前世 男の聖女コスプレTS少女が行くダンジョン配信 作:銭湯妖精 島風
そんなこんなでステラ・アークが約1年半で巨大な事務所に成長している事を改めて実感し、なんとなく 『いやー 凄いなぁ』と言う小学生並みの身が詰まってない感想を抱く
とりあえず来場者の中に同盟加入者が居て、囲まれて身動きが出来なくなってしまう可能性があるので、次の出番である歌唱まで控え室で ゆっくりする事にしてワカモの背中から降りて、備え付けの椅子に座り 置いてあった お茶のペットボトルを取り飲むと、
何で2人同時なんだろう? そう言う日なのかな?
まぁ2人に任せておけば大丈夫だろう 多分、とはいえ2人が方向性の違いで喧嘩しなければだけど
そう言う訳でセットを2人に任せて、備え付けのテレビを付けて適当に眺めて過ごしていると、2人が協議? ディベートを始めて10分ぐらいで話が纏まった様でワカモが手慣れた手付きで僕の髪をセットし始める
「ふふ、こうしていると我が子の髪を すいてやった事を思い出す」
「そうなんだ?」
「あぁ、4番目と6番目が ものぐさ で、末の12番目が不器用でな? 毎朝 髪を すいて整えてやっていたんだ」
「12人? 多くない?」
「そうか? 吾は霊狐 故 長命種だったのでな、少ない方だと思うぞ?」
「・・・それは確かに」
「あとは主人に『もう充分だろう?』と言われてしまってな」
「そうなんだ?」
僕の髪をセットしながらワカモが懐かしそうに言い、適当な相槌を打っていると、なんか衝撃的な事を聞かされてしまう
ワカモが経産婦な事は知っていたけど、12人・・・この場合は12匹? 頭? になるのかな?
とにかく12人も産んでいた事に驚きだ
とはいえ、深く追及する事も なんか悪いし 追及はしないでおこうかな? うん
「うむ、完成だ」
「ワカモの言う通り、カナリアは凝った髪型よりもシンプルな物が似合うね?」
「そうだろう?」
「ありがとう、ワカモ」
「例には及ばぬよ」
1時間足らずでワカモがセットを完成させた様で、僕の後ろで満足気なワカモと三鶴が そんな会話をして ワカモが手鏡を使い セットした髪を見せてくれると、立派なハーフアップとドヤ顔のワカモが見える
渾身の出来の様だ、三鶴には悪いけれど三鶴より練度が高く感じる、やはりこれが経験値の差なのかな?多分
そう言う訳でドヤ顔のワカモを褒め称えていると、スタッフ役のシスターが現れ
「カナリアさん、もう少しでお出番になります。ステージ側で待機していただけますか?」
「はい、分かりました」
「流石に吾に騎乗して歌う訳にも行かぬしな、徒歩で向かうとしよう」
「そうだね?」
ワカモが霊狐モードに戻り、シスターの後に続いて控え室を退室してステージ脇に待機する、今は聖導教会 修道士による 面白い話をしている様で、なんか聞いた事の有る声が爆笑を誘っている
待機して数分で、リーゼロッテの仕舞いの合図で修道士がステージから降りてきたのだけど、それは
「よぅ、歌 楽しみにしているからな?」
「なんでキュクノスが? いや、今は時間ないし 後で聞くから」
「おー、がんばれよー」
いつものノリで僕の頭を撫でようとしたキュクノスをワカモが射殺さんとばかりに睨み付けて阻止し、空を泳ぐ手を眺めつつ僕は シスターからマイクを受け取りステージへ上がる
「さぁ皆さん お待ちかねの時間です、先程の小話も面白かったですが彼はあくまでも前座、メインはカナリアさんと言っても過言ではありません!」
「流石に過言じゃないだろうか?」
「ははは、やはり思想が強いな」
例に漏れずリーゼロッテがテンション高めに来場者を焚き付けているので、思わずツッコミが口から漏れでて ワカモはオープニングトークの時と同様にカラカラと笑い言う
イオン様、聖導教会は なぜ 0 or 100の人ばかりなのでしょうか? 無知な僕にお教えください