前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
「助けてくれてありがとうね、カナリアちゃん」
「いえ、人として当たり前の事をしただけですよ」
「ダンジョンの中で、その当たり前が出来る事は とても凄い事よ。誇りなさい? 」
「あー・・・ありがとうございます?」
急に紗夜に褒められてしまい、照れて変な反応をすると、紗夜 はクスリと笑みを浮かべて
「貴女、ダンジョンの中だと頼もしいのに、平時だと可愛いのね?」
「揶揄わないで下さいよ、紗夜さん」
「ふふ、ごめんなさい?」
僕の言葉にニコニコとしていて、イマイチ効果が無さそうだ
「カナリアちゃん、良かったら連絡先を教えてくれない? 御礼がしたいの」
「いえいえ、わざわざ御礼までは不要です、本当に当たり前の事をしただけですから」
「良いから、スマホを出しなさい? ほら」
「分かりました」
「・・・嘘でしょ? なんでよ」
紗夜は割と押しが強い人の様で、有無を言わさずに僕にスマホを取り出させ、自分のスマホを取り出し呆然としている
ゴブリンに襲われて倒れた拍子にクリティカルが入ったのか、紗夜のスマホはバッキバキに画面がヒビ割れて、電源すら入らない状態になっている、これは運が悪い
「くっ・・・良いわ、次に出会った時は絶対に御礼するから、覚悟しておきなさい?」
「本当、御礼とか大丈夫ですから、いや本当に」
「いいえ、恩を返さないのは私の主義にも家訓にも反するから、必ず御礼はするわ。絶対に必ず」
「お、おぉぅ」
紗夜から謎の圧を感じ、これ以上は何を言っても無駄そうだな と思い、彼女の好きにさせる事にする
そう、再会しなければ良いだけなのだから、うん
「あ、紗夜さん。迎えが来た様なので僕はこれで」
「えぇ、今日の所は これでサヨナラするけれど、また会いましょう」
「またどこかで」
凄まじい気迫の紗夜に少々圧倒されたが、迎えに来てくれた3番目の兄の元へ駆け寄る
「迎えありがとう、
「構わないよ、カナリア。それより無事で良かった」
黒髪碧眼のモデル体型の美青年の兄、三鶴に御礼を言うと彼は僕の頭を撫でて安堵した様子の声色で言う
探索者の魔力を用いて自身を
アバターの基本仕様である
そして僕は余程の幸運に恵まれた訳だ
「寒いし帰ろうか」
「うん、ありがとね三鶴ちゃん」
「良いよ、君は僕の・・・いや、僕達の可愛い妹なのだから」
そう言い、もう一度僕の頭を撫でて先導を始める。うーん、この兄は相変わらずイケメンだなぁ
この三鶴と言う美青年・・・いや、我が五月七日家の3人の兄達は僕と歳が離れている為か、少々? 僕に甘く恐らくシスコンの民なのである
今回迎えに来た三鶴でさえ大学生で、長男と次男は社会人でダンジョンに関わる仕事をしている・・・と言うか、我が家は大体ダンジョン関係の職についている、うん
つまり、今回 僕の迎えに来たのが三鶴な理由で、至極簡単に言うと、ダンジョン遭難の色々で手が離せないのだ
こればかりはどうしようも出来ない、是非もなし
ちなみに何故 名前+ちゃん付け かと言うと、歳が離れている上に3人も居るので、いちいち呼ぶ時にお兄ちゃんを付けるのが面倒だったので、ちゃん付け で呼んでいたら、気に入られてしまったからだったりする、本当 僕に甘い兄だと思う
さて、家に帰ったら色々と調べてみる必要がありそうだなぁ
クラスの事、クラススキルの詳細、何故今更クラスを獲得したか、とか色々