるから」
そんな僕達を知ってか知らずか
その後、ヘンリからニナへバトンの様に渡され されるがまま身を委ねていると、随行員の人が小さなカゴみたいな物に満載された入場券を持って戻ってきて
「各グループの班長、人数分の入場券を貰いに来てね〜」
「それじゃ、行ってくる」
「お願いハジメちゃん」
「よろしくハジメ」
「ハジメちゃん、いってらっしゃい」
「いってらー」
司馬先生の呼び掛けにハジメが反応し、各々声を掛けて送り出しながら ふと気になった事があって周りを見渡す
旧トリスタン家 資料館がある場所は、防壁の内側にある市街地の一角に存在するから当たり前に魔獣等が侵入出来ない訳だけど、防空はどうなっているのだろう?
「一応、随伴で現地冒険者が数名居るけど、人数が人数だからなぁ」
「大丈夫、彼等は修学旅行生専門の護衛を生業にしてる腕利き」
「日本からの修学旅行生が沢山居るから、暇しないって事ですか?」
「ざっつ らいと、それに ぼく とカナリアもいるしね?」
「まぁそうですね」
僕の言葉に反応したヘンリが微笑み言うので、軽く言葉を交わす
餅は餅屋、プロの仕事に口出しは出来ないしね? うん
それに攻撃特化のヘンリと、この人数なら障壁術で守り切る自信だけある僕がいれば、どうにでもなるだろうし
火力が欲しければワカモを呼べば事足りる筈だしね
念の為にリコリスも収納魔法に入れてあるし、どうにかなるさ多分 メイビー
「貰ってきたよ〜」
「お疲れ様ハジメちゃん」
「ん、お疲れ様」
「ハジメちゃん、おつー」
「お疲れ様〜」
入場券を入手して戻ってきたハジメを各々労いの言葉をかけていると、ニナが僕をおろす、この後の事を考えたのだろう 多分
それから空港同様ヘンリとニナに両脇を固められて旧トリスタン家資料館へと足を踏み入れる
「これは・・・宝剣?」
「そうだね」
「ほうほう」
「初代トリスタン家当主に下賜された物みたい」
「功績を認められて当主に任命された時の証って奴だね」
ガラスケース?の中に飾られている装飾がされた剣と鞘を見て呟くと、各々が感想?を言い ヘンリだけ的確な説明をしてくれる
リューネ出身だから、来た事があるのかも知れないし、王族だから この辺りの歴史を学んでいたのかも知れない
「その隣は3代目の甲冑で、その隣が6代目の騎士服というか正装? あと儀礼用の剣、式典とかで使う奴」
「はへぇー」
「ヘンリちゃん物知り〜」
「やっぱりリューネで習うから?」
「なるほど、なるほど」
ヘンリの解説を聞き、純粋に凄いなぁ と思う
僕は、あまり こう言うのを覚えるのは得意ではないからね、うん