前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信   作:銭湯妖精 島風

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480. はっぴーうぇでぃんぐ? 5

 

 

やはりアダムは自己評価が低いだけで、しっかりとした少年である事を認識した

 

いやぁ本当、僕より しっかりしていると思う、今世では同じ歳とは思えないぐらいに、アダムはしっかりしている

 

そんな訳で披露宴会場行きのバスへ向かう参列者の背中を見つつ、フル装備(この格好)で歩くのは少し嫌だな と思う

 

重いとか動き難いとか、そんな理由ではなく 真っ白な装いだから、汚すと目立つから汚したくない、それが理由だ

 

 

「まぁ移動中は格納すれば良いか」

 

「どうしたのカナリア? 疲れたのかい? 抱っこしようか?」

 

「・・・隙あらば (ぼく)を甘やかそうとするの辞めようよ三鶴(みつる)ちゃん」

 

「やだなぁ、妹を甘やかす事が出来るのが兄の特権だろう?」

 

「ダメだ、こいつ 早くなんとかしないと」

 

 

僕は通常営業でシスコン丸出しの三鶴に呆れつつフル装備ローレライを格納し、お嬢様ずんたもんフォームへとなり 参列者の動きを見守っていると

 

 

「カナリア? 君達は こっちだよ」

 

「え? ヘンリさん? バスは外で待機してるって」

 

「それは参列者のだよ、カナリアと三鶴は親族側だから車が別なんだ、だからこっち」

 

「えぇ・・・」

 

「ヘンリさん、やっぱり事前にカナリアにも説明しておくべきでしたね?」

 

「それは否めないね、無念」

 

 

参列者の波を見守る僕にヘンリが声を掛けてきたので、返事を返すと そんな事を言われ困惑する

 

確かに周りを見たら、沢山いた親族がみんないなくなっていて 僕と三鶴は取り残されている様で、僕が困惑しているのを良い事にヘンリが僕を横抱きにして輸送を始める

 

 

「やっぱりカナリアは軽いね、片腕でも持てそうなぐらいだね」

 

「それはヘンリさんのパワーが強いだけでは?」

 

「それは否めないけど、カナリアが軽いのも事実だよ」

 

 

とりあえずヘンリが満足するまで身を委ねる事にして、彼女の言葉へ返答を返すと、そんな事を言われる

 

確かに僕は同年代に比べたら軽い方だと思うけど、それでも35㎏はあるから、それなりの重量はある筈なのだけどね?

 

まぁ10歳児と同程度の身長・体重なのは否めないけれども

 

そんなこんなでヘンリに輸送される事 数分が経ち、黒塗りの高級車が並んでいる乗車場?に到着すると

 

 

「ヘンリエッタ殿下」

 

「うん、お待たせ」

 

 

リューネの城務めの証であるメイド服を着たメイドさんが後部座席の扉を開けてヘンリを車内へ誘う、プロって凄い

 

と言うか、よくよく考えたらマリア・リリスの父親である ラゼッタは現国王グンジョウの王弟で、マリア・リリスはグンジョウの姪であり末席とはいえ王族、その親戚となれば王族 又は 大貴族なのは当たり前なので、参列者と一緒に仲良くバス移動とかする訳がない

 

王族ならば各自に専用車が存在して然りなのだから

 

そんな事を考えつつヘンリ専用車(仮)の座り心地は控え目に言っても最強だと思う

 

そんなこんな黒塗りの車の車列が発車し、同じ方向へと走り出す

 

 

「ヘンリさん、披露宴会場に向かっている事は理解していますが、その披露宴会場は 何処に?」

 

「王都南端にある グラントホテル 葉月 だよ」

 

「もしかしなくても、立花(たちばな)博士ゆかりですか?」

 

「うん、もともとはカヅキおばさん が経営していたのを今はスイカ義兄(にい)様が引き継いでるよ、因みに修学旅行で泊まったホテルとは違うホテルね?」

 

「そうなんですね」

 

 

何気なくヘンリへ尋ねると、明らかに和風なホテル名の葉月と聞いて 創立者が誰かを察して、立花博士の名前を出すとヘンリは普通に答えてくれる

 

 

立花博士、凄いな 商才の塊だなぁ まぁ僕はホテル経営とか面倒くさいと思うし、したくないけどね?

 

視聴者のお陰で蓄えも相当有るはずだし、配信者として楽しく生活出来れば僕は満足だから、今の生活に満足しているし不満はない

 

強いて不満をあげるならば、三鶴のシスコン度が高い事ぐらいかな?

 

 

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